ベルリン国立歌劇場
ドン・ジョバンニ トリスタンとイゾルデ モーゼとアロン イントロダクション
来日記念特別演奏会
公演概要
 
 
トリスタンとイゾルデ ストーリー
スタッフ&出演者
聴きどころ
聴きどころ

トリスタン:
(テノール)
コーンウォールの騎士で、マルケ王の甥。
イゾルデ:
(ソプラノ)
アイルランドの王女。トリスタンへの想いを抱きながらマルケ王の妻として迎えられる。
マルケ王:
(バス)
コーンウォールの王。妻と甥の関係を知り嘆く。
ブランゲーネ:
(メゾ・ソプラノ)
媚薬を渡したトリスタンの侍女。
クルヴェナル:
(バリトン)
トリスタンの忠実な従僕。
メロート:
(テノール)
マルケ王の家臣。
前奏曲
 弦楽による歌い出しに木管楽器が応え、ゆるやかに始まる。やがて「憧れの動機」による昂揚、陶酔感に満ちた暗示、運命を予感させる強奏の後の脱力感・・・。愛の行為を描くかのようなエロティシズムに満ちている。
第1幕
 アイルランドの王女イゾルデは、マルケ王に嫁ぐため、迎えに来た王の甥であるトリスタンとともに船でコーンウォールに向かっている。イゾルデはいらつきながら、〈私のために選ばれながら、私から失われたあの人と、謎めいた言葉を語り、ブランゲーネにトリスタンを連れてくるように命じる。従者クルヴェナルが、トリスタンに代わって断固として拒絶し、さらに主人トリスタンを讃える〈モロルトの歌〉を歌う。これを聴いたイゾルデは、怒りを露わに、ブランゲーネにトリスタンへの憎しみの理由を語る。かつてトリスタンが、イゾルデの婚約者モロルトを殺したとき、彼が負った傷をイゾルデは敵と知りながらも癒した。それは、確かに互いに心惹かれあったと感じさせるものだったのだが、いま、トリスタンは叔父の妻として自分を迎えにくるという恥知らずなことを行なっている。〈タントリスの歌〉で、裏切られたことへの憎しみと怒りを歌う。
 コーンウォール到着を目前に、イゾルデのもとにトリスタンが現れる。イゾルデはトリスタンを深く愛しながらも、彼を激しく責め、そして罪の償いとして毒入りの杯を勧める。トリスタンが半分を飲んだところで、イゾルデも〈裏切り者よ、あなたのために乾杯します〉と、杯の半分を飲み干す。しかし、そこに入っていたのは毒ではなく愛の媚薬。呆然と立ち尽くす二人は、〈ああ、心の波が高まる〉と、互いの名を呼びあい、抱擁する。やがて船の到着を祝う「マルケ王万歳!」の歓声が聞こえる。イゾルデはようやく、ブランゲーネから、自分たちが飲んだのは毒ではなく愛の媚薬だったことを聞かされ、愕然とする。
第2幕
 フォルテッシモによる印象的な旋律に、愛しあう二人の密会への心の高まりを表す音楽が続く前奏曲で幕が開く。
 夜、イゾルデとトリスタンは城の庭で密会を果たす。官能的な愛の二重奏〈ああ、降り来よ、愛の夜よ〉によって、愛の歓喜に浸る二人は、ブランゲーネが〈見張りの歌〉を歌って夜明けを告げるが陶酔の世界に入ったまま。そこに突然、マルケ王が狩りから戻ってくる。二人の裏切りを知ったマルケ王は深い嘆きと悲しみを〈本当に守ったのか〉に表す。トリスタンは、メロートの剣に自らを投げ出し、深い傷を負う。
第3幕
 寂しく暗いイメージの前奏曲は牧童が吹く悲しい笛の音へと受け継がれる。
 瀕死の状態で故郷カレオールに戻ったトリスタンは、なかば朦朧とした意識のなかで、回想を始める。長い苦しみが語られた後に、トリスタンが美しいイゾルデの幻想を〈ああ、イゾルデ、お前はなんと美しい!〉と歌っているところに、イゾルデの到着が知らされる。〈おお、この太陽! この昼!〉と興奮するトリスタンだが、駆けつけたイゾルデの腕の中で息絶える。イゾルデは〈私たちが一つになる時、命の光も消えればよい!〉と悲しみを歌う。
 マルケ王の一行もやってくる。ブランゲーネから事情を聞き、二人を許すためにやって来たマルケ王は、〈みんな死んでいく〉と、トリスタンの死を嘆く。ブランゲーネに呼び起こされたイゾルデは「やさしく、かすかに彼がほほえみ・・・」と始まる〈愛の死〉を歌い、愛の法悦のなかに死んでゆく。
Page Top
 
 
 
 
   サイトマップ   |   お問い合せ   |   NBSについて

Copyright 2007 by 財団法人日本舞台芸術振興会