NBS News Web Magazine
NBS日本舞台芸術振興会
毎月第1水曜日と第3水曜日更新

2024年10月

転々点々

2024/10/31(木)

10月29日付読売新聞の夕刊に「大ホール不足 首都圏で再び」と題する記事が載った。 それがYahooニュースでも取り上げられ、拡散して多くのコメントが書き込まれた。その コメントを読んで悄然とした。我々には劇場不足問題は深刻でも、世間ではほとんど認識 されていない。欧米では劇場は社会インフラ、生活インフラのようなものだが、日本人に とって劇場は身近な存在ではないのだ。今回の記事を契機に、もっと議論が巻き起こって ほしい。(T)

転々点々

2024/10/17(木)

10月11日の東京新聞社説に「国立劇場の空白 日本文化史に残る失態」という記事が載っていて、我が意を得たりと頷いた。国立劇場は歌舞伎や日本舞踊、文楽や邦楽など伝統芸能の「聖地」だが、建て替え計画の見通しが甘く、閉場して1年経ってなお再開場の目途が立っていないのだ。これはとりもなおさず、自国の文化を軽視している象徴的な出来事だ。文化は日本人のアイデンティティーであり、気品やプライドの源だ。心ある日本人よ、怒れ!(T)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/359748

転々点々

2024/10/01(火)

イラストレーターの山藤章二氏が亡くなった。「週刊朝日」に45年間連載した「ブラック・アングル」で風刺やブラックユーモアを利かせたイラストによって、政治家や芸能人らを一刀のもとに斬り捨てた。じつは東京バレエ団の創立者・佐々木忠次とも縁があって、創立初期のチラシやプログラムは山藤氏がデザインしていた。添付したのは1966年の「ジゼル」のデザイン。若いころから才気が感じられた。また一つ、一世を風靡した才能が天界に去った。(T)