クラシック・バレエやコンテンポラリーはもとより、近年は〝セリフ″を操る演劇的作品まで。年齢とともにあらゆる表現を身に着けて自らを進化させ、いまなおバレエ界の女王として圧倒的な存在感をもつシルヴィ・ギエム。インド舞踊“カタック”とダンスを融合させた振付や異分野を越境していくユニークな創作で、大きな注目を浴びているアクラム・カーン。
 本作は、西洋と東洋の正反対の古典の規範を身に着けたこの2人の“聖なる怪物たち”の、歩んできた道のりと現在をテーマにした未踏のコラボレーションです。
 氷山を思わせる寂寥感漂う美術。多国籍のヴォーカリストとミュージシャンたちがライブで奏でる、浮遊感と激しいリズムを行き来する音楽。その中でギエムは衰えのないしなやかな身体を駆使して踊り、カーンは俊敏な旋回を披露します。二人は子供時代のダンスの稽古、芸術上の自由を求める闘いといった来し方を語り、あるいは対話します。そして両手をつないだまま戯れ、挑むようにダイナミックに踊ったり、ギエムがカーンの胴に脚を巻きつけ、一対のインドの神の彫刻のごとく神秘的なダンスを披露します。
 感動的な身体を見せつけながら、孤独な素顔をさらけ出し、なおも進む道を探る求道者のごとき姿を浮かび上がらせる2人の〝聖なる怪物たち″。
 2009年に日本で初演され、新鮮な感動を呼んで絶賛を浴びた舞台が戻ってきます!

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