第30回高松宮殿下記念世界文化賞受賞
巨匠リッカルド・ムーティ
Photo: Todd Rosenberg

イタリアのナポリに生まれたリッカルド・ムーティは、現代最高の指揮者の一人。2010年に第10代シカゴ交響楽団(CSO)音楽監督に就任。それまでの40年以上には、フィレンツェ五月音楽祭(1968-1980)、ロンドンのフィルハーモニア管弦楽団(1972-1982)、フィラデルフィア管弦楽団(1980-1992)、ミラノ・スカラ座(1986-2005)において、輝かしい実績が築かれている。

1971年、ヘルベルト・フォン・カラヤンの招きにより、ザルツブルク音楽祭にデビュー。以来、現在に至るまで同音楽祭に欠かせない重要な指揮者となっている。同音楽祭で演奏するウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とは、深い信頼関係を築いており、数々の記念すべき名演奏を残している。

世界の頂点を極める活動の一方、若い音楽家たちの育成にも情熱を注いでいる。2004年にはケルビーニ・ユース・オーケストラを設立。また、2015年には若手指揮者にイタリア・オペラの正統を伝えることを目的として「リッカルド・ムーティ・オペラ・アカデミー」を主宰。

これまでに、イタリア共和国カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ、フランスのレジオンドヌール勲章ほか、数多くの国際的な栄誉を受けており、2018年には第30回「高松宮殿下記念世界文化賞」を受賞。