去る10月、第30回高松宮殿下記念世界文化賞授賞式のために、リッカルド・ムーティが来日しました。多忙を極めるマエストロは21日の午後にウィーン楽友協会でウィーン・フィルとのコンサートを終えてすぐに空港に向かい、22日の午後に日本に到着、24日の午前には再び機上の人となるという、日本滞在およそ40時間余!分刻みのスケジュールとなりました。
マエストロは今回の受賞について、特別な感激を覚えているとのこと。授賞式の前に行われた1時間半におよぶ記者懇親会でも、その喜びを露わにしながら饒舌に語ったことは新聞各紙で報じられました。
これまでにも数々の勲章や賞を受けているマエストロですが、今回の「高松宮殿下記念世界文化賞」受賞に際し、「ウィーンの音楽関係者が、この賞は“音楽のノーベル賞だ!”と言ったけれど、私自身、これまでの音楽への貢献が認められ、とても嬉しい」とのこと。さらにマエストロを興奮させたのは、天皇皇后両陛下ご臨席のレセプションでの懇談でした。「皇后さまは私が若い音楽家を育てていることをご存知でした!」と。
受賞者は、それぞれ記念の色紙をのこすことになっていますが、マエストロは五線の楽譜を描き、Viva il Giappone!(日本万歳!)と歌詞をつけたそうです。
記者懇親会では、来年1月のシカゴ交響楽団との来日公演についても、楽しみにしていてほしいと熱っぽく語りました。
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