ずらりと並んだ貴族の女性たちの衣裳

シュツットガルト・バレエ団日本公演
ディアナ・ヴィシニョーワ、マチュー・ガニオが「オネーギン」にゲスト出演!

 チケット前売開始を控え、シュツットガルト・バレエ団日本公演に嬉しいビッグ・ニュース!
 マリインスキー・バレエを拠点に、世界で活躍する舞姫ディアナ・ヴィシニョーワと、パリ・オペラ座のトップ・エトワール、マチュー・ガニオが「オネーギン」にゲストとして出演することが決定しました。
 ヴィシニョーワは、長く活躍したABTを離れる際、「オネーギン」のタチヤーナを踊りました。自身にとって最高のレパートリーを選んだのではないでしょうか。
 マチュー・ガニオのオネーギンも、憂愁の貴公子ぶりがパリ・オペラ座で大好評を得ました。クランコの魂が宿るシュツットガルト・バレエ団との共演は見逃せません。


リッカルド・ムーティ近況!
エネルギッシュに欧米を飛び回る

Photo: Todd Rosenberg

 2019年1月に、シカゴ交響楽団(CSO)との来日が予定されているリッカルド・ムーティ。CSOが世界の最高峰と目されるオーケストラであることは周知のことであったものの、前回2016年、音楽監督ムーティのもと開催された来日では、その完璧なまでの演奏に誰もが度肝を抜かれました。  CSOはもとより、マエストロ・ムーティの動向を注視しているファンも少なくないことでしょう。
 去る5月初旬に、ラヴェンナでマエストロと会う機会を得たオペラ演出家の田口道子さんからうかがった近況をお知らせしましょう。
 ラヴェンナの前には、シドニーでオーストラリア・ワールド・オーケストラを指揮。このオーケストラは、世界各地の著名なオーケストラで活躍しているオーストラリア出身の奏者が集まり、1年に一度コンサートを開催しているというものです。
 また、ムーティがケルビーニ管やイタリア・オペラ・アカデミーで、若い才能に自身の力を注ぐことに意欲的であることはすでに知られていますが、5月終盤にはそのケルビーニ管とのヨーロッパ・ツアーを開催。その後6月にはCSOのシーズン最後のコンサートのためシカゴへ。CSOとの音楽監督としての契約は、すでに2022年までと更新されました。
 世界中を駆け回る忙しさのなかでもとても元気だというマエストロ。音楽と向き合い、演奏家たちと過ごす日々が、マエストロにとって最大のエネルギー源なのではないでしょうか。CSOとの来日がますます待ち遠しいばかりです。


まもなく開幕!
東京バレエ団「白鳥の湖」新衣裳が完成

ずらりと並んだ貴族の女性たちの衣裳

 ブルメイステル版『白鳥の湖』の再演を約3週間後に控えた5月下旬、東京バレエ団は同作品の再演のための衣裳合わせを行いました。スタジオではできたてほやほやの衣裳をまとったダンサーたちが大集結、衣裳スタッフたちの綿密なチェックが進められました。
 2016年2月のバレエ団初演の際は、ブルメイステル版の当初の演出意図に沿ったものを、という斎藤友佳理芸術監督の強い希望により、モスクワ音楽劇場の古い衣裳をレンタルして上演しましたが、今回の再演にあたっては、ブルメイステル版『白鳥の湖』を東京バレエ団のレパートリーとして長く上演していくために、と “チュチュもの”以外のすべての衣裳を新たに製作。モスクワの舞台衣裳デザイナーにすべての衣裳デザインを発注し、現地の工房で製作をすすめてきたものです。
 靴、頭飾りを含め約200点にもおよぶ新作衣裳は、2016年秋から着々と準備が進められ、モスクワの工房に斎藤が何度も出向き、直接チェックを重ね、つくりあげられました。たとえば、第1幕の貴族たちの衣裳は、おのおのに異なる美しい装飾が施された豪華なもので、生地の色合いの美しさも独特。第3幕の各国の踊りの衣裳は、それぞれの個性がぐんと際立つものに。ジークフリート王子、ロットバルトのゴージャス感も、本場の職人による細やかな仕事が目をひきます。
 細部の調整はこのあと、本番直前まで続きます。