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Photo: WIENER STAATSOPER-Michael Poehn

2021/01/20(水)Vol.414

フィリップ・ジョルダンが語る『ばらの騎士』
クラシック音楽の歴史の大きな到達点(前編)
2021/01/20(水)
2021年01月20日号
TOPニュース

Photo: WIENER STAATSOPER-Michael Poehn

フィリップ・ジョルダンが語る『ばらの騎士』
クラシック音楽の歴史の大きな到達点(前編)

よく知られたシュトラウスの指揮法を密かに試したことはありますか? 彼が父から勧められたという、左手はチョッキのポケットに入れておくやり方を。

ジョルダン:いえ、そのやり方は絶対にだめです。それは現在のオーケストラに対してはもはや機能しないばかりか、悪い結果しか生まないでしょう。けれども私にとってシュトラウスの静かな指揮スタイルは、私が経験を重ねるにつれて、重要性を増しています。より正確に言うならば、核心を浮かびあがらせるために余分な動作を省くことは、私がつねに目標としている仕事であり、私のみならず、100年以上にわたる多くの世代のカペルマイスターたちにとって、シュトラウスは規範となってきました。

『ばらの騎士』を演奏することに話題を移しましょう。......

*後編につづく

Photo: WIENER STAATSOPER-Michael Poehn

聞き手:オリヴァー・ラング(ウィーン国立歌劇場ドラマトゥルク)/翻訳:寺倉正太郎

The interview was made by Oliver Láng, dramaturge at the Wiener Staatsoper, with Philippe Jordan on the occasion of the musical revival of "Der Rosenkavalier" at the Vienna State Opera.

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