財団法人 日本舞台芸術振興会
HOME最新情報NBS公演一覧チケットの予約チケットの予約






公演情報
  英国ロイヤル・バレエ団  
    公演概要  
    シンデレラ  
    マノン  
    キャスト  
    ダンサーの魅力〜長野由紀〜  
  東京バレエ団「ユカリューシャ」  
  東京バレエ団「眠れる森の美女」  
  バイエルン国立歌劇場  
  スカラ室内管弦楽団  
  ワルトラウト・マイヤー  
  バイエルン国立管弦楽団  
  東京バレエ団「M」  
  シュツットガルト・バレエ団  
  シルヴィ・ギエム 最後のボレロ  



 無垢な美貌のもとに、男性たちを惑わせる魔性の魅力と、豪奢と快楽へのあくなき欲望を秘めたファム・ファタール、マノン。清廉な学生のデ・グリューといったんは愛の巣を営むものの、兄レスコーの悪巧みにのった彼女は貴族の愛人となってその身を悪事へと投じ、やがて流刑という破滅の道をたどります。
 アシュトンの後を継いでロイヤル・バレエ団の芸術監督となったケネス・マクミランは、それまでのバレエでは法度ともいえる、人間のリアルな心理をドラマティックに描いた傑作を数々発表しました。18世紀フランスの華麗にして退廃した社会を映し出すアベ・プレヴォーの原作による『マノン』は、その代表作。とりわけ第1幕でマノンとデ・グリューの出会いと愛の高まりを、第2幕で二人の行き違う心情を、そして第3幕沼地での非業の最期を描くパ・ド・ドゥは、恋人たちの波乱に満ちた運命を紡ぐ踊りとして傑作の誉れ高く、ガラ公演でもたびたび上演されます。欲望をかきたてる誘惑に満ちた社会の中で、良心と道徳心の欠如のうちに自らの魅力だけを頼りに生き、運命に翻弄されてゆく少女の物語は、現代の観客の心に突き刺さる感動を呼びます。
 本作はさまざまなバレエ団で上演される人気レパートリーですが、「観客は幕が降りるまでダンサーを目にすることは一瞬たりとない。出演者は全員が“役者”なのです」とシルヴィ・ギエムをして言わしめたロイヤル・バレエ団の舞台は格別です。そのギエムをはじめ、バッセル、コジョカル、ロホと実力ある演技派がタイトルロールを競う舞台に、どうぞご期待ください。


 宿屋の中庭には、女優や紳士、パリの商売女たちの姿が見える。それにまじって、若い学生のデ・グリュー、金持ちのムッシューG.M.、マノンの兄レスコーがいる。レスコーは、修道院に入る妹に会うために来ている。馬車が着き、マノンと老紳士が降りる。老紳士はマノンに執心の様子。レスコーはそれに気付くと、老紳士を宿屋の中へ連れて行き、マノンの身柄について取引をする。外で待っていたマノンはデ・グリューに会う。2人は恋におち、マノンが老紳士から盗んだ金を手にパリへ逃げることにする。レスコーと老紳士が取引をすませ、宿から出てくると、マノンは姿を消していた。ムッシューG.M.はレスコーに、自分もマノンに関心があると告げ、G.M.の金に目がくらんだレスコーは、マノンを探し出して、G.M.のもとに行くことを承知させると約束する。
 父親へ手紙を書いているデ・グリュー。マノンはその手を止めさせて、自分がどれほど彼を愛しているかを告げる。デ・グリューが手紙を出しに行っている間に、レスコーがムッシューG.M.を連れて現われる。マノンはG.M.の誘いを受け入れる。デ・グリューが戻ると、レスコーは、マノンとG.M.の関係に目をつぶれば全員が金持ちになれるのだと説く。

 マノンは、ムッシューG.M.の催すパーティに出席し、彼の富の誘惑とデ・グリューへの愛の板ばさみになって動揺が隠せない。レスコーとパーティへ来ていたデ・グリューはマノンに一緒に帰ろうと言うが、マノンは、デ・グリューがカードの勝負でもっとG.M.の金を巻き上げたら帰ると答える。デ・グリューはカードのインチキを見破られてしまい、慌しくマノンを連れて去る。
 マノンとデ・グリューは再びお互いの愛を告げ合うが、ムッシューG.M.が警官とともに現われ、マノンは売春のかどで逮捕される。それに続く争いの中でレスコーが殺される。

 流刑地の看守が、フランスから懲役囚の到着を待っている。マノンは売春婦としてアメリカへ追放され、デ・グリューは夫だと偽って後を追ってくる。今度は看守がマノンに関心を示す。
 看守はマノンを捕えるが、デ・グリューを捨てて自分と暮らさせようと考え、あれこれ甘い言葉をかける。しかし、そこへ踏み込んできたデ・グリューが看守を殺す。
 マノンとデ・グリューはルイジアナの沼沢地へ逃げ込む。昨日までの富や華美な暮らしへの野心を捨てたマノンには、今はデ・グリューの愛だけがすべてだ。追っ手をかわす逃避行のうちにマノンは倒れ、デ・グリューの腕の中で息絶える。
 
 
   サイトマップ   |   お問い合せ   |   NBSについて

Copyright by 財団法人日本舞台芸術振興会