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2017/03/10 2017:03:10:01:23:03

オペラ座&ロイヤル夢の共演〈バレエ・スプリーム〉プレス懇談会レポート


この夏、バレエ界最高峰の二大カンパニー、パリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤル・バレエ団の精鋭スターたちが一堂に会する、夢の舞台が初めて実現。オペラ座&ロイヤル夢の共演〈バレエ・スプリーム〉と名付けられたスペシャルな公演です。パリ・オペラ座バレエ団日本公演期間中の3月上旬、パリ・オペラ座バレエ団芸術監督のオレリー・デュポンと出演予定のパリ・オペラ座チーム6人のダンサーたちがプレス懇談会に参加、公演への抱負を語りました。

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(左から)ジェルマン・ルーヴェ、レオノール・ボラック、フランソワ・アリュ、ユーゴ・マルシャン、オレリー・デュポン、マチアス・エイマン、ミリアム・ウルド=ブラーム

 冒頭で記者たちにあいさつをしたオレリー・デュポンは、〈バレエ・スプリーム〉パリ・オペラ座チームのスーパーバイザーとして、参加ダンサーやプログラムの決定を手がけました。

「この公演は野心的なプロジェクト。オファーがきてすぐに『イエス』とお受けしました。私が選んだダンサーたちは美しく、素晴らしいダンサーのサンプルのような人たち。また、この公演は英国ロイヤル・バレエ団と素晴らしい瞬間をシェアする機会でもあります。この2017年という年にドアを開き、お互いに交流できることは、素晴らしいメッセージとなると思います。
 日本の観客の皆さんには、二つの違った流派を見比べていただけるよい機会となるでしょう。プログラムには、私たちの伝統を代表するルドルフ・ヌレエフの作品も入っていますので、フランスらしいバレエを楽しんでいただけることと思います」


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「まさにスプリーム、素晴らしいダンサーの定義を体現している」とデュポンに紹介されたマチアス・エイマンとミリアム・ウルド=ブラームは、『白鳥の湖』第2幕のパ・ド・ドゥを踊ります。


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「この公演で、とくに新しい世代のエトワールたちと共演できることは、貴重な経験となると思います。英国ロイヤル・バレエ団はレパートリーもダンサーも特徴的。それらから刺激を受ける、また外からの視線を感じるよい機会となるでしょう」(エイマン)

「また夏に日本に戻って来られることを、とても嬉しく思います。マチアスはパートナーとしてとても敬愛していますし、彼をはじめ私がすごくちかしいと思っている人たちと日本で過ごせることを、とても幸せに思います」(ウルド=ブラーム)


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 レオノール・ボラックとジェルマン・ルーヴェは、昨年末の『白鳥の湖』公演後にエトワールに任命されたばかりの若きスター。この公演でも、『白鳥の湖の湖』第3幕のパ・ド・ドゥを踊ります。
「私たちにとってとても重要な作品。ジェルマンはとてもよく注意を払ってくれる優しいパートナー。素晴らしい美男で、その点でも完璧なパートナーです」(ボラック)
「私たちのキャリアのシンボルとなる作品ですから、大切に思っています。レオノールは非常に優雅で生き生きとして、私を物語世界へ、彼女の世界へと導いてくれるんです」(ルーヴェ)

「元エトワールとして、また現芸術監督として」と、デュポンがこう補足します。
「ペアというものは非常に重要。私は、アーティスティックな面でも、テクニカルな面でも、また人間的な面でも美しく、素晴らしい組み合わせであることが必要と思います。今回私が選んだダンサーたちは皆、素晴らしい組み合わせになっていると思います」

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 オレリー・デュポンに「素晴らしいショーマン」と紹介されたプルミエ・ダンスールのフランソワ・アリュは、『レ・ブルジョワ』(コーウェンベルク振付)を踊る予定という。
「ガラで何度も踊っていますが、大好きな作品です。メッセージを伝える、人物を伝えることがショーマンなのだと思うのだけれど、この作品ではその部分を発揮できると思います」

 ユーゴ・マルシャンは、懇談会の前の晩、『ラ・シルフィード』のジェイムズを踊り、終演後の舞台上でデュポン芸術監督にエトワールに任命されたばかり。
「とても幸せです! 昨晩起こったことは、目覚めたまま見た夢のよう。一度しかないこの瞬間を日本のお客さんとシェアできて、とても嬉しい」
 『エスメラルダ』、『グラン・パ・クラシック』をともに踊る予定の、プルミエール・ダンスーズ、オニール八菜については、「とても美しくキャリアを重ねてきたダンサー。彼女とともに、フランスのバレエを国際的に広めることができ、とても嬉しく思います」

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 最後に「英国ロイヤル・バレエ団との共演で、どんな化学反応が期待されるか」と質問に応えたオレリー・デュポン。
「二つの流派の違いを見ていただける素晴らしい機会となります。とくに今回、『ドン・キホーテ』、『眠れる森の美女』という合同プログラムで、私たちの化学反応を確かめていただけると思います。ダンサーたちには言葉の障壁がない。英語もフランス語もロシア語もいらないのです。素晴らしいコラボレーションになるでしょう」
 終始笑顔で、ダンサーたちと会話を交わす姿が印象的でした。

 公演は7月26日(水)、27日(木)がAプロ、29日、30日、31日がBプロ(文京シビック大ホール)と、二つのプログラムが組まれます。パリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団のスターたちの華やかな共演に、ぜひご期待ください。

photos:Nobuhiko Hikiji



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