ベルリン国立歌劇場
ドン・ジョバンニ トリスタンとイゾルデ モーゼとアロン イントロダクション
来日記念特別演奏会
公演概要
 
 
ドン・ジョバンニ ストーリー
スタッフ&出演者
聴きどころ
聴きどころ

ドン・ジョヴァンニ:
(バスまたはバリトン)
スペインの貴族。スカートをはいていればどんな女でも口説く希代のプレイボーイ。神をも恐れぬ放蕩ぶりがたたって地獄に落ちる。
レポレロ:
(バス)
ドン・ジョヴァンニの従者。
ドンナ・エルヴィーラ:
(ソプラノ)
ブルゴスの貴婦人。ドン・ジョヴァンニの過去の女の一人。
ドンナ・アンナ:
(ソプラノ)
騎士長の娘。お嬢様だが、婚約者とともに父の敵ドン・ジョヴァンニを追い詰める。
ドン・オッターヴィオ:
(テノール)
ドンナ・アンナの婚約者。
ツェルリーナ:
(ソプラノ)
村娘。ドン・ジョヴァンニに狙われるが、あやうく難を逃れる。
マゼット:
(バス)
ツェルリーナの結婚相手。
騎士長:
(バス)
ドン・ジョヴァンニに殺害されるが、最後に“石像”となって登場する。
第1幕
 夜明け前。レポレロは主人ドン・ジョヴァンニがドンナ・アンナ目当てに忍び込んだ騎士長の屋敷の前で見張りをしている。突然ドンナ・アンナとドン・ジョヴァンニがもつれあいながら出てくる。騒ぎを聞きつけた騎士長をドン・ジョヴァンニは殺してしまう。ドン・ジョヴァンニとレポレロが逃げ去った後、嘆き悲しむドンナ・アンナをドン・オッターヴィオが慰め、復讐を誓う(二重唱〈ああ、なんという痛ましい光景が〉)。
 街道。ドンナ・エルヴィーラは〈ああ、いったい誰が私に言ってくれるの?〉と、自分で捨てた男への復讐のアリアで登場。騎士長の屋敷から逃げ延びたドン・ジョヴァンニは彼女に近づくが、探されているのが自分だと気づき一目散に逃げ出す。あとを追おうとするエルヴィーラに、レポレロはカタログの歌〈可愛い奥様、これが目録です〉と。主人の放蕩ぶりを語る。
 ツェルリーナとマゼットの結婚式が行なわれている村に現れたドン・ジョヴァンニは、花嫁に狙いをつける。おてんばな花嫁ツェルリーナも〈あそこで手に手をとりあい〉の二重唱でいったんはその気になるが、エルヴィーラが割って入る。ドン・ジョバンニの声を聞いたドンナ・アンナは、〈ドン・オッターヴィオ、私、死んでしまう〉と、父親殺しの犯人がドン・ジョヴァンニであることに気づいたことを劇的なアリアで伝える。これに応えてオッターヴィオが歌う〈彼女の心のやすらぎこそ私の願い〉は、甘く、技巧的なアリア。一方、ドン・ジョヴァンニは、レポレロから館に招いた村人たちの大宴会の模様を聞き、広場にいる娘は残らず連れてこい、踊り明かすのだ、と上機嫌にシャンパンの歌〈酒でみんな酔いつぶれるまで〉を歌う。ドン・ジョヴァンニの館の庭では、焼きもちをやいて怒っている間ゼットをツェルリーナが〈ぶってよ、マゼット〉となだめている。そこにドン・ジョヴァンニが登場。宴会にはドンナ・アンナ、ドン・オッターヴィオ、エルヴィーラも仮面をつけて紛れ込んでいる。ドン・ジョヴァンニはどさくさに紛れて、ツェルリーナを別室に連れこむが彼女は悲鳴をあげる。ここから緊迫した1幕のフィナーレが始まる。皆のもとに現われたドン・ジョヴァンニは、狡猾にもレポレロの仕業と言い逃れようとするが、件の3人が仮面を取り、〈おまえの悪事は知れわたった〉とドン・ジョヴァンニに詰め寄る。オッターヴィオにピストルを向けられたドン・ジョヴァンニは、剣を抜いて逃げる。
第2幕
 逃げ延びたドン・ジョヴァンニとレポレロは、エルヴィーラの宿の前にやってくる。レポレロは“辞職”を申し出るが、ドン・ジョヴァンニに金貨を出され撤回。ドン・ジョヴァンニの次の狙いはエルヴィーラの女中。レポレロと洋服を交換し、エルヴィーラを誘惑させている隙に、女中を口説こうと企む。首尾よくレポレロはエルヴィーラを連れ去り、ドン・ジョヴァンニは〈おいで窓辺に〉と女中を誘いだす。ドン・ジョヴァンニのセレナーデとして知られる甘く美しい歌である。そこに武器を手にしたマゼットと仲間の村人がやってくるが、レポレロになりすましたドン・ジョヴァンニは仲間に加わる振りをし、〈半分はこっちに〉と、言葉巧みにマゼットと二人きりになり、彼をぶちのめして逃げ去る。マゼットの声を聞きつけたツェルリーナがやって来て薬屋のアリア〈恋人よ、さあこの薬で〉を歌い介抱する。
 レポレロはエルヴィーラから逃げようとしているが、ツェルリーナとマゼットに見つかってしまう。殺してやる!というマゼットに、追い詰められたレポレロは〈お許しください、皆さま〉と正体を明かし逃げさる。一方オッターヴィオは〈恋人を慰めて〉と恋人のために復讐を誓う決意を歌う。このアリアはモーツァルトが書いたテノールのためのアリアのなかでは有数の美しさをもつが、技巧的には難度が高い。
 再び逃げ延びたドン・ジョヴァンニとレポレロは墓地で落ち合う。衣裳を戻しながら報告をし合っているところに「その笑いも今夜限りだ」と荘厳な声が響く。それは騎士長の石像の声だった。ドン・ジョヴァンニは面白がり、石像を晩餐に招く。
 ドン・ジョヴァンニは晩餐の開始に際し、楽士たちに演奏を命じる。そこにエルヴィーラがやってきて、最後の改心を求めるが、ドン・ジョヴァンニは取り合わない。帰るエルヴィーラが悲鳴をあげる。恐るべきニ短調の和音とともに現われたのは騎士長の石像だ。「天上の食事をするものは地上の食事をとらない」と晩餐を拒んだ石像は、逆にドン・ジョヴァンニを招待する。石像が差し出した手を握ったドン・ジョヴァンニは、最後の改悛を求められるが、断固として断る。すると突然、地が割れ、地獄の炎が上がり、ドン・ジョヴァンニの叫び声が長く尾を引いて炎のなかに消える。
 場面と音楽が一転し、明るいフィナーレが始まる。ドンナ・アンナ、オッターヴィオ、エルヴィーラ、ツェルリーナ、マゼットが登場し、レポレロからいましがた起った出来事を聞く。みなそれぞれの明日を語り、明るい六重唱〈悪人の最後はこのとおり〉で幕となる。
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ドン・ジョヴァンニ トリスタンとイゾルデ モーゼとアロン
 
 
 
 
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