「かぐや姫」 第2幕 世界初演

振付:金森穣 音楽:クロード・ドビュッシー
衣裳デザイン:廣川玉枝(SOMA DESIGN) / 美術:近藤正樹 / 映像:遠藤龍 / 照明:伊藤雅一(RYU)、金森穣 / 演出助手:井関佐和子 / 衣裳製作:武田園子(Veronique)

日本最古の物語文学「かぐや姫」(竹取物語)をもとに、振付家金森穣がドビュッシーの音楽を使って独自に構想した物語バレエ。村の翁に拾われ伸び伸びと育ったかぐや姫は、初恋の道児(どうじ)と引き裂かれ宮廷に連れて行かれる。第2幕では帝やその正室の影姫、大臣ら宮廷人たちに囲まれ孤独を深めるかぐや姫と彼らとの葛藤が、迫力の群舞を交えて展開する。

2021年初演第1幕の舞台より
photo: Kiyonori Hasegawa
photo: Shoko Matsuhashi

演出振付:金森 穣

演出振付家、舞踊家。Noism Company Niigata 芸術総監督。17歳で単身渡欧、モーリス・ベジャール等に師事。ルードラ・ベ ジャール・ローザンヌ在学中から創作を始め、NDT2在籍中に20歳で演出振付家デビュー。10年間欧州の舞踊団で舞踊家、演出振付家として活躍したのち帰国。'03年、初のセルフ・プロデュース公演『no・mad・icproject ~ 7 fragments in memory』で朝日舞台芸術賞を受賞し、一躍注目を集める。'04年4月、りゅーとぴあ舞踊部門芸術監督に就任し、日本初となる公共劇場専属舞踊団Noismを立ち上げる。海外での豊富な経験を活かし次々に打ち出す作品と革新的な創造性に満ちたカンパニー活動は高い評価を得ており、近年ではサイトウ・キネン・フェスティバル松本での小澤征爾指揮によるオペラの演出振付を行う等、幅広く活動している。平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞、平成20年度新潟日報文化賞、第60回毎日芸術賞、第15回日本ダンスフォーラム大賞ほか受賞歴多数。

official HP www.jokanamori.com

「イン・ザ・ナイト」

振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン

ミュージカル「ウェストサイド・ストーリー」でも知られる振付家ジェローム・ロビンズが、ショパンのノクターンを中心としたピ アノ曲に振付けたロマンティックで詩情漂う名作。豪華な夜会服に身を包んだ3組のカップルが、星空の下、それぞれの関 係性や恋模様を匂わせながら洗練されたダンスを繰り広げる。

Photo: Kiyonori Hasegawa
photo: Frederic Ohringer

振付:ジェローム・ロビンズ

演出家、振付家として演劇、映画、テレビで手がけた作品のみならず、バレエ作品の振付でも世界的に知られている。ブロードウェイでの作品に、『オン・ザ・タウン』、『ビリオン・ダラー・ベイビー』、『ウエスト・サイド物語』、『王様と私』、『ピーター・パン』、『屋根の上のヴァイオリン弾き』などがある。
1949年にジョージ・バランシン率いるニューヨーク・シティ・バレエに入団、副芸術監督を務め、バランシンの死後はピーター・マーティンスとともに芸術監督を務めた。
60以上ものバレエを創作、『ファンシー・フリー』、『牧神の午後』、『コンサート』、『イン・ザ・ナイト』、『アザー・ダンス』などはニューヨーク・シティ・バレエのレパートリーとなっている。最後期の作品に、ミハイル・バリシニコフのために振付けた『ダンス組曲』(1994)、『2声と3声のインヴェンション』(1994)、『ウエスト・サイド・ストーリー組曲』(1995)、『ブランデンブルク』(1997)などがある。
映画『ウエスト・サイド物語』ではアカデミー賞の2冠に輝き、4つのトニー賞、5つのドナルドソン賞、エミー賞、映画監督協会賞、ニューヨーク・ドラマ批評協会賞などを受賞した。
1998年、ニューヨークで死去。

「スプリング・アンド・フォール」

振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク

アントニン・ドヴォルザークの哀調を帯びた流麗な名曲「弦楽セレナーデ」にのせ、7人の女性ダンサーと10人の男性ダンサーによって、甘美な抒情やみずみずしい躍動美の世界が織りなされる。題名は英国の詩人ホプキンズの詩作から借用され、ダンスは多義的でメタフィジカルな世界へと展開される。

Photo: Kiyonori Hasegawa
photo: Kiran West

振付:ジョン・ノイマイヤー

1939年、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ。コペンハーゲン、ロンドンの英国ロイヤル・バレエ学校でバレエを学び、1963年にシュツットガルト・バレエ団に入団。ソリストとして活躍するとともに、振付を手がけた。1969年、フランクフルト・バレエ団芸術監督に就任し、間もなく『くるみ割人形』、『ロミオとジュリエット』などを発表し、センセーションを巻き起こす。1973年、ハンブルク・バレエ団芸術監督、振付家に就任し、同団をドイツをリードするカンパニーにまで成長させ、国際的な評価を獲得した。
振付家としては、現代的でドラマティックな作品を追求するいっぽうで、バレエの伝統を守り続けている。物語バレエの新たなヴァージョンとともに、シンフォニック・バレエ、とくにグスタフ・マーラーの音楽や宗教曲にいたるまで幅広く手がけている。近年のハンブルク・バレエ団での初演作品に『タチヤーナ』(2014)、『ドゥーゼ』(2015)、『アンナ・カレーニナ』(2016)などがある。
ドイツ連邦共和国功労勲章、フランス芸術文化勲章を受章。2006年にはニジンスキー賞、2008年にドイツ記念ダンス賞(ドイツダンス職業協会25周年記念特別賞)を受賞。2015年、稲盛財団より京都賞(思想・芸術部門)を授与された。

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