バレエ・リュスがモンテカルロを本拠にしてから100年。最先端の美が日本上陸!
鬼才ジャン=クリストフ・マイヨー率いる
モナコ公国 モンテカルロ・バレエ団
2012年日本公演
バレエ・リュスへの2つのオマージュと 最先端の美で魅せるミックス・プロ!
ハーレムのめくるめく愛の饗宴。 バレエ・リュスの名作を彷彿とさせる絢爛たるダンス!
「シェエラザード」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー 音楽:ニコライ・A.リムスキー=コルサコフ 美術・衣裳:ジェローム・カプラン/レオン・バクスト 照明:ドミニク・ドゥリヨ
リムスキー=コルサコフの異国情緒漂う音楽にのって、スルタンの後宮で寵姫ゾベイダと金の奴隷が、ハーレムの男と女たちが、妖しく激しく舞う一夜の饗宴。パリを驚愕させ爆発的な人気を得たバレエ・リュスの「シェエラザード」へのオマージュとしてマイヨーが振付けたのが本作です。美術と衣裳は、初演時のレオン・バクストのものをモティーフにして製作され、舞台に豪華なハーレムの雰囲気を蘇らせます。バレエ・リュスの原作と同様、シャリアール王の留守に快楽の宴を楽しんだゾベイダと女たち、そして奴隷たちが、王の帰還とともに処刑されるという物語に沿いながら、ダンサーたちの疲れを知らぬ熱いダンスが、めくるめく官能の時を、そして直後におとずれる甘美なカタストロフへと誘います。
洗練された筆致で描く、愛と官能の神話的物語。
「ダフニスとクロエ」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー 音楽:モーリス・ラヴェル 装置デザイン:エルネスト・ピニョン=エルネスト 衣裳:ジェローム・カプラン 照明:ドミニク・ドゥリヨ
「シェエラザード」同様、バレエ・リュス100年記念に発表されたこの「ダフニスとクロエ」は、マイヨーの新しいコンセプトのもとに創作されました。原作はギリシャで書かれた、若い男女の神話的な愛の物語。恋を知ったばかりのダフニスとクロエは、それぞれが誘惑者との接触を通して試練を受けることで、愛の本質を知って結ばれます。マイヨーは登場人物を題名役の若い2人と、成熟した男女2人に絞り、若者たちが愛を知る過程を描きます。互いに惹かれあい、初々しいパ・ド・ドゥを踊るダフニスとクロエ。やがて現れる成熟したリュセイオンとドルコンとのダンスの中で、2人の間の感情と感覚がしだいに変化していきます。流麗なダンスと同時に、つぎつぎと変わる背景の官能的なデッサン画とも一体となった、洗練された現代の愛の神話をご堪能ください。
カール・ラガーフェルドが衣裳を担当。鋭い美意識に貫かれた緻密なダンス。
「アルトロ・カント1」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー 振付:ジャン=クリストフ・マイヨー 音楽:クラウディオ・モンテヴェルディほか 衣裳:カール・ラガーフェルド 装置デザイン:ロルフ・サックス
ロウソクの灯を思わせる柔らかな明かりとモンテヴェルディの音楽が、礼拝堂のような厳かさを醸し出すなか、デュオ、トリオ、アンサンブルと形を変えながら、しなやかな動きを紡いでいくダンサーたち。男性を表すパンツ姿の男女と、女性を表すスカート姿の男女。2つの性はダンサーのなかで混じり合い、溶け合っていきます。 両性具有をテーマに据えながらも、音楽と溶け合いながら、美しく印象的な腕の造形やムーヴメントがつぎつぎに繰り広げられるマイヨーの傑作が日本に再び登場します。その鋭い美意識に貫かれた、緻密なダンスをご堪能ください! 衣裳は、シャネル、フェンディ、クロエと自身のメゾンで活躍するデザイナー、カール・ラガーフェルドが担当。
Photo : Marie-Laure Briane