ArchiveListの最近のブログ記事

k.hasegawa2492.jpg

ウィーン国立歌劇場2008年日本公演が、11月8日(土)のエディタ・グルベローヴァ主演「ロベルト・デヴェリュー」(演奏会形式)で、閉幕いたしました。
今回の日本公演では、リッカルド・ムーティ指揮「コシ・ファン・トゥッテ」、小澤征爾指揮「フィデリオ」、フリードリッヒ・ハイダー指揮「ロベルト・デヴェリュー」の3作品10公演が行われましたが、いずれの公演も多くのお客様にご来場いただき、大盛況のうちに幕を下ろすことができました。
また今回の公演中、10月26日(日)の「フィデリオ」をもってウィーン国立歌劇場日本公演の通算公演回数が100回を迎え、翌々日の28日には音楽監督の小澤征爾氏の文化勲章受賞が発表されるという嬉しいニュースも続きました。
次回の日本公演は4年後の2012年を予定しております。皆さまに今回以上にご満足いただける公演を目指して準備してまいりますので、2012年のウィーン国立歌劇場日本公演にご期待ください。、

昨日(10/26)神奈川県民ホールで行われた「フィデリオ」の公演をもって、ウィーン国立歌劇場日本公演が通算100回を達成しました。
カーテンコールの後、イオアン・ホーレンダー(ウィーン国立歌劇場総監督)、小澤征爾(ウィーン国立歌劇場音楽監督)、佐々木忠次(財団法人日本舞台芸術振興会専務理事)の3名が<祝・ウィーン国立歌劇場日本公演通算100回達成>と書かれた法被姿で、鏡割りを行いました。その後、出演者全員が舞台に上がり、樽酒で100回を祝い乾杯。客席からはこの記念すべき公演の達成に割れんばかりの大きな拍手が贈られました。

kh8395.jpg

kh8389.jpg

kh8214.jpg

photo:Kiyonori Hasegawa

昨日、ウィーン国立歌劇場2008年日本公演が、リッカルド・ムーティ指揮「コシ・ファン・トゥッテ」で開幕しました。

4年ぶりの日本公演への期待を物語るように、初日を前に「コシ・ファン・トゥッテ」「フィデリオ」のチケットは全席完売。客席は開演前から熱気に包まれていました。

そして、そんな客席の期待に応え、リッカルド・ムーティ、バルバラ・フリットリ(フィオルディリージ)、アンゲリカ・キルヒシュラーガー (ドラベッラ)、 イルデブランド・ダルカンジェロ(グリエルモ)、ミヒャエル・シャーデ (フェッランド)、そしてウィーン国立歌劇場管弦楽団という、現在考えうる最高の組み合わせによる「コシ・ファン・トゥッテ」は、大喝采のうちに初日の幕を下ろしました。

08-10.22初日カーテンコール.jpg 
初日カーテンコールの模様(photo:Kiyonori Hasegawa)

ウィーン国立歌劇場2008年日本公演は、この後「コシ・ファン・トゥッテ」(10/24,25,27)、「フィデリオ」(10/26,29,11/1)、「ロベルト・デヴェリュー」(10/31,11/4,7)の9公演が行われますが、ウィーン国立歌劇場の日本における通算公演回数が10月26日(日)の「フィデリオ」をもって100回を達成いたします。それを記念してウィーン国立歌劇場がこれまでの日本公演記録をまとめた冊子(英語版)を会場にて販売しておりますので、ご来場の際はぜひお立ち寄りください。

尚、「コシ・ファン・トゥッテ」と「フィデリオ」は既に全席が完売しております。当日券の有無はNBSチケットセンター(TEL03-3791-888)までお問い合わせください。
「ロベルト・デヴェリュー」は若干枚数前売券がございますので、こちらもお早めにNBSチケットセンターにお問い合わせください。

「コシ・ファン・トゥッテ」、「フィデリオ」、「ロベルト・デヴェリュー」の"聴きどころ"をアップしました。
ご鑑賞前に、ぜひご一読ください。

◆「コシ・ファン・トゥッテ」 "聴きどころ"はこちらから

◆「フィデリオ」 "聴きどころ"はこちらから

◆「ロベルト・デヴェリュー」 "聴きどころ"はこちらから

ウィーン国立歌劇場開幕まで、あと2ヶ月となりました。
いよいよ9月6日(土)10時より第2次発売の受付を開始いたします。

第2次発売は、各前売所からの回収分等を集めて、NBSとイープラスのみで受付します。 一斉前売でチケットが入手できなかった方は、ぜひこの機会にお問合せください。公演日、券種によりご用意できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。

NBSチケットセンターで発売を予定しているチケットの状況は下記のとおりです。
第2次発売に関して多くのお問い合わせをいただいておりますので、予定枚数終了の場合にはご了承ください。


■ウィーン国立歌劇場 第2次発売 チケット状況(9/3現在)

「コシ・ファン・トゥッテ」 会場:東京文化会館

  S A B C D
10月21日(火)6:30p.m. ×
10月23日(木)3:00p.m. ×
10月25日(土)3:00p.m. × ×
10月27日(月)6:30p.m. ×

「フィデリオ」 会場:神奈川県民ホール

  S A B C D
10月26日(日)3:00p.m. × ×
10月29日(水)7:00p.m. ×
11月 1日(土)3:00p.m. × ×

「ロベルト・デヴェリュー」(演奏会形式) 会場:東京文化会館

  S A B C D
10月31日(金)6:30p.m. ×
11月 4日(火)6:30p.m. ×
11月 8日(土)3:00p.m. × ×

▲=10枚未満
△=20枚未満
○=20枚以上
×=発売なし

2008年9月3日現在

 ウィーン国立歌劇場にムーティが登場するときは、いつも決まってフェスティヴァルになる。華麗な芸風なるがゆえに、さらには彼が現在オペラを指揮するのがウィーンと期間限定でのザルツブルク、あとは夏のラヴェンナのみということもあって、世界中のファンの期待がふくれ上がり、渦巻いて会場は大変な熱気に包まれるのだ。  ウィーンで2月に4回上演されたモーツァルトの『コシ・ファン・トウッテ』は"音楽新校訂上演"という、オペラハウスにとってはプレミエに次ぐ重要な公演で、歌手たちのアンサンブルやオーケストラ練習も入念に重ねて、いわば"決定版"に相当する。勿論秋に控えた日本客演を見込んでの上演で、フリットリ(フィオルディリージ)とキルヒシュラーガー(ドラベッラ)の美人姉妹が舞台に並び、歌い出すと、もうコトバを失ってしまう。古今東西、最強の組み合わせに違いないからだ。ダルカンジェロ(グリエルモ)、メーリ(フェッランド、東京ではシャーデに代わる)の恋人たち、さらにデ・カローリス(ドン・アルフォンソ)、タトゥレスク(デスピーナ)の脇役たちも合わせてアンサンブルに隙がない。

08-02.27-1.JPG
キルヒシュラーガー(ドラベッラ)とフリットリ(フィオルディリージ)

 ムーティの『コシ』といえば、80年代のザルツブルク音楽祭で大ヒットしていたことを思い出すファンも多いだろうが、彼にとってモーツァルトはキャリアの初期から特別思い入れの深い作曲家なのだ。かつての疾走するモーツァルトも魅力的だったが、現在のムーティはいくぶん落ち着いたテンポ設定で、作品全体を見通した上での"間"とバランスが素晴らしい。国立歌劇場管弦楽団(ほぼウィーン・フィル)を率いて、彼の理想とするモーツァルトが整然と進行して行く様は、とにかく圧倒的だ。  デ・シモーネ演出による現行プロダクションがプレミエを迎えたのは1994年のこと。ムーティがアン・デア・ウィーン劇場で指揮することを前提に、ウィーン祝祭週間と国立歌劇場の共同制作による"ダ・ポンテ三部作"プロジェクトが実現した。その第一弾が『コシ』であったわけで、美術も含めたセンスの良さで大評判となり、例年初夏に繰り広げられるモーツァルト・シリーズは空前の人気を呼んだものだった。その後、『コシ』は2003年から国立歌劇場に移行して現在に至っている。  歌手、プロダクション、オーケストラをそれぞれ最高レベルで揃えたムーティが、威信をかけて日本に紹介する『コシ・ファン・トウッテ』こそ、ウィーン国立歌劇場の名声をいっそう高める上演であるに違いない。

山崎 睦(音楽ジャーナリスト・在ウィーン)

アイテム

  • k.hasegawa2492.jpg
  • kh8214.jpg
  • kh8389.jpg
  • kh8395.jpg
  • 08-10.22初日カーテンコール.jpg
  • 08-02.27-1.JPG
  • imgRight.jpg
  • imgLeft.jpg