第32次海外公演 報告レポート

東京バレエ団
シュツットガルト公演

Photo:Ulrich Benttenmueller

満場の観客から、ブラボー!と拍手が鳴り止まないカーテンコール

開演前にロビーで行われたプレトーク。多くのお客様の関心の高さがうかがわれます。

 2016年の年明けをベルギーでの「第九」公演で飾った東京バレエ団。4月初旬にはシュツットガルト州立劇場で第32次海外公演を開催しました。
 今回の演目はナタリア・マカロワ版「ラ・バヤデール」。4月7日からの全3公演は早々にソールド・アウトになったそうです。この作品がシュツットガルト・バレエ団のレパートリーにないということもありますが、すでにヨーロッパ各地での公演を重ねている東京バレエ団への人気もうかがわれるところ。シュツットガルト州立劇場の、2016/17シーズン・ラインナップが発表されるや、かなりの問い合わせが寄せられたそうです。初日の観客の中には、東京バレエ団を観るためにわざわざスイスからいらしたというご夫婦もいらっしゃいました。
 3公演のすべてにおいて、最後の幕が降りるや、超満員の客席からの怒涛のような拍手と歓声、繰り返されるカーテンコールは、公演成功の何よりの証しと言えます。  初日の主演を終えた上野水香は、「シュツットガルトの劇場はお客様との距離も近くて、緊張感というよりもとてもあたたかい雰囲気があって踊りに入りやすいんです」と、笑顔を見せました。
 主役だけでなく団員の誰もが、今回の成功から多くのことを得たことでしょう。6月30日からの東京での「ラ・バヤデール」公演に、さらに期待が膨らみます。