世界バレエフェスティバルの歴史 vol.1

「第1回世界バレエフェスティバル」記者会見の一場面。A.アロンソ、M.フォンテイン、M.プリセツカヤ、C.フラッチ等、そうそうたるメンバーが顔をそろえた。


 3年に一度、世界のトップスターたちが東京に集結、連日華やかな競演を展開する世界バレエフェスティバルが今年、8月に開催されます。これまで、数々の伝説、名演を生み出してきた“バレエのオリンピック”。その輝かしい歴史の幕開けは、39年前のことでした。
 記念すべき第1回の開催は、1976年の4月。東京バレエ団の主催により、「眠れる森の美女」「白鳥の湖」「ジゼル」という古典全幕作品に、エヴァ・エフドキモワ、カルラ・フラッチ、パオロ・ボルトルッツィら世界のトップスターが日替わりで主演する豪勢な舞台が繰り広げられたのです。これに加え、特別公演として東京、大阪で4日間上演されたのが、〈グラン・ガラ・パフォーマンス〉。祝祭的な、豪華な公演を意味する“ガラ”という言葉が日本の舞台に初めて登場、20名以上もの世界の一流ダンサーたちが集い競演するという、当時としては世界的にも異例といわれた豪華なプログラムでした。マイヤ・プリセツカヤ、マーゴ・フォンテイン、アリシア・アロンソという世界三大バレリーナが同じ舞台に立つ前代未聞の華やかさで、多くの人々を魅了し、内外のバレエ関係者を驚嘆させます。このガラのスタイルこそ、現在まで、世界バレエフェスティバルの定番として受け継がれてきたものです。
 3年後に開催された第2回は、“プティパからベジャールまで”と題されたとおり、プティパの古典作品からバランシン、ロビンズ、クランコ、マクミラン、ベジャールら20世紀の巨匠まで、多岐にわたる作品で構成される3つのプログラムが組まれました。初回でも話題をさらったプリセツカヤ 、アロンソ、エフドキモワ、フラッチやフェルナンド・ブフォネスほか、ボリショイ・バレエのエカテリーナ・マクシーモワ、ウラジーミル・ワシーリエフ、パリ・オペラ座バレエ団のノエラ・ポントワとシリル・アタナソフ、シュツットガルト・バレエ団のマリシア・ハイデとリチャード・クラガンなど、各国の一流カンパニーから多彩な才能が集結、そのゴージャスな顔ぶれが評判に。20世紀バレエ団のジョルジュ・ドンが、ベジャールの「ボレロ」(コールド・バレエなしのソロ)を日本で初めて踊り、衝撃をもたらしたのもこのときでした。

「第1回世界バレエフェスティバル」、フィナーレで花束を受ける出演者たち


第14回 世界バレエフェスティバル


【公演日】

会場:東京文化会館

<Aプロ>
2015年
8月1日 (土)2:00p.m.
8月2日 (日)2:00p.m.
8月4日 (火)6:00p.m.
8月5日 (水)6:00p.m.
8月6日 (木)6:00p.m.

<Bプロ>
2015年
8月 8日(土)2:00p.m.
8月 9日(日)2:00p.m.
8月11日(火)6:00p.m.
8月12日(水)6:00p.m.
8月13日(木)6:00p.m.

■指揮:ワレリー・オブジャニコフ他
■演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

【入場料(税込)】

S=¥26,000 A=¥23,000 B=¥20,000
C=¥16,000 D=¥12,000 E=¥8,000
学生券=¥4,000

*学生券はNBS WEBチケットのみで7月3日(金)より発売。
*プログラムについては、公演ちらしをご覧ください。