2011/04/05 2011:04:05:15:20:00[NBS最新情報]
東京バレエ団「ラ・バヤデール」にソロル役で出演を予定しておりました、フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)とレオニード・サラファーノフ(ミハイロフスキー・バレエ)が、下記の理由により来日することができなくなりました。
フリーデマン・フォーゲルは、東日本大震災の影響によるドイツ政府の渡航自粛勧告を憂慮したシュツットガルト・バレエ団より許可が下りず、今回の来日を断念いたしました(フリーデマン・フォーゲルからのメッセージを下記に掲載いたします)。また、レオニード・サラファーノフは、リハーサル中に負った膝の怪我のため、3月末に予定されていたウィーン国立歌劇場での「ドン・キホーテ」に続き、今回の「ラ・バヤデール」も降板を余儀なくされました。
2人の降板を受けてNBSでは振付家のナタリア・マカロワ、振付指導のオルガ・エヴレイノフとともに調整を行ってまいりましたが、4月13日(水)と16日(土)には、オランダ国立バレエ団プリンシパルのマシュー・ゴールディング、4月14日(木)と17日(日)には、ノヴォシビルスク・バレエ芸術監督のイーゴリ・ゼレンスキーをゲストとして招聘することが決まりました。
ナタリア・マカロワの推薦により今回初来日するマシュー・ゴールディングは、1985年カナダ生まれの26歳。2002年ユース・アメリカ・グランプリでグランプリを受賞。同年のローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップを獲得し、英国ロイヤル・バレエ学校に留学しました。卒業後アメリカン・バレエ・シアターを経て、09年にオランダ国立バレエ団に入団。同年、マカロワ版「ラ・バヤデール」のソロル役に抜擢され、指導したマカロワとエヴレイノフから高く評価されています。10年にはプリンシパルに昇進。今後の活躍が期待される新進ダンサーです。
また、長年マリインスキー・バレエのプリンシパルとして活躍し、ロシアを代表するダンサーであるイーゴリ・ゼレンスキーは、マリインスキー・バレエ、英国ロイヤル・バレエ団の日本公演やガラ公演などでたびたび来日し、力強く安定感のあるテクニックで数々の名演を残してきました。現在はノヴォシビルスク・バレエの芸術監督兼ダンサーとしても活躍しており、4月8日にノヴォシビルスクで十八番ともいうべき「ラ・バヤデール」のソロルを演じたその足で来日。東京バレエ団との初共演に臨みます。
なにとぞ、このような事情をご理解のうえ、ご了承のほどお願い申し上げます。
ソロル(4/13,16):
マシュー・ゴールディング Matthew Golding
(オランダ国立バレエ団)
1985年カナダ、サスカチュワン州生まれ。カナダのロイヤル・ウィニペグ・バレエ学校とアメリカ、ワシントンD.C.のユニバーサル・バレエ・アカデミーで学ぶ。2002年ユース・アメリカ・グランプリでグランプリを受賞。同年、ローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップを獲得し、英国ロイヤル・バレエ学校に留学。
03年、アメリカン・バレエ・シアターに入団。09年、オランダ国立バレエ団に移籍し、プリンシパルとして活躍している。
主なレパートリーには、マカロワ版『ラ・バヤデール』のソロル、ラトマンスキー版『ドン・キホーテ』のバジル、ライト版『眠れる森の美女』の王子、ジョン・ノイマイヤー振付『シルヴィア』、ジョージ・バランシン振付『ヴァイオリン・コンチェルト』『セレナーデ』『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』、トワイラ・サープ振付『イン・ジ・アッパー・ルーム』、ハンス・ファン・マーネンの『ハンマークラヴィーア』と『ウィズアウト・ワーズ』などがある。
ソロル(4/14,17):
イーゴリ・ゼレンスキー Igor Zelensky
(ノヴォシビルスク・バレエ)
ロシアのクラスノダル出身。トビリシ舞踊学校を卒業し、ワガノワ・バレエ学校で学ぶ。トビリシ・オペラ劇場バレエ団を経て、1988年マリインスキー・バレエに入団し、91年にプリンシパルに昇格。マリインスキー・バレエに在籍しながら、92-97年にはニューヨーク・シティ・バレエでプリンシパルを務め、英国ロイヤル・バレエ団、ミラノ・スカラ座バレエ団、ミュンヘン・バレエなど世界各地のバレエ団でゲスト・アーティストとして活躍。日本にも数多く来日している。2006年よりノヴォシビルスク・バレエの芸術監督兼ダンサーとしても活躍中。 2008年ロシア連邦人民芸術家の称号を授与された。
『ドン・キホーテ』バジル、『ラ・バヤデール』ソロル、『白鳥の湖』ジークフリートといった古典作品だけでなく、マクミラン振付『マノン』デ・グリュー、『ロミオとジュリエット』ロミオ、バランシン振付『ジュエルズ』、『テーマとヴァリエーション』、『アポロ』、プティ振付『若者と死』など、幅広いレパートリーを持つ。