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2018/01/19 2018:01:19:16:13:06

ソフィア・コッポラ(『椿姫』演出) 映画のプロモーションで来日!

本年9月に来日するローマ歌劇場の日本公演では、女性映画監督として映画界、ファッション界から熱い視線を集めるソフィア・コッポラが演出を手がけた『椿姫』を上演します。

117日、ソフィアの最新作、『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』のジャパンプレミアにはソフィア自身が登壇し、映画やオペラの演出について語りました。その様子をレポートします。

 

 

オペラほどドラマティックなものはありません

 

 黒いワンピースに身を包んだソフィアが現れると会場からは熱い拍手とたくさんのフラッシュ。多数の一般公募者も交えたジャパンプレミアは、注目の女性監督の登壇ということもあり、熱気にあふれる中ではじまりました。

 会場には、ソフィアの大ファンだと語る女優の草刈民代さんが花束ゲストとして登壇。草刈さんは、ソフィアが初めて演出を手がけたオペラ『椿姫』も最近ご覧になったそうで、「オペラでも人物の造型が素晴らしい! 心をうたれました」と大絶賛。ソフィアは「オペラほどドラマティックなものはありません。生きている人間としてキャラクターに共感をもってほしい、観客が登場人物の気持ちになって楽しんでいただきたいと思っています」と初めてのオペラ演出に確かな手ごたえを感じた様子でした。そして「9月には日本でも『椿姫』の舞台上演があります」と自ら公演を紹介しました。


「ビガイルド」ジャパンプレミアオフィシャル.jpg

 

『ビガイルド』では男女の力関係とそれにともなう愛憎劇を描きたかったのです

 

2月に公開される『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は、女性としては56年ぶり、史上2人目となるカンヌ国際映画祭の監督賞をソフィアにもたらした作品です。トーマス・カリナンの原作『The Beguiled』を題材にし、ニコール・キッドマンをはじめとした豪華なキャストも揃い、欧米では"ソフィア・コッポラの最高傑作"と高評を博しています。

『ビガイルド』では、南北戦争時代のアメリカを舞台に、女性の欲望や嫉妬という感情に焦点をあてて登場人物の感情をリアルに描いています。ソフィアは「女性の視点で映画を創ることに拘った」そうで、映画への想いを熱く語る姿は本作への強い思い入れを感じさせるものでした。

『ビガイルド』も『椿姫』も、共通しているのは女性が主人公であること、そして登場人物の内面が深く表現された作品であることです。オペラと映画、表現の手法は違いますが、ソフィアが描いた2つの異なる愛の物語、どちらからも目が離せない1年になりそうです。


 

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ソフィア・コッポラ演出 『椿姫』 第2幕より