英国ロイヤル・オペラ 2010年日本公演
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ゲオルギューの名を世界に高めたヴィオレッタ ROHが誇る「椿姫」の名演出、決定版!
椿姫全3幕
LA TRAVIATA ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 上演時間:約3時間15分( 休憩2回含む ) 指揮:アントニオ・パッパーノ Conductor : Antonio Pappano 演出:リチャード・エア Director : Richard Eyre 美術:ボブ・クローリー Designs : Bob Crowley 照明:ジェーン・カルマン Lighting : Jane Kalman
「ゲオルギューはヴィオレッタのために生まれてきた歌い手だ」「彼女は心で歌うヴィオレッタを見せてくれた」——1994年、ロイヤル・オペラで27年ぶりに新制作された『椿姫』におけるゲオルギューに人々は興奮しました。このときすでに世界の注目を集めていたゲオルギューですが、このヴィオレッタ・デビューが、歌姫ゲオルギューの名を確固たるものにしたのです。迫真の演技、魔法のような歌声、そして美しさ・・ゲオルギューのヴィオレッタの原点はロイヤル・オペラの舞台にあると言っても過言ではないのです。 また、原作となった小説のテーマ“愛するがゆえの犠牲”に焦点を絞ったリチャード・エアの演出は、社交界のまばゆさや華やかさを豪華に見せる一方、真実の愛に生きる人間の感情をくっきりと描き出すものであり、名演出、決定版と評されています。 この名演出に最適の歌手を配した今回の上演は、パッパーノの指揮によってさらに魅力を増します。劇場育ちで職人的にオペラに精通しているパッパーノは、登場人物の感情や状況、情景のすべてを音楽と舞台を通してどう表現するべきかを知っています。音楽とドラマが形影相伴うように進行するのです。 近年では、奇抜なアイディアによる上演も少なくありませんが、ロイヤル・オペラが威信をかける上演は、「こんな『椿姫』が観たかった!」とオペラ・ファンが唸るような舞台になることでしょう。