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毎月第1水曜日と第3水曜日更新
NBS日本舞台芸術振興会
毎月第1水曜日と第3水曜日更新

転々点々

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2021/01/04(月)

「世界文化賞」を主宰する日本美術協会から「芸術の力とコロナウィルス・パンデミック」と題する立派な冊子が届いた。過去の受賞者が表題のテーマについて語っていて感銘を受けた。大女優ソフィア・ローレンは「この新しい状況に立ち向かうためには、楽観主義は非常に強力な武器になります。私は楽観主義者であり、今までずっとそうでした。どんな問題にも必ず解決策があると固く信じ、そう思わなかったことはありません」と。こうありたいものだ。(T)

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2020/12/14(月)

「起承転々」のVol.45「幻の『復活ガラ』」で、日本バレエ団連盟の加盟団体合同による「復活ガラ」が頓挫した顛末を書いた。予定していた1月9日に、企画を変え、東京バレエ団の「ニューイヤー祝祭ガラ」を入れることにした。演目はベジャールの「ボレロ」、バランシーンの「セレナーデ」ほかのプログラム。この時期の「ボレロ」は大災厄をはらい、希望をもたらす神聖な儀式。禍を転じて福となすために、どうぞ、東京文化会館に詣でてください。(T)

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2020/11/19(木)

「バレエはただバレエであればよい。雲のやうに美しく、風のやうにさわやかであればよい。人間の姿態の最上の美しい瞬間の羅列であればよい。人間が神の姿に近づく証明であればよい」と三島由紀夫は書き残している。その三島自身がモーリス・ベジャールによってバレエになった。いま評判の東京バレエ団の「M」である。11月21日に神奈川県民ホールでの最終公演の後、三島の50回目の命日である11月25日から30日まで、舞台映像が全世界に向けて配信される。(T)

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2020/11/10(火)

コロナの第2波が欧米を襲っている。イタリア政府は国内のすべての劇場を閉鎖することを決定した。指揮者のリッカルド・ムーティはそれに反発し、ジュゼッペ・コンテ首相に対し、「心の糧となるものを人々に与えるため、劇場や音楽活動を再開させるべきだ。それがないと社会は野蛮になる」と発言。アメリカ大統領選挙の状況をみても、社会が野蛮になってきていると実感。劇場芸術には精神を安定させ、心を豊かにする力があると、あらためて思った。(T)

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2020/11/02(月)

三島由紀夫をテーマにしたベジャールのバレエ「M」について、小説家の佐藤究氏が書いた批評が朝日新聞(11月1日付け朝刊)に載った。小説家らしい切り口で感心した。その中で舞踏家の土方巽の「お酒があって、樽をバンと割るでしょ。皆が水被るでしょ。腹切って、おしまいじゃないんだよ。そういう結び目を彼は残していった」という言葉を引いている。11月25日は50年前に樽が割られた日。その4日前に「M」は横浜で再演される。(T)

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2020/10/07(水)

デザイナーの高田賢三氏の死を世界中が悼んでいる。2011年東日本大震災の後、「HOPE JAPAN」と題してシルヴィ・ギエムや先日亡くなった花柳壽應氏など内外のアーティストの協力によって復興支援チャリティ・ガラを催したが、その公演のイメージ・ヴィジュアルを高田賢三氏が手掛けてくださった。橙色の日の丸に一輪のポピーの花。傷ついた人々の心に沁み、希望を感じさせるデザインだった。今と似ている当時の気持ちを思い出した。(T)

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2020/09/14(月)

このコロナ禍がなければ、9月15日がミラノスカラ座日本公演の初日だった。いまごろは、カオス状態だったに違いない。公演中止に追い込まれたのは何年もかけて準備してきただけに痛恨の極みだ。ようやく劇場への50パーセントの入場制限が緩和される。再開に向けて光明が差してきたものの、依然、外来の団体やアーティストの入国制限は解かれないままだ。劇場関係者の忍耐の糸が切れる前に、一日も早くコロナ前の日常が回復することを。(T)

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2020/08/10(月)

〈めぐろバレエ祭り〉のオンライン・プログラムで、東京バレエ団芸術監督の斎藤友佳理が毎日新聞の齋藤希史子記者のインタビューに答え、コロナ禍で困難を強いられているバレエ団の活動について率直に語っている。公演が次々に中止や延期に追い込まれ、そのつど厳しい決断を迫られてきた不安な日々。ダンサーたちの安心・安全を気遣いながら、コロナ対策やマスクをつけてのリハーサル難しさなど。本日、12時から視聴可能。(T)

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2020/07/27(月)

観客の収容人数を50パーセントに抑え、前後左右の席を空ける感染予防のガイドラインが一日も早く撤廃されないと、劇場文化が死滅すると危機感を抱いている。京都大学ウィルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授が「国などが示している2メートル程度のソーシャルディスタンスは、マスクに抵抗感が強い欧米を基準にしたものと説明。感染予防は「マスクする、黙る、手を消毒するので十分」とし、文化芸術活動の維持には「ソーシャルディスタンスの項目を消さないとだめ」(7月21日京都新聞)と強力な援護射撃の発言。(T)

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2020/07/21(火)

コロナ感染者の急増が不安を煽るなか、こんな記事を見つけた。英国政府が文化芸術に対し、2100億円を追加援助するという。「劇場や美術館は我が国にとって心臓の鼓動のような存在」とジョンソン首相(ウェブ版「美術手帖」2020.7.13)。日本の文化芸術もコロナ禍によって甚大な損害を被っていて、先の2次補正予算で500億円がついて我々関係者は色めきだったものだが、英国はその4倍だ。この差が文化芸術に対する彼我の姿勢の違いだろうか?(T)

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2020/07/17(金)

ウェブ版「NBSニュース」の2号目。第1と第3水曜日に月2回更新することになったので、「起承転々」も月に2回になると思われている人もいるようだ。期待してもらうのは、ありがたく光栄なことなのだが、残念ながら私には月2で書くほどの時間がとれそうにない。そこで、せめて気になる時事ネタをスピード感をもってこの200字のコーナーに上げたい。不定期で思いついたときに点々と。お付き合いいただけると嬉しい。(T)