東京バレエ団を退団する高岸直樹の退団セレモニー

高岸直樹
東京バレエ団退団セレモニー

Photo:Kiyonori Hasegawa

 3月14日東京バレエ団「ジゼル」公演終演後に、3月末をもって東京バレエ団を退団する高岸直樹の退団セレモニーが行われました。
 「ジゼル」のカーテンコール終了後、「ボレロ」の音楽が流れはじめ、再び幕が上がると、そこには紙吹雪が舞うなかにスーツ姿の高岸直樹の姿が。そこに、ダンサーたちが次々と登場し、一輪のバラを手渡していきます。ダンサーに続いて、バレエ・ミストレスの佐野志織、アーティスティック・アドバイザーのウラジーミル・マラーホフ、指揮者のワレリー・オブジャニコフ、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団長が続き、最後に芸術監督の飯田宗孝は、高岸直樹の東京バレエ団における29年間の功績を讃え、特別団員証を手渡しました。
 この後、高岸直樹は万感の思いを込めて、お客さまと東京バレエ団の仲間たちへの感謝の気持ちを語りました。そして、今後はダンサーとしてクラシック・バレエというジャンルにとらわれず、表現者としてさまざまなパフォーマンスにチャレンジしていきたいとのことです。
 深く頭を下げ、感謝の気持ちを伝える高岸に、観客、ダンサー、スタッフからあたたかい拍手が贈られるなか、高岸直樹といえば、誰もがこの作品を思い浮かべる「ザ・カブキ」第1幕ラストの由良之助のヴァリエーションの音楽が流れ、退団セレモニーは爽やかな感動のうちに終了となりました。


英国ロイヤル・オペラ
コーマック・シムス事務局長来日

兵庫県立芸術文化センターを訪れたコーマック・シムス氏

 去る3月初旬、今秋の日本公演の打ち合わせのため、英国ロイヤル・オペラのコーマック・シムス事務局長が来日しました。「日本公演には、素晴らしい作品、優れた指揮者、オーケストラ、そして日本のファンの方たちが望む素晴らしい歌手を揃えて最高の舞台を提供できます」と自信に満ちた笑顔を見せました。「これほど大掛かりなプロジェクション・マッピングがオペラに用いられたのは英国ロイヤル・オペラでも初めてのこと」という『ドン・ジョヴァンニ』は、東京公演のほか、 兵庫県立芸術文化センターでも上演されるため、シムス氏は兵庫でも打ち合わせと会場視察を行いました。