5月に日本での初めてのソロ・コンサートを開催するアスミク・グリゴリアン。世界中でさまざまな役に多才さを発揮する彼女の魅力は、一言でいうならその多彩さにあります。今回のコンサートでも、前半にドヴォルザーク『ルサルカ』、チャイコフスキー『エフゲニー・オネーギン』と『スペードの女王』を置き、後半にはAプロではプッチーニ、BプロではR.シュトラウスを組んだ2種類が用意されています。スラヴ、ロシア、イタリア、ドイツと、それぞれ異なる個性をもつレパートリーを一夜に並べるところが、まさにグリゴリアンの"多才"を証明することになるはずです。
コンサートを控え、彼女の近況もチェックしておきましょう。 まず昨年秋には、ドイツのクラシック音楽界で最も権威のある賞の一つであるオーパス・クラシック賞の年間最優秀女性歌手に選ばれました。受賞はデビュー・アルバム「『DISSONANCE(不調和)』〜セルゲイ・ラフマニノフ:歌曲集」(ピアニストのルーカス・ゲニューシャスと共演)の卓越した音楽的品質と魅惑的な感情の探求が評価されたとのこと。2023年10月6日から8日にベルリンで授賞式が開催されました。
授賞セレモニーの模様は下記よりご覧いただけます。
Opus Klassik 2023 Female Singer of the Year 2023
https://youtu.be/tdWepBIycwI?si=6xv05DsJCjReoT7o
Photo: Algirdas Bakas
また、今年2月初旬には、新しいアルバムをリリース。これはR.シュトラウスの『四つの最後の歌』を、オーケストラ・バージョンとピアノ伴奏によるバージョンの両方を収録した意欲的なものとなっています。「Laws of Solitude」というアルバムのタイトルは、直訳すると「孤独の法則」。彼女にとってこの作品は孤独という概念に関連づけられてはいるが、不幸な孤独ではなく、無限に向かう旅なのだそうです。「二つをカップリングしたのは、私にとって"1つ"では十分ではないから。両方のバージョンを録音するときの私の関心は、たとえ同じ曲であっても、それぞれに異なる色が必要だということでした」と語っています。
オーケストラとのレコーディングの様子、グリゴリアンのコメントなどを下記よりご覧いただけます。
Laws of Solitude. Strauss: Four Last Songs
https://youtu.be/V-_K2Y07woM?si=R9VOF8d_3ZsShdQL
Photo: Algirdas Bakas
今回のプログラム曲目から、グリゴリアンが歌う動画をご紹介します。
歌劇「ルサルカ」
"月に寄せる歌"
https://youtu.be/XkurqMeDLgE?si=fe7dOPxPbpIloqf2
歌劇「マノン・レスコー」
"捨てられて、ひとり寂しく"
https://youtu.be/IVKw1nVLlPY?si=67dS5nVa7ymHIZrY
歌劇「蝶々夫人」
"ある晴れた日に"
https://youtu.be/VmvK7tH39Vg?si=hA-gj7ct5dXdeF5F
歌劇「ジャンニ・スキッキ」
"わたしのお父さま"
https://youtu.be/MA8kFXQAWWE?si=wqpuoZlgliyNrPQs
Aプロ:2024年5月15日(水) 19:00
Bプロ:2024年5月17日(金) 19:00
会場:東京文化会館
指揮:カレン・ドゥルガリャン
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
S=¥18,000 A=¥15,000 B=¥13,000
C=¥11,000 D=¥8,000
U25シート=¥4,000
*ペア割引[S,A,B席]
※プログラムについてはコチラをご覧ください。
https://www.nbs.or.jp/stages/2024/singer/03.html