横浜市出身。’87年、東京バレエ団に入団し、翌年のヨーロッパ公演で『ザ・カブキ』の顔世に抜擢。’91年8月、第6回世界バレエフェスティバルでファルフ・ルジマートフと『バヤデルカ』を踊る。11月にはリトアニアの首都ビリニュスの国立オペラ・バレエ劇場に招かれ、『ジゼル』全幕を踊って好評を博す。’92年秋のロシア/ウクライナ公演では、『ザ・カブキ』の顔世と『ラ・シルフィード』をボリショイ劇場、マリインスキー劇場、シェフチェンコ劇場公演で踊り、“日本のマリ・タリオーニ”と最大級の賛辞を贈られた。’96年12月『くるみ割り人形』の舞台上で転倒、大怪我に見舞われたが、’98年6月『ジゼル』横浜公演で復帰を果たす。同年12月にはロシアのチェリャービンスク国立オペラ・バレエ劇場に招かれ、『ジゼル』とワシーリエフ振付の『アニュータ』に主演。’99年ウラジーミル・マラーホフと『ジゼル』で共演、秋にはアロンソ振付『カルメン』でタイトルロールを踊る。2000年、ノイマイヤーの新作『時節の色』(“想い出”)と『スプリング・アンド・フォール』に主演、8月の第9回世界バレエフェスティバルでセルゲイ・フィーリンと共演。’01年6月には、『ドン・キホーテ』初演でキトリとドゥルシネア、若いジプシーの娘を好演した。’04年8月<東京バレエ団40周年記念ガラ>ではノイマイヤー振付『椿姫』のパ・ド・ドゥをバレエ団初演。’05年3月、平成16年度(第55回)芸術選奨文部科学大臣賞(舞踊部門)を受賞。4月〜5月、アシュトン振付『真夏の夜の夢』東京バレエ団初演でタイターニアを踊る。8月、先の芸術選奨文部科学大臣賞受賞を記念した<ユカリューシャ>が開催され、パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリと『椿姫』のパ・ド・ドゥ、マチュー・ガニオと『ラ・シルフィード』抜粋、首藤康之と『カルメン』抜粋を踊った。12月、リトアニア・バレエ団創立80周年記念週間のガラに招かれ『椿姫』を、セルビア国立劇場で『ジセル』全幕を踊った。’02年には、それまでのダンサーとして、一人の女性としての思いを綴った「ユカリューシャ」を世界文化社より上梓している。



 熊本県出身。8歳でバレエを始める。1984年東京バレエ団に入団。’86年ベジャール振付『ザ・カブキ』初演では16歳で“力弥”を初々しく演じた。’89年にはノイマイヤーの新作『月に寄せる七つの俳句』で振付家自身の指名により主役の座を射止める。’93年の『M』では三島の分身、“III−サン”を初演。’94年にはキリアン振付『ステッピング・ストーンズ』を踊る。’96年には『ペトルーシュカ』の友人、『火の鳥』のタイトルロール、『春の祭典』のリーダーなど主要な役を任され、’97年と’98年には『くるみ割り人形』全幕の王子役で好評を博した。’98年のブラスカ振付『タムタム』では主役のソロをエネルギッシュに踊った。2000年ノイマイヤー振付『時節の色』世界初演では“時”を好演し、ベジャール振付『バクチ・』バレエ団初演ではシヴァを踊った。明確なテクニックと気品ある踊りで観客を魅了する男性舞踊手である。
 2000年『ドン・キホーテ』初演ではバジルとエスパーダを、’02年『白鳥の湖』ではジークフリート王子とロットバルトを、’03年『ギリシャの踊り』東京バレエ団初演でハサピコを、『ジゼル』ではヒラリオンを好演した。『火の鳥』ではタイトルロールで充実ぶりを披露した。’04年『中国の不思議な役人』東京バレエ団初演で中国の役人を踊って絶賛を浴びた。『レ・シルフィード』では詩人を、『エチュード』ではエトワールを踊った。’05年4-5月は『真夏の夜の夢』東京バレエ団初演でオベロンを踊り、8月『スプリング・アンド・フォール』に主演。10月『M』III-サン、11月〜12月全国縦断公演『テーマとヴァリエーション』エトワール、『スプリング・アンド・フォール』に主演のほか、『春の祭典』2人のリーダー、『ギリシャの踊り』ハサピコ、『シンフォニー・イン・D』を踊った。’06年2月、マラーホフ新演出『眠れる森の美女』ではフォーチュン王子等を踊った。