2019年1月14日開催のスタジオ・パフォーマンス Photo: Kiyonori Hasegawa

シカゴ交響楽団のメンバーが
目黒区で訪問演奏を実施

Photo: Todd Rosenberg

目黒区心身障害者センター あいアイ館にて

Photo: Todd Rosenberg

目黒区立東山小学校にて

 1月30日から2月4日まで、東京と大阪で4年ぶりの日本公演を開催したシカゴ交響楽団(CSO)。来日以来連日のリハーサルと本番公演が続きましたが、その合間を縫って、メンバーたちは目黒区の福祉施設と小学校で訪問演奏を行いました。
 CSOは内部組織であるニゴーニー・ミュージック・インスティテュートとの連携により、毎年20万人以上の多様な年齢層、バックグラウンドを持つ人々に音楽を楽しむ場を提供しています。国外ツアーに出た際にも、その活動の意欲は変わりませんが、その実現には、来訪現地の協力が不可欠であり、困難な状況も少なくないそうです。今回は、招聘元であるNBSが、この活動の趣旨に賛同したことと、目黒区の協力を得ての実現となりました。
 1月29日の午後は、目黒区心身障害者センター あいアイ館に3人のヴァイオリニストが訪れました。20名余の車椅子の方を含めた50人ほどが集まり、およそ30分の間に6曲の日本のうた、J.S.バッハのパルティータ、さらにアンコール1曲が演奏されました。会場の皆さんは、目の前で奏されるヴァイオリンの響きに、さまざまな反応を見せていました。「決定から開催までの時間が短く、不安もありましたが、みなさんがいきいきと目を輝かせているのを見て、開催して本当によかったと、あらためて思いました」と、同館館長。
 1月31日、その日の夜にはヴェルディ「レクイエム」の本番が控えていましたが、6人のメンバーが目黒区立東山小学校を訪れ、交流イベントを行いました。
 全校児童900人が集合した体育館で、児童たちのオーケストラによるアメリカ国家演奏から始まり、CSOが世界で広く親しまれている名曲の数々を20分ほど演奏。その後、児童たちのオーケストラと合唱によるベートーヴェン「第九」第4楽章が演奏されました。最後に、学校の式典で歌われているというシベリウスの「フィンランディア」が、CSOメンバーと児童たちの合同演奏で実現したことは、子どもたちにとって大きな喜びとなったようです。
 “音楽は世界共通の言語”と言われること、また、境遇に関係なく、心に響くものであることが証明される機会となりました。NBSはこれまでも、こうした社会貢献活動に取り組んできました。今後もさらに積極的に展開してまいります。


東京バレエ団初演「海賊」ができるまで
CSテレ朝チャンネルとWOWOWで!

CSテレ朝チャンネルの番組取材中

 3月の東京バレエ団初演にちなみ、CSテレ朝チャンネルとWOWOWで、それぞれ、東京バレエ団の「海賊」ができるまでを追った番組が放送されます。
 両番組とも、初演後1週間以内の放送で、会場での興奮を蘇らせることになるはず。
 まず3月23日はバレエ・ファンにはお馴染みのWOWOW「バレエ☆プルミエール」。リハーサル風景のほか、振付家アンナ=マリー・ホームズへのインタビュー、主演ダンサー4人と大貫勇輔さん、本田美結さんとの楽しいトーク、本番映像などが紹介されます。
 翌3月24日はCSテレ朝チャンネルで、「東京バレエ団『海賊』〜名作の初演、その舞台裏〜」と題した、リハーサルから本番までを追った本格的なドキュメンタリー番組。斎藤友佳理芸術監督やダンサーたちへのインタビューも盛り込まれています。
 1月末から本番まで、およそ2ヵ月におよぶ取材が行われました。ダンサーたちの舞台裏での表情など、どうぞお楽しみに。

■3月23日(土)11:45〜 [初回放送]

WOWOW「バレエ☆プルミエール」#17
東京バレエ団「海賊」特集

※2回目以降の放送日程は番組公式ホームページでご確認ください

■3月24日(日)14:00〜15:00

CSテレ朝チャンネル2(有料放送)
東京バレエ団「海賊」~名作の初演、その舞台裏~


東京バレエ団初演「海賊」に向けて
公開リハーサル&記者懇親会が行われました

Photo: Shoko Matsuhashi

リハーサル中の柄本弾と上野水香

Photo: Shoko Matsuhashi

左から 宮川新大、上野水香、アンナ=マリー・ホームズ、斎藤友佳理、川島麻美子、柄本弾

 東京バレエ団『海賊』、3月のバレエ団初演を控え、1月下旬からはいよいよ本格的なリハーサルが開始。2月7日には公開リハーサル&記者懇親会が行われました。記者懇親会には振付家で指導にあたるアンナ=マリー・ホームズも登場。自身がダンサー時代に『海賊』のパ・ド・ドゥを踊ったことや、この作品を指導する楽しさなどを語るとともに「東京バレエ団は仕事に対する素晴らしい姿勢をもっています!」と、リハーサルが順調に進んでいる喜びに笑顔を見せました。
 ヒロインのメドーラを踊る上野水香は「自分なりのメドーラ像を作りたいと思っています。(初演に向けて)みんなで力を合わせている実感が、すごく楽しい」とのこと。海賊の首領コンラッド役の柄本弾は、「『海賊』は男性ダンサーの憧れの全幕バレエ! 先生に僕の良さを引き出していただき、全力を尽くします」。コンラッドの手下アリと奴隷商人のランケデムを日替わりで踊る宮川新大は、留学時代にABTの映像の真似をしていたと言います。「今回、二役踊れるのはとてもありがたいことです」と目を輝かせました。