生ける伝説の人、最後の巨匠ノイマイヤーがやってくる。
バレエファンなら、この機会を見逃すと生涯に悔いを残す!

どんな物語も、美しい音楽も、躍動感あふれる独創的なバレエにして魅せる
ノイマイヤーの世界をリアルに体験できる、日本で最後の幕が開く!

photo: Kiran West

現代バレエ最高峰の振付家として讃えられるノイマイヤーは、米国に生まれ、ドイツのシュツットガルト・バレエ団でダンサーとしてキャリアをスタート。その後フランクフルト・バレエ団芸術監督を経て、1973年、ハンブルク・バレエ団の芸術監督および首席振付家に。以後50年にわたってその独特の美的感覚に基づく創作を重ねるとともに力強いリーダーシップを発揮、カンパニーを世界有数の超一流バレエ団へと成長させた人物。落涙必至の物語バレエ「椿姫」、20世紀初頭の孤高の天才ダンサーの魂を描き出す「ニジンスキー」、マーラーの交響曲やバッハのオラトリオによる大作などさまざまな代表作が世界各地の劇場で絶賛され、ハンブルク市の名誉市民として地元の人々の尊敬を集めています。そのノイマイヤーにとって、2022/23年はハンブルク着任50周年にあたる特別なシーズン! この日本公演は、24年の退任を前に芸術監督としてカンパニーとともに来日する最後の機会でもあります。〈ジョン・ノイマイヤーの世界Edition 2023〉、「シルヴィア」の2作でのぞむ最後のジャパン・ツアー、ついに開幕へ!

ノイマイヤーのもとで踊りたいと世界各地から集まってきたダンサーたち。その多くはノイマイヤーが校長を務める名門、ハンブルク・バレエ学校で学んだ超精鋭。創作の場でノイマイヤーにインスピレーションを与え、またその深淵なる作品世界を体現しうる彼らの中から、今回登場の主要ダンサーたちに注目!

アンナ・ラウデール&エドウィン・レヴァツォフ

長身の美しい容姿で観客の目を釘付けにするカップル。前回の日本公演「椿姫」で劇場を興奮の渦に巻き込んだ。2017年に初演された「アンナ・カレーニナ」は、ノイマイヤーが二人のために振付けた感動作。

アンナ・ラウデール
エドウィン・レヴァツォフ
「アンナ・カレーニナ」より
photo: Kiran West
アリーナ・コジョカル&アレクサンドル・トルーシュ

元英国ロイヤル・バレエ団のスター、コジョカル。彼女のために振付けられた「リリオム─回転木馬」の切なさが忘れ難い。甘いマスク、爽やかな演技で女性ファンの心を掴むトルーシュとの「椿姫」も絶品!

アリーナ・コジョカル
アレクサンドル・トルーシュ
「椿姫」より
photo: Kiran West
イダ・プレトリウス&ヤコポ・ベルーシ

デンマーク出身のプレトリウス、イタリア出身のベルーシは「シルヴィア」2日目マチネに主演。ともにノイマイヤーの主要作品に次々と主演、輝きを増しているプリンシパルたち。

イダ・プレトリウス
ヤコポ・ベルーシ
菅井円加

2012年、ローザンヌ国際バレエコンクールで第1位となり大いに話題に。2019年よりプリンシパルとして活躍、「ベートーヴェン・プロジェクト」「ゴースト・ライト」などの新作でノイマイヤーにより重要な役柄を振付けられる。今回、「シルヴィア」でハンブルク・バレエ団日本公演初主演!

菅井円加
「シルヴィア」より
photo: Kiran West
シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ

カンパニーを代表して世界バレエフェスティバルをはじめとする日本の舞台にたびたび登場。並外れた表現力をもって、「椿姫」、「ロミオとジュリエット」、「ハムレット」、「シルヴィア」など傑作のパ・ド・ドゥを踊り、ノイマイヤー芸術の真髄を見せつけてきた。

シルヴィア・アッツォーニ
アレクサンドル・リアブコ
「ゴースト・ライト」より
photo: Kiran West
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いろんな感動“全部入り”。
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ジョン・ノイマイヤーの世界 Edition 2023

ノイマイヤーの作品はすこぶる多彩。著名な文学作品を原作とした物語バレエ、荘厳な宗教曲や壮大な交響曲に振付けられた大作に加え、ミュージカルや古典バレエへのオマージュなどその世界はどこまでも広く深い──そんなノイマイヤーの作品世界のエッセンスを“全部入り”で体感できるのが〈ジョン・ノイマイヤーの世界〉。2016年、2018年の日本公演でも上演されましたが、本公演ではEdition 2023としてアップデート。舞台に登場して自身の振付家人生を振り返る彼の姿を、しかとその目に焼き付けて!

ニジンスキー

天才ダンサーの魂を描き出す衝撃作。迫力の群舞が心を揺さぶる!
マーラー交響曲第3番

壮大なシンフォニーが、バレエになって迫ってくる!
クリスマス・オラトリオI – VI

ダンサーたちが全身で表現する、歓喜に満ちたバッハの大曲。
アンナ・カレーニナ

2017年初演。文豪トルストイの代表作を、新た な手法で物語る。
椿姫

数々のスターたちが踊り継いできた、現代の物語バレエの最高傑作。
ゴースト・ライト

「舞台芸術の灯りを絶やしてはならない」と、コロナ禍の中で創作。
photos: Kiran West

このほか、古典バレエへの思いがたっぷりと詰まった「くるみ割り人形」やサイモン&ガーファンクルの名曲による男性二人のデュエット「作品100 」なども登場。全部が見どころ!

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ヒロインは“最強のツンデレ”!?
ノイマイヤーが物語る、グッと胸に迫る愛の神話シルヴィア

神話をベースとしたこのバレエは、美しきニンフ、シルヴィアの物語。ただしノイマイヤーが描くヒロインは、レザーのベストにショートパンツで森を駆け抜け、鋭い目付きで標的を狙う勇ましい女性! そんな彼女が羊飼いアミンタと出会い、恋を知り、さらに新たな世界へと踏み出す。それは神話というより、まるでいまを生きる私たちのための物語のよう──。ポップな装置、衣裳も、初演から25年を経たいまなお斬新で美しく、私たちの目を釘付けに。パリ・オペラ座の輝けるエトワールたちに振付けられた作品が、ついにノイマイヤーのダンサーたちによって全編日本初上陸!

主な登場人物

シルヴィア

ディアナに仕えるニンフたちのリーダー的存在。弓を手に森を疾走する雄々しい姿は実に魅力的。アミンタに出会い、戸惑いつつ恋を知るが、やがて快楽の世界へと足を踏み入れる。

アミンタ

シルヴィアに恋する羊飼い。聖なる森にやってきて、彼女に猛烈アプローチ!

ディアナ

狩りの女神。大勢のニンフを従え、強気に振る舞っているが、実は、森の中で永遠の眠りについている恋人エンディミオンに思いを寄せ続けている。

アムール/ティルシス/オリオン

物語のカギを握るのは愛の神アムール。森に入り、羊飼いで詩人のティルシスに変身、その後オリオンに姿を変え、シルヴィアを誘惑する。

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チャイコフスキーを驚嘆させた、キャッチーな音楽が心に響く

「シルヴィア」はもともと1876年に初演されたバレエ。当時はヒット作とはならなかったけれど、ドリーブの素晴らしい音楽はのちの振付家たちを魅了、英国ロイヤル・バレエ団のアシュトン版(1952)、さらにはノイマイヤー版誕生へとつながります。シルヴィア、ディアナたちの勇壮な登場シーン、終盤の主役二人のパ・ド・ドゥを導くピチカートの音楽などで構成される管弦楽組曲も有名。ちなみに、かのチャイコフスキーは「シルヴィア」の音楽を聴いて、「なんて魅力的。もっと早くこの音楽を知っていたら、私は「白鳥の湖」を書かなかった」と知人への手紙に書いたそう!

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