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2014/02/27 2014:02:27:11:04:37

パリ・オペラ座バレエ団「ドン・キホーテ」新キャスト紹介!
芸術監督ルフェーブルの信頼を受け、このたびの「ドン・キホーテ」の配役変更で主役として舞台を任された注目の3人のダンサーを、現地でパリ・オペラ座を見守り続ける大村真理子さんが紹介してくれました。

ヴァランティーヌ・コラサント  Valentine Colasante

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 小さいときからの夢を叶え、「ドン・キホーテ」のキトリを東京で踊ることになったヴァランティーヌ・コラサント。フォーサイスの『イン・ザ・ミドル、サムワット・エレヴェイティッド』で見せたスピーディでエネルギッシュなステップ、『天井桟敷の人々』のマダム・エルミンヌ役で観客を笑わせたコミカルな演技、『眠れる森の美女』でフランソワ・アリュと組んだブルーバードで披露した確実なテクニックなどで、パリではすでに高い評価を得ている。完全主義者を自任し、与えられたチャンスを無駄にすることなく前進を続けているダンサーだ。今回の大抜擢は、これまで彼女が築き上げてきたことの素晴らしい結果といえる。陽気な性格で、たやさぬ笑顔が魅力の彼女。踊る喜びを舞台にあふれさせ、 弾けるように快活なラテン娘キトリに期待しよう。




 フランソワ・アリュ  François Alu 

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 昨年のコンクールの結果、今年1月1日にプルミエ・ダンスールに昇級したフランソワ・アリュ。彼の場合、タイトルが実力の後についてくるといった感がある。東京で踊ることになった『ドン・キホーテ』のバジルを彼が初役で踊ったのは、まだスジェだった時代。それ以前にも、難しい演技を要求される『リーズの結婚』のアラン役、超絶技巧なしにはこなせない『ラ・バイヤデール』のブロンズ・アイドル役を任されるなど、オペラ座上層部が彼に寄せる期待と信頼のほどが伺われる。ちなみに入団4年目、今年21歳という若者である。高いジャンプ、パワフルなピルエットを楽々とやってのける彼。素晴らしいテクニックの見せ所が多いバジル役なので、エトワールに比べれば当然ながら知名度が低いダンサーかもしれないが、観客にとっても見応えのあるステージを彼は約束してくれるはずだ。





マチルド・フルステー   Mathilde Froustey

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 オペラ座を休職し、現在サンフランシスコ・バレエ団のプリンシパルとして活躍中の彼女。今回はオペラ座のスジェに戻って、東京でキトリを踊ることになた。『リーズの結婚』のリーズ役や『オネーギン』のオルガ役などで見せた、少々負けん気の強い、少女と大人の女性の間を行き来するどこか悪戯っ子的な面のある 技が好評だった。キトリ役は、2012年12月にフランソワ・アリュをパートナーに初役で踊っている。エネルギッシュで、生き生きとした喜びにあふれる彼女のダンスはキトリ役にはもってこい。東京での相手役は息のあうマチアス・エイマンである。バスチーユの会場を多いに湧かせた彼女だが、刺激し合う彼とのパートナーシップで、よりパワフルな舞台をみせてくれることだろう。



大村真理子 (フィガロ・ジャポン パリ支局長)


photo (Colasante):Sébastien Mathé / ONP
photo (Alu, Froustey):Julien Benhamou / ONP



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