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バイエルン国立歌劇場2011年日本公演閉幕!


9月23日に神奈川県民ホールでの「ロベルト・デヴェリュー」で開幕したバイエルン国立歌劇場2011年日本公演は、昨日(10月10日)、ケント・ナガノ指揮「ナクソス島のアリアドネ」(東京文化会館)で全公演日程を終え、無事閉幕いたしました。

劇中劇と現実の舞台が重なった、ローバート・カーセン演出ならではの印象的なカーテンコールでは、客席から大きな感動の拍手が沸き上がりました。

カーテンコール中に「大成功おめでとうございます。日本公演の実現に感謝します」と書かれた看板と大量の紙吹雪が下りてくれると、舞台袖からオーケストラのメンバーたちが舞台に登場。出演者からも大きな拍手が贈られます。

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その後、今度はバイエルン国立歌劇場のスタッフたちが「長年の深い友情がこれからも続きますように。」と書かれた巨大な横断幕を手に現れると、会場は一気にヒートアップ。更に大きな拍手が舞台上の全員に贈られ、カーテンコールが続きました。

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(撮影:Kuba Świetlik)


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(撮影:Kuba Świetlik)



開幕前に行われた記者会見で、ニコラウス・バッハラー総裁は次のように語っています。

「日本では3月に大震災があり、その後も厳しい状況が続いていますが、それにも拘わらず私たちは公演実現のために最大限の努力をし、それは受け入れる日本側も同様であったことと存じます。
その結果、ベスト・メンバーをもって舞台をご覧いただくことができます。
日本公演への不参加を表明する者がいる一方で、ぜひ代わって加わりたい、日本との連帯や友情を深めたいとと申し出る者たちがおりました。
彼らのその気持ちは素晴らしいと感じますし、ともに来日できることを誇りに思います。
私たちの今の目標は、今回参加しなかった人たちが、「やっぱり日本に行けばよかった」と思うような、素晴らしい公演をやり遂げて帰還することなのです」

まさにこの言葉どおり、6年ぶりの日本公演を心待ちにしていらしたオペラ・ファンの皆様からの大きな拍手、ご声援に支えられ、3演目ともに素晴らしい成果をもって、バイエルン国立歌劇場2011年日本公演は幕を下ろしました。

ご来場いただきました、たくさんのお客様に改めて、心よりお礼申し上げます。
18日間の公演中、暖かいご声援をいただき、本当にありがとうございました!

2011年10月11日 16:11 公演関連情報

バイエルン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」 本日のキャスト


2011年10月10日(月・祝)15:00開演(会場:東京文化会館)


リヒャルト・シュトラウス作曲
「ナクソス島のアリアドネ」 プロローグ付1幕



Richard Strauss
ARIADNE AUF NAXOS  
Oper in einem Aufzug nebst einem Vorspiel


指揮:ケント・ナガノ
Musikalische Leitung Kent Nagano
演出 :ロバート・カーセン
Inszenierung Robert Carsen

美術:ペーター・パプスト
Bühne Peter Pabst
衣裳:ファルク・バウアー
Kostüme Falk Bauer
照明:マンフレート・フォス
Licht Manfred Voss
振付:マルコ・サンティ
Choreographie Marco Santi


執事長:ヨハネス・クラマ
Haushofmeister Johannes Klama
音楽教師:マーティン・ガントナー
Ein Musiklehrer Martin Gantner
作曲家:アリス・クート
Der Komponist Alice Coote
バッカス / テノール歌手:ロバート・ディーン・スミス
Bacchus / Der Tenor Robert Dean Smith
士官:ケネス・ロバーソン
Ein Offizier Kenneth Roberson
舞踊教師:トーマス・ブロンデル
Ein Tanzmeister Thomas Blondelle
かつら師:ペーター・マザラン
Ein Perückenmacher Peter Mazalán
下僕:タレク・ナズミ
Ein Lakai Tareq Nazmi
ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
Zerbinetta Daniela Fally
アリアドネ / プリマドンナ:アドリエンヌ・ピエチョンカ
Ariadne / Primadonna Adrianne Pieczonka
ハルレキン:ニコライ・ボルチェフ
Harlekin Nikolay Borchev
スカラムッチョ :ウルリヒ・レス
Scaramuccio Ulrich Reß
トルファディン:スティーヴン・ヒュームズ
Truffaldin Steven Humes
ブリゲッラ:ジェフリー・ベーレンス
Brighella Jeffrey Behrens
水の精:中村恵理
Najade Eri Nakamura
木の精:オッカ・フォン・ダメラ
Dryade Okka von der Damerau
山びこ:アンナ・ヴィロフランスキー
Echo Anna Virovlansky

バイエルン国立管弦楽団
Bayerisches Staatsorchester


※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。


◆上演時間◆

プロローグ、第1幕  Prologue, Act 1  15:00 - 17:20

2011年10月10日 10:10 キャスト表

エディタ・グルベローヴァ ~オペラ・アリアの夕べ~ 本日のプログラム


<バイエルン国立歌劇場来日記念 特別演奏会>
エディタ・グルベローヴァ
~オペラ・アリアの夕べ~

EDITA GRUBEROVA in Japan 2011

10月9日(日) 6:00p.m. サントリーホール
Sunday 9, October 6:00 p.m. Suntory Hall


第1部 (Part 1)  

W.A.モーツァルト  
歌劇『後宮からの逃走』序曲 [オーケストラ]
W. A. Mozart
DIE ENTFÜHRUNG AUS DEM SERAIL, Overture (Orchestra)


歌劇『後宮からの逃走』より コンスタンツェのアリア "あらゆる苦しみが"
DIE ENTFÜHRUNG AUS DEM SERAIL "Traurigkeit ward mir zum Lose"


G.ドニゼッティ  
歌劇『ロベルト・デヴェリュー』序曲 [オーケストラ]
G. Donizetti
ROBERTO DEVEREUX, Overture (Orchestra)



歌劇『ランメルモールのルチア』より ルチアの狂乱の場 "苦しい涙を流せ"
LUCIA DI LAMMERMOOR "Il dolce suono"-"Spargi l'amaro pianto"


G.ロッシーニ  
歌劇『ウィリアム・テル』より パ・ド・シス [オーケストラ]
G. Rossini
GUILLAUME TELL, "Pas de six" (Orchestra)


G.ドニゼッティ  
G. Donizetti
歌劇『ルクレツィア・ボルジア』より 
"私の願いをきいて~彼は私の息子でした"
LUCREZIA BORGIA "M'odi ah m'odi io non t'imploro...Era desso il figlio mio "


<休憩 20分 Intermission 20 min.>

第2部 (Part 2)


A.トマ  
歌劇『レーモン』序曲 [オーケストラ]
A.Thomas
RAYMOND, Overture (Orchestra)


V.ベッリーニ  
歌劇『清教徒』より 
エルヴィラの狂乱の場 "あなたの優しい声が"
V. Bellini
I PURITANI "O rendetemi..."-"Vien diletto"


A.ポンキエッリ 
歌劇『ラ・ジョコンダ』より 「時の踊り」 [オーケストラ]
A.Ponchielli
LA GIOCONDA "La Danza delle'Ore" (Orchestra)


G.ヴェルディ  
G.Verdi
歌劇『椿姫』より ヴィオレッタのシェーナとアリア
 "ああ、そはかの人か~花から花へ"

LA TRAVIATA "Ah fors'e lui - Sempre libera"



指揮:アンドリー・ユルケビッチ 
Conductor:Andriy Yurkevych
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
Orchestra:Tokyo Philharmonic Orchestra

2011年10月 9日 11:14 キャスト表

バイエルン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」 本日のキャスト


2011年10月8日(土)15:00開演(会場:東京文化会館)


リヒャルト・シュトラウス作曲
「ナクソス島のアリアドネ」 プロローグ付1幕



Richard Strauss
ARIADNE AUF NAXOS  
Oper in einem Aufzug nebst einem Vorspiel


指揮:ケント・ナガノ
Musikalische Leitung Kent Nagano
演出 :ロバート・カーセン
Inszenierung Robert Carsen

美術:ペーター・パプスト
Bühne Peter Pabst
衣裳:ファルク・バウアー
Kostüme Falk Bauer
照明:マンフレート・フォス
Licht Manfred Voss
振付:マルコ・サンティ
Choreographie Marco Santi


執事長:ヨハネス・クラマ
Haushofmeister Johannes Klama
音楽教師:マーティン・ガントナー
Ein Musiklehrer Martin Gantner
作曲家:アリス・クート
Der Komponist Alice Coote
バッカス / テノール歌手:ロバート・ディーン・スミス
Bacchus / Der Tenor Robert Dean Smith
士官:ケネス・ロバーソン
Ein Offizier Kenneth Roberson
舞踊教師:トーマス・ブロンデル
Ein Tanzmeister Thomas Blondelle
かつら師:ペーター・マザラン
Ein Perückenmacher Peter Mazalán
下僕:タレク・ナズミ
Ein Lakai Tareq Nazmi
ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
Zerbinetta Daniela Fally
アリアドネ / プリマドンナ:アドリエンヌ・ピエチョンカ
Ariadne / Primadonna Adrianne Pieczonka
ハルレキン:ニコライ・ボルチェフ
Harlekin Nikolay Borchev
スカラムッチョ :ウルリヒ・レス
Scaramuccio Ulrich Reß
トルファディン:スティーヴン・ヒュームズ
Truffaldin Steven Humes
ブリゲッラ:ジェフリー・ベーレンス
Brighella Jeffrey Behrens
水の精:中村恵理
Najade Eri Nakamura
木の精:オッカ・フォン・ダメラ
Dryade Okka von der Damerau
山びこ:アンナ・ヴィロフランスキー
Echo Anna Virovlansky

バイエルン国立管弦楽団
Bayerisches Staatsorchester


※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。


◆上演時間◆

プロローグ、第1幕  Prologue, Act 1  15:00 - 17:20

2011年10月 8日 10:02 キャスト表

バイエルン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」 本日のキャスト


2011年10月5日(水)19:00開演(会場:東京文化会館)


リヒャルト・シュトラウス作曲
「ナクソス島のアリアドネ」 プロローグ付1幕



Richard Strauss
ARIADNE AUF NAXOS  
Oper in einem Aufzug nebst einem Vorspiel


指揮:ケント・ナガノ
Musikalische Leitung Kent Nagano
演出 :ロバート・カーセン
Inszenierung Robert Carsen

美術:ペーター・パプスト
Bühne Peter Pabst
衣裳:ファルク・バウアー
Kostüme Falk Bauer
照明:マンフレート・フォス
Licht Manfred Voss
振付:マルコ・サンティ
Choreographie Marco Santi


執事長:ヨハネス・クラマ
Haushofmeister Johannes Klama
音楽教師:マーティン・ガントナー
Ein Musiklehrer Martin Gantner
作曲家:アリス・クート
Der Komponist Alice Coote
バッカス / テノール歌手:ロバート・ディーン・スミス
Bacchus / Der Tenor Robert Dean Smith
士官:ケネス・ロバーソン
Ein Offizier Kenneth Roberson
舞踊教師:トーマス・ブロンデル
Ein Tanzmeister Thomas Blondelle
かつら師:ペーター・マザラン
Ein Perückenmacher Peter Mazalán
下僕:タレク・ナズミ
Ein Lakai Tareq Nazmi
ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
Zerbinetta Daniela Fally
アリアドネ / プリマドンナ:アドリエンヌ・ピエチョンカ
Ariadne / Primadonna Adrianne Pieczonka
ハルレキン:ニコライ・ボルチェフ
Harlekin Nikolay Borchev
スカラムッチョ :ウルリヒ・レス
Scaramuccio Ulrich Reß
トルファディン:スティーヴン・ヒュームズ
Truffaldin Steven Humes
ブリゲッラ:ジェフリー・ベーレンス
Brighella Jeffrey Behrens
水の精:中村恵理
Najade Eri Nakamura
木の精:オッカ・フォン・ダメラ
Dryade Okka von der Damerau
山びこ:アンナ・ヴィロフランスキー
Echo Anna Virovlansky

バイエルン国立管弦楽団
Bayerisches Staatsorchester


※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。


◆上演時間◆

プロローグ、第1幕  Prologue, Act 1  19:00 - 21:20

2011年10月 5日 10:00 キャスト表

[バイエルン]メディア情報

読売新聞(10月4日夕刊)

「ローエングリン」公演評が掲載されました。
"妖女がドラマ牽引"(評・三宅幸夫/音楽評論家)


朝日新聞(10月3日夕刊)

「ローエングリン」公演評が掲載されました。
"はかなさと虚しさ際だつ"(評・片山杜秀/音楽評論家)


毎日新聞(10月3日夕刊)

「ローエングリン」公演評が掲載されました。
"ドラマを現実に引き寄せた"(評・大木正純/音楽評論家)

▽毎日jp → http://bit.ly/mZpTXq


日本経済新聞(9月29日夕刊)

「ローエングリン」公演評が掲載されました。
"権力の功罪 浮き彫りに"(評・山崎浩太郎/音楽評論家)


朝日新聞(9月26日夕刊)

"新風吹き込む名門歌劇" ニコラウス・バッハラー総裁、ケント・ナガノ音楽総監督のインタビューを交えた公演紹介記事が掲載されました。


日本経済新聞(9月24日朝刊)

バイエルン国立歌劇場日本公演開幕記事が掲載されました。


日本経済新聞(9月23日朝刊)

「文化往来」に、前日22日に行われた記者会見の記事が掲載されました。


週刊新潮9/29号(9月22日発売/新潮社)

"日経3世の指揮者「ケント・ナガノ」の義理と熱情" 音楽監督ケント・ナガノの記事が掲載されました。


Figaro japon 11月号(9月20日発売/阪急コミュニケーションズ)

"音楽監督ケント・ナガノが率いる、ドイツオペラの真髄を味わう" カルチャーページで公演が紹介されました。

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2011年10月 4日 17:25 メディア情報

バイエルン国立歌劇場「ローエングリン」 本日のキャスト


2011年10月2日(日)15:00開演(会場:NHKホール)


リヒャルト・ワーグナー作曲
「ローエングリン」 全3幕


Richard Wagner
LOHENGRIN  
Oper in drei Akten


指揮:ケント・ナガノ
Musikalische Leitung Kent Nagano
演出:リチャード・ジョーンズ
Inszenierung Richard Jones
美術・衣裳 :ウルツ
Bühne und Kostüme Ultz
照明:ミミ・ジョーダン・シェリン
Licht Mimi Jordan Sherin
合唱指揮:ゼーレン・エックホフ
Chöre Sören Eckhoff


ハインリッヒ王:クリスティン・ジークムントソン
Heinrich der Vogler Kristinn Sigmundsson
ローエングリン:ヨハン・ボータ
Lohengrin Johan Botha
エルザ・フォン・ブラバント:エミリー・マギー
Elsa von Brabant Emily Magee
フリードリヒ・フォン・テルラムント伯爵:エフゲニー・ニキーチン
Friedrich von Telramund Evgeny Nikitin
オルトルート:ワルトラウト・マイヤー
Ortrud Waltraud Meier
王の伝令:マーティン・ガントナー
Heerrufer des Königs Martin Gantner

ブラバントの貴族:
フランチェスコ・ペトロッツィ、ケネス・ロバーソン、ペーター・マザラン、タレク・ナズミ

Brabantische Edle Francesco Petrozzi, Kenneth Roberson, Peter Mazalán, Tareq Nazmi
4人の小姓:バイエルン国立歌劇場合唱団ソリスト
4 Edelknaben Solistinnen des Chores der Bayerischen Staatsoper

バイエルン国立管弦楽団/バイエルン国立歌劇場合唱団
Bayerisches Staatsorchester/Chor der Bayerischen Staatsoper


※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。


◆上演時間◆

第1幕 Act 1 15:00 - 16:05

休憩 35分

第2幕 Act 2 16:40 - 18:00

休憩 35分

第3幕 Act 3 18:35 - 19:40


2011年10月 2日 11:14 キャスト表

バイエルン国立歌劇場「ロベルト・デヴェリュー」 本日のキャスト


2011年10月1日(土)15:00開演(会場:東京文化会館)


ガエターノ・ドニゼッティ作曲
「ロベルト・デヴェリュー」全3幕


Gaetano Donizetti
ROBERTO DEVEREUX  
Tragedia lirica in drei Akten


指揮 :フリードリッヒ・ハイダー
Musikalische Leitung Friedrich Haider
演出:クリストフ・ロイ
Inszenierung Christof Loy
美術・衣裳:ヘルベルト・ムラウアー
Bühne und Kostüme Herbert Murauer
照明:ラインハルト・トラウプ
Licht Reinhard Traub
合唱指揮:ゼーレン・エックホフ
Chöre Sören Eckhoff


エリザベッタ:エディタ・グルベローヴァ
Elisabetta Edita Gruberova
ノッティンガム公爵:デヴィッド・チェッコーニ
Herzog von Nottingham Devid Cecconi
サラ :ソニア・ガナッシ
Sara Sonia Ganassi
ロベルト・デヴェリュー:アレクセイ・ドルゴフ
Roberto Devereux Alexey Dolgov
セシル卿:フランチェスコ・ペトロッツィ
Lord Cecil Francesco Petrozzi
グァルティエロ・ローリー卿:スティーヴン・ヒュームズ
Sir Gualtiero Raleigh Steven Humes
ロベルトの召使:ニコライ・ボルチェフ
Paggio & Famigliare Nikolay Borchev


バイエルン国立管弦楽団/バイエルン国立歌劇場合唱団
Bayerisches Staatsorchester/Chor der Bayerischen Staatsoper

※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。



◆上演時間◆

第1幕・第2幕 15:00 - 16:30

休憩 30分

第3幕 17:00 -17:40


2011年10月 1日 20:05 キャスト表

バイエルン国立歌劇場「ローエングリン」 本日のキャスト


2011年9月29日(木)16:00開演(会場:NHKホール)


リヒャルト・ワーグナー作曲
「ローエングリン」 全3幕


Richard Wagner
LOHENGRIN  
Oper in drei Akten


指揮:ケント・ナガノ
Musikalische Leitung Kent Nagano
演出:リチャード・ジョーンズ
Inszenierung Richard Jones
美術・衣裳 :ウルツ
Bühne und Kostüme Ultz
照明:ミミ・ジョーダン・シェリン
Licht Mimi Jordan Sherin
合唱指揮:ゼーレン・エックホフ
Chöre Sören Eckhoff


ハインリッヒ王:クリスティン・ジークムントソン
Heinrich der Vogler Kristinn Sigmundsson
ローエングリン:ヨハン・ボータ
Lohengrin Johan Botha
エルザ・フォン・ブラバント:エミリー・マギー
Elsa von Brabant Emily Magee
フリードリヒ・フォン・テルラムント伯爵:エフゲニー・ニキーチン
Friedrich von Telramund Evgeny Nikitin
オルトルート:ワルトラウト・マイヤー
Ortrud Waltraud Meier
王の伝令:マーティン・ガントナー
Heerrufer des Königs Martin Gantner

ブラバントの貴族:
フランチェスコ・ペトロッツィ、ケネス・ロバーソン、ペーター・マザラン、タレク・ナズミ

Brabantische Edle Francesco Petrozzi, Kenneth Roberson, Peter Mazalán, Tareq Nazmi
4人の小姓:バイエルン国立歌劇場合唱団ソリスト
4 Edelknaben Solistinnen des Chores der Bayerischen Staatsoper

バイエルン国立管弦楽団/バイエルン国立歌劇場合唱団
Bayerisches Staatsorchester/Chor der Bayerischen Staatsoper


※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。


◆上演時間◆

第1幕 Act 1 16:00 - 17:05

休憩 35分

第2幕 Act 2 17:40 - 19:00

休憩 35分

第3幕 Act 3 19:35 - 20:40


2011年9月29日 09:45 キャスト表

バイエルン国立歌劇場 来日記念特別演奏会 本日のタイムテーブル

9月28日(水)7:00p.m. 会場:サントリーホール


バイエルン国立歌劇場来日記念特別演奏会 
ケント・ナガノ指揮 バイエルン国立管弦楽団

Bayerisches Staatsorchester
Conducted by Kent Nagano




第1部 (Part 1) 7:00 p.m. - 7:50 p.m.

リヒャルト・ワーグナー

『タンホイザー』より 
序曲とヴェーヌスベルクの音楽(パリ版)


Richard Wagner
aus Tannhäuser: Ouvertüre und Venusberg [Pariser Fassung]



リヒャルト・シュトラウス

<4つの最後の歌>
1. 春  2.九月  3.眠るとき  4.夕映えのなかに

◆ソプラノ:アドリエンヌ・ピエチョンカ

Richard Strauss
4 Letzte Lieder
1. Frühling 2. September 3. Beim Schlafengehen 4. Im Abendrot
Soprano: Adrianne Pieczonka



<休憩 20分 Intermission 20 min.>


第2部 (Part 2) 8:10 p.m. - 8:50 p.m.

ヨハネス・ブラームス

交響曲第4番 ホ短調 op.98

Johannes Brahms
Symphonie Nr.4 e-Moll op.98


2011年9月28日 11:00 キャスト表

バイエルン国立歌劇場「ロベルト・デヴェリュー」 本日のキャスト


ガエターノ・ドニゼッティ作曲
「ロベルト・デヴェリュー」全3幕


Gaetano Donizetti
ROBERTO DEVEREUX  
Tragedia lirica in drei Akten


指揮 :フリードリッヒ・ハイダー
Musikalische Leitung Friedrich Haider
演出:クリストフ・ロイ
Inszenierung Christof Loy
美術・衣裳:ヘルベルト・ムラウアー
Bühne und Kostüme Herbert Murauer
照明:ラインハルト・トラウプ
Licht Reinhard Traub
合唱指揮:ゼーレン・エックホフ
Chöre Sören Eckhoff


エリザベッタ:エディタ・グルベローヴァ
Elisabetta Edita Gruberova
ノッティンガム公爵:デヴィッド・チェッコーニ
Herzog von Nottingham Devid Cecconi
サラ :ソニア・ガナッシ
Sara Sonia Ganassi
ロベルト・デヴェリュー:アレクセイ・ドルゴフ
Roberto Devereux Alexey Dolgov
セシル卿:フランチェスコ・ペトロッツィ
Lord Cecil Francesco Petrozzi
グァルティエロ・ローリー卿:スティーヴン・ヒュームズ
Sir Gualtiero Raleigh Steven Humes
ロベルトの召使:ニコライ・ボルチェフ
Paggio & Famigliare Nikolay Borchev


バイエルン国立管弦楽団/バイエルン国立歌劇場合唱団
Bayerisches Staatsorchester/Chor der Bayerischen Staatsoper

※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。



◆上演時間◆

第1幕・第2幕 18:30 - 20:00

休憩 30分

第3幕 20:30 - 21:10


2011年9月27日 10:04 キャスト表

バイエルン国立歌劇場「ローエングリン」 本日のキャスト


リヒャルト・ワーグナー作曲
「ローエングリン」 全3幕


Richard Wagner
LOHENGRIN  
Oper in drei Akten


指揮:ケント・ナガノ
Musikalische Leitung Kent Nagano
演出:リチャード・ジョーンズ
Inszenierung Richard Jones
美術・衣裳 :ウルツ
Bühne und Kostüme Ultz
照明:ミミ・ジョーダン・シェリン
Licht Mimi Jordan Sherin
合唱指揮:ゼーレン・エックホフ
Chöre Sören Eckhoff


ハインリッヒ王:クリスティン・ジークムントソン
Heinrich der Vogler Kristinn Sigmundsson
ローエングリン:ヨハン・ボータ
Lohengrin Johan Botha
エルザ・フォン・ブラバント:エミリー・マギー
Elsa von Brabant Emily Magee
フリードリヒ・フォン・テルラムント伯爵:エフゲニー・ニキーチン
Friedrich von Telramund Evgeny Nikitin
オルトルート:ワルトラウト・マイヤー
Ortrud Waltraud Meier
王の伝令:マーティン・ガントナー
Heerrufer des Königs Martin Gantner

ブラバントの貴族:
フランチェスコ・ペトロッツィ、ケネス・ロバーソン、ペーター・マザラン、タレク・ナズミ

Brabantische Edle Francesco Petrozzi, Kenneth Roberson, Peter Mazalán, Tareq Nazmi
4人の小姓:バイエルン国立歌劇場合唱団ソリスト
4 Edelknaben Solistinnen des Chores der Bayerischen Staatsoper

バイエルン国立管弦楽団/バイエルン国立歌劇場合唱団
Bayerisches Staatsorchester/Chor der Bayerischen Staatsoper


※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。


◆上演時間◆

第1幕 Act 1 15:00 - 16:10

休憩 35分

第2幕 Act 2 16:45 - 18:05

休憩 35分

第3幕 Act 3 18:40 - 19:45


2011年9月25日 10:00 キャスト表

バイエルン国立歌劇場2011年日本公演華やかに開幕!


昨日(9月23日)、神奈川県民ホールで「ロベルト・デヴェリュー」が怒涛のブラヴォーを浴びて初日を終えました。

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主演のエディタ・グルベローヴァ、アレクセイ・ドルゴフ、ソニア・ガナッシ、デヴィッド・チェッコーニをはじめ、ソリスト、合唱、オーケストラ、いずれ劣らぬ熱演、熱唱の連続。
終始、緊迫感に満ちた舞台には、第1幕から多くのブラヴォーの声をいただき、「メンバーが一つにまとまることが大切」というバッハラー総裁の言葉が文字通り実現した公演となりました。

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やはりなんといっても主役はこの方、グルベローヴァ! 権力者である女性エリザベッタの、ラストの悲痛な叫びに涙した方も多かったのではないでしょうか。

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女王・グルベローヴァの奇跡の歌唱、そして出演者が一丸となって生みだすこの感動的な舞台は、来週9/27(火)、10/1(土)、東京文化会館に場所を移して上演されます。ぜひお見逃しなく!


撮影:長谷川清徳

2011年9月24日 12:13 公演関連情報

バイエルン国立歌劇場「ロベルト・デヴェリュー」 本日のキャスト


ガエターノ・ドニゼッティ作曲
「ロベルト・デヴェリュー」全3幕


Gaetano Donizetti
ROBERTO DEVEREUX  
Tragedia lirica in drei Akten


指揮 :フリードリッヒ・ハイダー
Musikalische Leitung Friedrich Haider
演出:クリストフ・ロイ
Inszenierung Christof Loy
美術・衣裳:ヘルベルト・ムラウアー
Bühne und Kostüme Herbert Murauer
照明:ラインハルト・トラウプ
Licht Reinhard Traub
合唱指揮:ゼーレン・エックホフ
Chöre Sören Eckhoff


エリザベッタ:エディタ・グルベローヴァ
Elisabetta Edita Gruberova
ノッティンガム公爵:デヴィッド・チェッコーニ
Herzog von Nottingham Devid Cecconi
サラ :ソニア・ガナッシ
Sara Sonia Ganassi
ロベルト・デヴェリュー:アレクセイ・ドルゴフ
Roberto Devereux Alexey Dolgov
セシル卿:フランチェスコ・ペトロッツィ
Lord Cecil Francesco Petrozzi
グァルティエロ・ローリー卿:スティーヴン・ヒュームズ
Sir Gualtiero Raleigh Steven Humes
ロベルトの召使:ニコライ・ボルチェフ
Paggio & Famigliare Nikolay Borchev


バイエルン国立管弦楽団/バイエルン国立歌劇場合唱団
Bayerisches Staatsorchester/Chor der Bayerischen Staatsoper

※Cast may change without notice.
※下線で示したキャストは、当初発表させていただいたキャストが変更になったものです。



◆上演時間◆

第1幕・第2幕 15:00 - 16:40

休憩 30分

第3幕 17:10 -17:50


2011年9月23日 10:00 キャスト表

バイエルン国立歌劇場記者会見レポート


 本日いよいよバイエルン国立歌劇場日本公演が開幕します。それに先立って昨日(9月22日)、NHKホールにおいて、「ローエングリン」の舞台総稽古の前に来日記者会見を開催いたしました。
 会見にはケント・ナガノ音楽総監督とニコラウス・バッハラー総裁が出席。そして4人の主演ソリスト、ヨハン・ボータ(ローエングリン役)、エミリー・マギー(エルザ役)、ワルトラウト・マイヤー(オルトルート役)、エフゲニー・ニキーチン(テルラムント役)が、総稽古の準備の合間をぬって登場し、それぞれの公演にかける想いを語りました。

マイヤー「日本に来るたびに、素晴らしい観客の皆さまのために歌えることを嬉しく思っております。今回も本当に楽しみにやってきました」
ニキーチン「何度も来日していますが、日本の観客が大好きなので、舞台に立つのがいつも楽しみです。今週日曜日が初日です。ベストを尽くしますので、楽しみにしていてください」
マギー「日本にまた戻ってこられて、とても嬉しい。日本のお客さまは素晴らしいという印象をもっています。どうぞ舞台を楽しんでください」
そして8月のキャスト変更により、急遽タイトル・ロールを歌うことになったボータ氏は、「2年前にミラノ・スカラ座の「アイーダ」で歌わせていただいたばかりですが、今回このようなことになって自分でも驚いています。休暇中に電話があって出演のオファーをいただき、嬉しくて間髪入れずに承諾の返事をしました。公演をぜひ楽しみにしてもらいたいと思います」と抱負を語ってくれました。

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 続いて、総稽古での最後の仕上げに臨もうとしているマエストロ、ケント・ナガノ。
「歌手の方々とまったく同じ気持ちで、私もこの公演を大変楽しみにしてきました。最善を尽くしたいと思っています。日本での公演は私にとって特別なことなのです。飛行機で空港に降り立ち、ホテルにチェック・インする前からすでにリハーサルが始まったような、それほどの興奮ぶりでした。  
今、オーケストラのメンバーもコーラスも、プロ意識という以上に、日本との強い結びつきを感じています。バイエルン国立歌劇場の日本公演は数十年前から続いており、日本は我々の伝統を共有できる国でもあります。数か月前、日本では大変なことが起こったにも拘わらず、私たちの招聘について強い意思を見せてくださったことに心を動かされました。メンバーはみな準備万端で来日しており、エキサイティングな気持ちで公演に臨んで、私たちの伝統を再び皆さまと共有できることを楽しみにしています。またこれは個人的な感慨ですが、オペラは魔法だとよく言わる通り、今回の日本の状況を考え併せると、ボータ氏との共演がこのような形で東京において実現できることがまさに夢のように感じられます。この10年、我々の共演はタイミングが合わずに実現できなかったのですから」

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 そして最後にバッハラー総裁から日本公演の概要についての説明があり、質疑応答へと続きました。
「多くの出演者、スタッフの参加のもとに、本国と同様の水準で行う、このような大がかりな引っ越し公演は、私たちにとっても大事業であり、4年もの準備期間を要した大きな挑戦でもあります。今回選んだ3作品は、芸術的、あるいは美的な感覚においても、いずれもバイエルン国立歌劇場の特徴をもっともよく表す、顔ともいえる作品ばかりです。これら3作品を通して、バイエルン国立歌劇場の芸術性の高さや仕事ぶりをつぶさに見ていただけるものと思います。

我々は世界的な歌劇場の一つであると自負していますが、とくに音楽については最高の水準を誇っています。そしてオペラには古い作品も新しい作品もありますが、どれも現代的な解釈のもとに、アクチュアルな芸術として上演することが歌劇場の方針であり、そうした面もご堪能いただけるはずです。

日本では3月に大震災があり、その後も厳しい状況が続いていますが、それにも拘わらず私たちは公演実現のために最大限の努力をし、それは受け入れる日本側も同様であったことと存じます。その結果、ベスト・メンバーをもって舞台をご覧いただくことができるのです。

来日にあたって(放射能の問題について)不安を感じるメンバーがいたことも事実です。しかし大多数のメンバーが喜んで参加する意思を見せてくれました。歌劇場には千人以上のメンバー、スタッフがおり、そのうち今回来日するのは400人です。

日本公演を行う上でもっとも大切なのは、皆が連帯感をもってひとつにまとまることだと感じていました。そのために(放射能に関する)専門家もまじえて多くの話し合いを持ちました。無知から生まれる不安ほど問題なものはありません。ですから、できるだけ多くの情報を提供しました。それによって、各自が確信をもつことが大事だと思ったのです。

私たちのように大きな歌劇場には、専属でなくともさまざまな契約や結びつきで仕事をするメンバーやスタッフがおり、今回、まったく関わりのない人間が参加していることありません。それぞれの部署でこれまで緊密な仕事関係を重ねたメンバーが対応してくれました。音楽面でいえば同じクオリティを保てる人々であり、そうでなければケント・ナガノ氏のような優秀なマエストロが承諾するはずはありません。ですから来日する400人は、基本的には私たち歌劇場のメンバーだということができます。その上で、グルベローヴァ、ボータ、マイヤーなど素晴らしいソリストの顔ぶれとともに日本公演に臨めることを本当に嬉しく思っております。

日本公演への不参加を表明する者がいる一方で、ぜひ代わって加わりたい、日本との連帯や友情を深めたいとと申し出る者たちがおりました。彼らのその気持ちは素晴らしいと感じますし、ともに来日できることを誇りに思います。私たちの今の目標は、今回参加しなかった人たちが、「やっぱり日本に行けばよかった」と思うような、素晴らしい公演をやり遂げて帰還することなのです」


撮影:長谷川清徳

2011年9月23日 09:50 公演関連情報

[バイエルン国立歌劇場] 配役変更のお知らせ バッハラー総裁のメッセージ【9/20追記】

 バイエルン国立歌劇場日本公演の開幕を目前に控え、メンバーが次々に来日しておりますが、怪我や病気によってソリストが来日をはたせず、新たに配役に変更が生じました。
 「ロベルト・デヴェリュー」のロベルト役、ホセ・ブロスは膝の半月板損傷のため手術が必要なことから、アレクセイ・ドルゴフが代わって出演いたします。同じくノッティンガム公爵役で予定されていたパオロ・ガヴァネッリは中耳炎のため飛行機での移動にドクター・ストップがかかりデヴィッド・チェッコーニに代わります。
 また、「ローエングリン」のテルラムント役は、当初エフゲニー・ニキーチンが配役されておりましたが、ファルク・シュトルックマンが強く日本公演への参加を希望したことから、テルラムント役をシュトルックマンが演じ、ニキーチンは伝令役にまわりました。ところが、シュトルックマンは来日直前に施した抜歯後の炎症により歌うことができず、オリジナル・キャストに戻ってテルラムントはニキーチンが務めることになりました。ドルゴフとチェッコーニのプロフィールを下に載せました。この公演直前の配役変更に対し、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、ニコラウス・バッハラー総裁がこの配役変更とあわせ、一部で100名が来日を拒否したため質が下がると、誤解されかねない報道がありましたので、追ってステートメントを出す予定です。翻訳が出来しだい掲載させていただきますので、あわせてご一読いただければ幸いです。現在の日本の特殊な状況におけるオペラの引越し公演に、何卒ご理解とご支援をお願い申し上げます。

公益財団法人日本舞台芸術振興会




■「ロベルト・デヴェリュー」のキャスト変更
ロベルト・デヴェリュー: ホセ・ブロス → アレクセイ・ドルゴフ
ノッティンガム公爵: パオロ・ガヴァネッリ → デヴィッド・チェッコーニ

■「ローエングリン」のキャスト変更
テルラムント: ファルク・シュトルックマン → エフゲニー・ニキーチン
王の伝令: エフゲニー・ニキーチン → マーティン・ガントナー




アレクセイ・ドルゴフ(テノール)
Alexey Dolgov [T.]
「ロベルト・デヴェリュー」:ロベルト・デヴェリュー

Dolgov1076.jpg ロシア、ノヴォシヴィルスク生まれ。モスクワのチャイコフスキー音楽院で学んだ。ソリストとしてのキャリアは、まずスタニスラフスキー劇場で開始した。ここでは、「ボエーム」のロドルフォ、「コシ・ファン・トゥッテ」のフェッランド、「エフゲニー・オネーギン」のレンスキー、「ランメルモールのルチア」のエドガルドなどを歌った。2007年、ワシントン・ナショナル・オペラでの「リゴレット」のマントヴァ公爵、ヒューストン・グランド・オペラでの「ボエーム」のロドルフォで驚異的な成功をおさめ、一躍、世界の注目を集めることとなった。
 すでにこれまでに共演した指揮者としては、プラシド・ドミンゴ、ダニエル・ハーディング、アレクサンダー・シェリー、パトリック・サマーズ、ドミトリー・ユロフスキーなどがあり、また、出演した歌劇場は、英国ロイヤル・オペラ、マドリッド王立歌劇場、パリのシャンゼリゼ劇場、ロサンゼルス・オペラ、ヒューストン・グランド・オペラ、ワシントン・ナショナル・オペラ、サレルノのヴェルディ劇場、トリエステのテアトロ・コムナーレ、ボリショイ劇場などが挙げられる。
 「ロベルト・デヴェリュー」のタイトルロールは、2010年秋にモントリオール・オペラで演じ、成功をおさめている。また本年6月、メトロポリタン歌劇場日本公演の「ランメルモールのルチア」にもエドガルド役で急遽出演し、好評を博したことは記憶に新しい。




デヴィッド・チェッコーニ(バリトン)
Devid Cecconi [Br.]
「ロベルト・デヴェリュー」:ノッティンガム公爵

Cecconi New.JPG 1971年フィレンツェ生まれ。2006年にトリエステのヴェルディ劇場でダニエル・オーレン指揮「リゴレット」でデビュー。以後の活躍において、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場で「運命の力」のドン・カルロをはじめとする数々の役をオーレン指揮により演じている。
 サレルノ、ルッカ、ピサ、リヴォルノ、ラヴェンナ、ボルツァーノ、モデナなど、イタリアの歌劇場を中心に活躍。パルマのヴェルディ・フェスティバルでは、ブルーノ・バルトレッティ指揮のもと「ジョヴァンナ・ダルコ」のジャコモを歌った。
 2009年、オーストリアのマルガレーテン・オペラ・フェスティバルの「リゴレット」のタイトルロールでの大成功は、同役をジェノヴァのカルロ・フェリーチェでも演じることとなったほか、その後に続く飛躍の契機となった。
 主なレパートリーとしては、「ファルスタッフ」、「ナブッコ」、「マクベス」のタイトルロール、「仮面舞踏会」のレナート、「アンドレア・シェニエ」のジェラール、「カヴァレリア・ルスティカーナ」のアルフィオ、「ドン・カルロ」のロドリーゴなどが挙げられる。




【9/20追記】バイエルン国立歌劇場総裁ニコラウス・バッハラーのメッセージ


日本の観客の皆さま

 バイエルン国立歌劇場が、日本舞台芸術振興会(NBS)とこの4年の間、多大なるエネルギーと情熱を持って準備してきた日本公演が始まろうとしています。長年にわたる信頼関係と近年の交流により、日本公演は我々にとって大変重要かつ特別なものとなっています。
 ミュンヘンの我々の歌劇場には、1000人を超える歌手、演奏家、職人、技術者たちがいます。そのうちの400名で来日したわけですから、我々の歌劇場には大きな余力があるとお分かりいただけるはずです。変更はつきものであり、もちろん日本における悲劇的な出来事のために、もともと予定されていたメンバーの中には、来日する心の準備ができなかった者もいました。しかし、第一級の歌手、演奏家を代わりに迎え、皆さまがバイエルン国立歌劇場にご期待いただいている、常と変らぬ世界的クオリティでお届けできるものと確信しております。
 これまでの日本公演では、来日メンバーに選抜されずに涙を飲んだ者が常におりましたので、今回の日本公演で来日が叶い、大変喜んでいる者もいます。また、変更によって来日したメンバーはすべて、バイエルン国立歌劇場のメンバーか、我々の歌劇場でしばしば仕事をしているアーティストです。
 世界一級のワーグナー歌手であるヨハン・ボータ氏が"ローエングリン"として、またニキーチン氏がミュンヘンのオペラ音楽祭と同じく素晴らしい"テルラムント"として参加してくれることを心より歓迎いたします。また、神々しいディーヴァであるエディタ・グルベローヴァさんと共に"ロベルト・デヴェリュー"を歌ってくれるアレクセイ・ドルゴフ氏、そして著名な歌劇場にしばしば出演しローマ・オペラでも"ノッティンガム公爵"を歌った、イタリアが誇るバリトン歌手デヴィッド・チェッコーニ氏を迎えられる事を大変喜んでおります。
 我々の舞台が、これまでと同様、日本の観客の皆さまに素晴らしいひと時をお届けできることを心から祈っております。

敬具
ニコラウス・バッハラー




Meine sehr geehrten Damen und Herren, verehrtes Japanisches Publikum,

Seit nunmehr vier Jahren bereiten NBS und die Bayerische Staatsoper gemeinsam mit großem Enthousiasmus und voller Kraft unser Japangastspiel vor, das nun gerade beginnt.

Aufgrund der langen Freundschaft unserer Institutionen und vieler Besuche in Japan während der letzten Jahrzehnte ist dies für uns wieder ein ganz besonderer Moment innerhalb unserer künstlerischen Arbeit.

An der Bayerischen Staatsoper arbeiten über 1000 Mitarbeiter, Sänger, Musiker, Handwerker, Techniker, etc... und die Tatsache, daß wir mit 400 Mitgliedern nach Tokyo kommen beweist wieder einmal das große Potential unseres Hauses. Wie bei jeder Reise, nur dieses mal noch etwas verstärkt durch dir tragischen Vorkommnisse, konnten einige Mitarbeiter, die ursprünglich reisen sollten, die Reise nicht antreten. Aber diese wurden alle und ausnahmslos durch erstklassige Sänger, Musiker und Personal der jeweiligen Abteilungen ersetzt, so daß die Weltspitzen-Qualität, die das Publikum natürlich von der Bayerischen Staatsoper erwartet, auf jeden Fall gewährleistet ist wie immer.

Während der Vorbereitung zu jeder Japanreise sehe ich Tränen von denjenigen meiner Mitarbeiter, die nicht ausgewählt wurden, am Gastspiel teilzunehmen. Diesesmal hatte ich lachende Gesichter derer, die nun doch die Möglichkeit erhalten konnten, mitzukommen, und hier in Japan habe ich jetzt eine Truppe von begeisterten Mitarbeitern, die voller Begeisterung die letzten Vorbereitungen und Proben für die Aufführungen macht.

Heute begrüßte ich Johan Botha bei der Ankunft im Hotel, einen der absolut weltbesten Wagner-Sänger, der den Lohengrin singen wird, auch Evgeny Nikitin, einen fantastischen Telramund während der Münchner Opernfestspiele gesungen hat, und nun die gleiche Rolle in Tokyo singt. Alexey Dolgov ist unser Roberto Deverreux mit der göttlichen Edita Gruberova, und Devid Cecchoni der Nottingham, ein erstklassiger Italienischer Bariton, der regelmäßig an den großen Italienischen Häusern singt und diese Rolle zuletzt in Rom interpretierte.

Wir alle sind voller Vorfreude auf die Aufführungen und hoffen, daß Sie, wie in der Vergangenheit, ein unvergessliches Erlebnis für unser Japanisches Publikum werden.

Mit meinen besten Grüßen,
Nikolaus Bachler

2011年9月20日 11:37 公演関連情報

[バイエルン]バイエルン国立管弦楽団団員によるチャリティ室内コンサート開催決定!

バイエルン国立歌劇場2011年日本公演のため来日するバイエルン国立管弦楽団の団員の中から、被災された方々のためにぜひ演奏したいという声があがり、多忙な公演日程の合間を縫って、東京ドイツ文化センター主催によりチャリティー室内楽コンサートが実現することになりました。



バイエルン国立管弦楽団団員によるチャリティー室内楽コンサート


■日時:2011年9月24日(土)16:30開場 17:00開演

■場所:ドイツ文化会館ホール(〒107―0052 東京都港区赤坂7-5-56)

■入場料:無料 ※会場内に募金箱を設置。被災地支援として関連団体に主催者から寄付。

■お申し込み:下記のアドレスにメールにてお申込みください。先着順となります。
       ◎申込先 Veranstaltung@tokyo.goethe.org

■定員:200名

■主催:東京ドイツ文化センター


■プログラム
F. シューベルト:弦楽三重奏曲 第1番 変ロ長調 D. 471
W. A. モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 Kv. 581
R.シューマン:ピアノ四重奏曲変ホ長調Op.47

■出演
アンドレアス・シャブラス(クラリネット)
ダヴィド・シュルトハイス、ヤニス・オルソン(バイオリン)
ルート・シンデル(ビオラ)
ペーター・ヴェプケ(チェロ)

シューマン ピアノ四重奏曲:
バルバラ・ブルクドルフ(バイオリン)
シュテファン・フィンケンテイ(ビオラ)
オリヴァー・ゲスケ( チェロ)
ノブコ・ニシムラ=フィンケンテイ(ピアン )


※ プログラムは予告なしに変更される場合があります。ご了承ください。

2011年9月17日 13:58 公演関連情報

[バイエルン]メディア情報

◆読売新聞(9月13日夕刊)

バイエルン国立歌劇場音楽総監督のケント・ナガノのインタビューが掲載されました。
「音の素材感 現代の再生」(鷲見一郎記者)


◆毎日新聞(9月12日夕刊)

記者が選ぶ「今週は、コレ!」でバイエルン国立歌劇場日本公演が紹介されました。
下記WEBからもご覧いただけます。

▽毎日jp
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110912dde012040074000c.html

2011年9月13日 17:31 メディア情報

[バイエルン国立歌劇場]キャスト変更のお知らせ[9/3追記]


公演チラシ、NBSホームページ等で発表しておりました「ローエングリン」と「ナクソス島のアリアドネ」のキャストが、バイエルン国立歌劇場の都合により、下記のように変更となります。
なにとぞ、ご了承ください。


●バイエルン国立歌劇場2011年日本公演

「ローエングリン」
テルラムント:エフゲニー・ニキーチン → ファルク・シュトルックマン

※9月3日追記
エフゲニー・ニキーチンは、テルラムント役に代わり、「王の伝令」役を演じます。


「ナクソス島のアリアドネ」
舞踊教師:ギ・ド・メイ → トーマス・ブロンデル
下僕:クリスティアン・リーガー → タレク・ナズミ

2011年9月 3日 14:18 公演関連情報

[バイエルン国立歌劇場]寄稿:"ワグネリアンが泣いてよろこぶボータの『ローエングリン』" 山崎睦

ワグネリアンが泣いてよろこぶボータの『ローエングリン』


11-09.01Botha.jpg ワーグナーの諸作品と、同時にヴェルディの『オテロ』を代表とするイタリア・オペラのもっともドラマティックな役柄をレパートリーに持つテノールとして、ヨハン・ボータは極めて例外的な存在だ。しかも、その両者をまったく遜色のない、高いレヴェルで歌っているところにボータの桁外れた力量を痛感させられる。
 ここ数年の実績を眺めてみても、『ワルキューレ』のジークムントをバイロイト、ウィーン、ニュヨークMETで、『タンホイザー』をロンドンとウィーンで、『オテロ』をミュンヘン、ベルリン、ウィーンで、『アイーダ』のラダメスをMETとウィーンで、『ローエングリン』をシカゴ、ロンドン、ベルリンで歌い、今後R・シュトラウス『影のない女』の皇帝役をスカラ座で、『パルジファル』をザルツブルクでも予定しているというふうに、いかにボータが全世界の主要歌劇場で重用されているかが一目瞭然だろう。
 そのような"超人"ボータの、さらに一段と凄いのが『ローエングリン』だ。ここで2005年のウィーン・プレミエで起きた大事件について述べよう。最大の聞かせどころ、ローエングリンの素性と名をあらわす「グラール語り」で前半部のみならず、通常聞くことのない後半部を続けて歌い通す"完全版"をボータは実現した件だ。長丁場を経て、ようやく大詰めで歌われる「グラール語り」だけに、並みのテノールは疲労の極地に達していて余力がない。これまで2~3の全曲盤録音では聞くことができるものの、実際の舞台でこの部分を歌うテノールは、筆者の40年の経験を通しても皆無だから、筋金入りのウィーンのワグネリアンが、文字通り随喜の涙を流してよろこぶことになったのだ。その後に続くシリーズでもボータは律儀に"完全版"を実行したから、ウィーンで彼の株は急上昇し、以後『ローエングリン』に出演するテノールは、ことごとくボータと比較される憂き目に遭うことになった。
 ボータの資質を高く評価していたウィーン国立歌劇場は、すでに『ローエングリン』プレミエの2年前に"オーストリア宮廷歌手"の称号を与え、同時に彼は史上最年少で表彰を受ける名誉を担っている。
 生来の輝かしい美声と強い声帯を持ち、同時に発声法をはじめとする卓越したテクニックを身に付けていることから、長時間の歌唱に耐えうる持久力があること。南アフリカ生まれのオランダ系でドイツ語が得意なこと、とワーグナーを歌うのに非常に適しているのは事実だ。さらに前述のように、現在『オテロ』を歌うことのできる数少ないテノールだけに、ボータはドイツ・オペラとイタリア・オペラの両分野を同時に制覇するドラマティック・テノールとして、オペラ界に君臨する、字義通りの"ヘルデン(英雄)テノール"と称することができるだろう。

(注:バイエルン国立歌劇場で現行のジョーンズ演出による『ローエングリン』では、2009年のプレミエ以来、「グラール語り」の後半部(第二部)は歌われていないため、日本公演でボータが当該部分を実際に歌うかどうかについては、現時点で不明)。 

山崎 睦(音楽ジャーナリスト 在ウィーン)
2011年9月 1日 18:16 公演関連情報

[バイエルン国立歌劇場]ヨナス・カウフマンからのメッセージが届きました

親愛なる皆さま

自分の生まれ故郷であるミュンヘンのオペラ・カンパニー、バイエルン国立歌劇場の日本公演と共に日本を訪れることを、ずっと楽しみにしてきました。しかし、今、残念ながら「ローエングリン」の舞台に出演できないということを、皆さまにお伝えしなければなりません。私がこの決定を、皆さま方がこの数カ月というもの直面されている困難な事態を理由に下したと思われるかもしれません。けれど、真実は、私が手術を受けねばならないからなのです。胸部の結節を取り除かねばならず、医師達からはこの手術をできるだけ早く行った方がよいとのアドヴァイスを受けました。9月初め、ストックホルムでのユッシ・ビョルリング・ガラ出演後に手術を受ける予定です。

今回来日をキャンセルせざるを得なくなり、結果として多くの皆様をがっかりさせてしまったことを、非常に申し訳なく思っております。今までの日本での舞台から、ことに熱狂的で、オペラをよくご存じである日本の観客の皆さまとの素晴らしい思い出がありますし、皆様が私に惜しみなく与えてくださる深い愛情を、いつも格別な栄誉だと思っています。
しかしながら、健康は最優先事項です。私のおかれている状況に共感してくださる、また、まさに私と同様の立場を経験された方々がご理解くださることを願っています

ヨナス・カウフマン




Dear Friends,

I was so looking forward to coming to Japan now, joining the opera ensemble of my hometown Munich, the Bayerische Staatsoper. But now I've to tell you that I will regrettably not be able to do the "Lohengrin" performances. You might suspect that I made this decision because of the difficult issues you have had to face in the last months. But the truth of the matter is that I need to have an operation. A node in my thoracic area has to be removed, and my physicians have advised me to have the surgery done as soon as possible. This will take place in early September after my appearance at the Jussi Björling Gala in Stockholm.

I am extremely sorry I must cancel my trip to Japan and thus disappoint many friends. From my previous appearances in Japan, I have the most lovely memories of the audience there as especially enthusiastic and knowledgeable, and I have always regarded the great affection lavished on me there as an exceptional honour. But health comes first. I therefore hope for the understanding of those of you who empathize with my situation, or who may even have been in a similar position themselves.


With warm regards,
Jonas Kaufmann

2011年8月28日 09:51 公演関連情報

バイエルン国立歌劇場『ローエングリン』 ローエングリン役変更のお知らせ


 9月下旬より日本公演を行いますバイエルン国立歌劇場より、ローエングリン役で出演予定だったヨナス・カウフマンは、手術が必要なため日本公演に参加できないという報が入りました。
 ニコラウス・バッハラー総裁から寄せられた下記のコメントにもありますように、ヨナス・カウフマンの降板を受け、代わってヨハン・ボータがローエングリンを演じます。
 ヨハン・ボータはすでにご承知の方も多いかと存じますが、その美声と豊かな表現力によって、現代最高のヘルデン・テノールの一人として高い評価を得ております。ボータのプロフィールも掲載しておりますので、併せてご確認いただければ幸いです。
 カウフマンのローエングリンにご期待いただいていた皆さまには、たいへん申し訳ございません。この配役変更に何卒ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。
 なお、追ってヨナス・カウフマン本人からのメッセージが届く予定です。到着次第、当サイトに掲載いたします。


2011年8月24日

公益財団法人日本舞台芸術振興会


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バイエルン国立歌劇場総裁ニコラウス・バッハラーからのコメント


親愛なる日本の観客の皆さま


 私はあなた方の美しい国で起こった大災害以来、重要な日本公演に向けて情熱を持って努力を続けており、全公演が何カ月も前に発表された通りに上演されるべく、最後の瞬間まであらゆる手を尽くしてきました。しかしながら、大変残念なことに、テノール歌手ヨナス・カウフマンが医療上の理由から、我々の日本公演に参加できないという知らせを受け取りました。カウフマン氏とバイエルン国立歌劇場は、この重要かつ素晴らしいプロジェクトの実現を長い間楽しみにしておりました。けれど今となっては、カウフマン氏の回復を祈るだけです。どんな有名な歌手も一人の人間であり、他の人と同様に健康維持という問題に直面しなくてはいけません。こういった状況は、ミュンヘンでのシーズン中も時として起こることであり、我々は問題解決に当たって全力を尽くすことを余儀なくされます。それでも舞台は続けていかねばならないのです。

 そして、こういった危機的状況の中で、新たな光明を見出すことがあります。今回のケースにおいては、我々は極めて幸運であったと言えます。皆さんもよくご存じの世界的テノール歌手であり、世界中の重要な舞台で歌っているヨハン・ボータが、ーーー日本の観客の皆さんにも大変人気があると思いますがーーーローエングリン役を東京で歌ってほしいという我々の依頼を、ためらうことなく受けてくれたのです。

 極めて多忙なスケジュールにもかかわらず、また彼のキャリアから言って、通常は何年も前から依頼しておかない限り出演してもらうことは難しいのですが、ボータ氏はこのローエングリン役を我々の日本公演で歌うため、他の全ての義務をキャンセルすることをいといませんでした。これは、我々の歌劇場に対してだけでなく、今まで熱狂的に彼を迎え、真の絆を築いてきた日本の観客の皆さまに対する、ボータ氏の心からの深い友情によるものです。

 このたび我々のレパートリーの中でも、もっとも美しく、また難度の高い名作、ワーグナー作曲の「ローエングリン」3公演をご覧いただくわけですが、この舞台には、これまで世界のどこにも見られなかった高いクオリティによる、オール・スター・キャストが結集しました。皆さまにこの素晴らしい舞台をご覧いただけるよう願っておりますし、必ずや楽しんでいただけるものと確信しています。

 ここ数年の間、多くの情熱をもって準備してきた芸術的邂逅と、日本とバイエルン国立歌劇場が長く育んできた友情をさらに発展させるため、近々皆さまにお会いできることを楽しみにしております。

 その時まで、皆さまにミュンヘンより心からのご挨拶を申し上げます。

ニコラウス・バッハラー





Dear Ladies and Gentlemen, dear Japanese Public,

Ever since the horrible catastrophe struck your beautiful nation, I have struggled passionately to guarantee our important tour to Japan would take place as scheduled, exerting my every effort right up to the last minute to make sure all our performances are presented as announced several months ago. We have, however, received the unfortunate news that, for medical reasons, tenor Jonas Kaufmann will be unable to join us in Japan, although this eminent artist and the Bavarian State Opera had been enthusiastically looking forward to this important collaboration. Under these circumstances, all we can do is extend our warmest good wishes for a speedy and complete recovery to Mr. Kaufmann, knowing that even celebrated vocal artists are ultimately as human as the rest of us, and forced to endure the same human challenges of life and health. This kind of situation also regrettably comes about now and then during our regular Munich seasons, and every time, it places heavy demands on our skills to solve the problem in a way that will keep the Opera continuing.

But crises often bring new opportunities, and in this case we had the good fortune to acquire the services of the world renowned tenor, Johan Botha, who unhesitatingly agreed to take over the title role in Richard Wagner's Lohengrin. Mr. Botha is a household name throughout the operatic world, having made appearances on virtually all the major operatic stages of this planet, and a singer who also ranks as a great favourite among Japanese audiences. Despite his extremely heavy schedule, this artist, who generally has to be engaged years in advance, readily agreed to cancel other obligations to enable him to join us in Japan because of the extremely cordial relationship bonding him both with the Japanese pubic and our company.

This has now put us in a position to present one of the most magnificent and daunting masterworks of the repertory, Wagner's Lohengrin, in three performances, featuring a truly all-star cast, one seldom heard or seen at this level of artistry anywhere. I do hope you will join us for this special appearance, which will doubtless number amongst your most meaningful experiences in the opera house.

In just a few days, I look forward to welcoming you to a musical treat we have prepared with great devotion over the past few years, and one that I know will reinforce the ongoing friendship between the Bavarian State Opera and Japan.

Until then, I remain, with heartfelt good wishes from Munich,


Nikolaus Bachler
General Manager Bavarian State Opera


※公演チラシ、NBSホームページ等で事前に発表しております通り、今回の出演者変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の変更はお受けできません。なにとぞご了承ください。



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11-08.23JohanBohta.jpgヨハン・ボータ
Johan Botha

 南アフリカのルステンブルク生まれ。13歳から声楽を学び、1989年にルーテポート国立歌劇場で『魔弾の射手』のマックスを歌ってデビュー。翌90年には『仮面舞踏会』のグスタフ3世でヨーロッパ・デビューを果たす。ドイツの劇場を中心に活動を開始し、現在ではワーグナー、R.シュトラウスからヴェルディ、プッチーニなどのヒロイックな役柄によって世界の舞台で活躍する。2009年ミラノ・スカラ座日本公演では、『アイーダ』のラダメス役を演じ、伸びやかな声で観客を魅了した。
 ワーグナー作品には、ワルター、エリック、ローエングリン、ジークムント、パルジファルで舞台に立ち、現代最高のヘルデン・テノールの一人として認められる。ローエングリン役は、宮廷歌手の称号をもつウィーン国立歌劇場で、2005年に新演出キャストとして演じ成功をおさめたほか、今年2月にはシカゴ・リリック・オペラで、神々しさとパワーに満ちた美声が絶賛された。奇しくも、シカゴでのエルザ役は、今回の日本公演でも同役を演じるエミリー・マギー。それゆえ、ボータの急な出演にも関わらず、二人の作品へのアプローチは万全といえる。
 リチャード・ジョーンズ演出による『ローエングリン』では、ローエングリンは単に神々しいだけでなく、人間としての情感を湛えた存在として描かれており、深い感情表現が高く評価されているボータは、このプロダクションの本質を存分に味わわせてくれるに違いない。


2011年8月24日 10:00 公演関連情報

[バイエルン国立歌劇場] ヨナス・カウフマンについて

バイエルン国立歌劇場日本公演の「ローエングリン」に出演予定のヨナス・カウフマンに関し、昨夜(8月19日)、ボローニャ歌劇場日本公演の主催者のホームページにおいて、カウフマンの所属事務所から「カウフマンは9月上旬に手術を受けることが決まり、やむなく日本公演の出演をとりやめる」との連絡があった旨の発表がありました。その時点で弊財団には何も情報が入っておらず、これを受けすぐに夏季休暇中のバイエルン国立歌劇場に問い合わせをしておりますが、8月20日(土)10時30分現在、国立歌劇場側から正式な連絡を受けておりません。
さらに連絡を試み、詳細が分かり次第、当ホームページにてお知らせいたしますが、ボローニャ歌劇場不参加に関連して、バイエルン国立歌劇場の「ローエングリン」に関しても、ご心配いただいている方も少なくないと存じますので、取り急ぎ現状をお知らせする次第です。
なにとぞ、ご理解のほどお願い申し上げます。


8月20日
公益財団法人日本舞台芸術振興会

2011年8月20日 10:30 公演関連情報

[バイエルン]メディア情報

◆音楽の友9月号(音楽之友社/8月18日発売)

ケント・ナガノ音楽総監督が表紙に登場。巻頭の来日直前インタビューでは、今回の日本公演についてたっぷりと語っています。
また、「ローエングリン」に主演するヨナス・カウフマンのインタビューも掲載されました。

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◆モーストリー・クラシック9月号(産經新聞/8月20日発売)

ケント・ナガノ音楽総監督、ニコラウス・バッハラー総裁のインタビューが掲載されました。

2011年8月19日 16:04 メディア情報

[バイエルン]メディア情報


◆読売新聞(8月4日(木)朝刊)

"2大オペラハウス総裁に聞く" 文化面にバイエルン国立歌劇場のニコラウス・バッハラー総裁、ウィーン国立歌劇場のドミニク・マイヤー総裁のインタビューが掲載されました。

2011年8月 4日 16:31 メディア情報

[バイエルン]『ナクソス島のアリアドネ』最新映像到着!


バイエルン国立歌劇場の"ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル"で7月13日に上演された『ナクソス島のアリアドネ』の映像が到着しました!
ミュンヘンの観客を熱狂させたダニエラ・ファリーのツェルビネッタ。艶やかな歌声と自由闊達な演技をご覧ください。






●バイエルン国立歌劇場2011年日本公演 7月23日(土)より第2次発売!

>>>各前売所からの回収分等を集めて、NBSとイープラスのみで第2次発売いたします。一斉前売でチケットが入手できなかった方は、この機会にいま一度お問合せください

◇NBSチケットセンター TEL03-3791-8888
◇イープラス   http://eplus.jp/bavarian/

2011年7月21日 10:24 公演関連情報

【速報!】ミュンヘンの『ナクソス島のアリアドネ』でスター誕生! ダニエラ・ファリー!


11-07.21_02.jpg 夏のヨーロッパのビッグ・イヴェント、バイエルン国立歌劇場が開催する"ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル"が佳境に入った7月13日、R・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』でスターが誕生した。
 コロラトゥーラソプラノ、ダニエラ・ファリーで、この作品の狂言回しを演じるツェルビネッタに扮した、歌も演技も縦横無尽の彼女に客席が大反応! とどまるところのない高揚ぶりでスター誕生を祝うことになった。すでに5年前からウィーンで頭角を表し、知る人ぞ知る存在の彼女が、今回ミュンヘンではじめて歌ったツェルビネッタでバイエルンの首都を征服してしまったのだ。
 近年めざましい躍進を遂げているファリーは、いまツェルビネッタ役に関してはエディタ・グルベローヴァ、ナタリー・デセイ、ディアナ・ダムラウと居並ぶ強豪相手に、なんら遜色なく一歩も引くところがない。ミュンヘンの客席が興奮の坩堝るつぼと化したのは至極当然のことといえよう。
 演出家、ロバート・カーセンの天才ぶりが十二分に発揮されたステージは、よりいっそうショー・アップされて、劇場全体が最高の盛り上がりを見せている。スピーディーなステージ展開で上演中は一瞬も目が離せないが、見終わったときに素晴らしい充実感に満たされるのは何故だろう。劇中の作曲家(モーツァルトとされている)に対する敬意が、このプロダクションの根底に一貫して流れているからだ。一旦幕が降りた後、客席からの拍手のなか、ふたたび幕が上がって、無人のステージに作曲家が一人立っている。と、間もなく彼11-07.21_01.jpgのまわりを登場人物全員が取り囲み、肩車して若い作曲家の"初演"の成功を祝福するのだ。ますます増大する拍手喝采は、幕切れのヒューマニズムあふれる解決に対する観客の共感であり、まさにカーセンならではの作劇法のマジックに他ならない。
 なお、プレミエ以来、ずっとタイトルロールを歌ってきたアドリエンヌ・ピエチョンカが、近親者に不幸があったため、7月は欠場してエミリー・マギーに交代しているが、日本公演には予定通り出演。前記のように公演全体を牽引したツェルビネッタ役のファリー、それにバッカスに扮するヘルデン(英雄)テナーの第一人者、ロバート・ディーン・スミスともども9月の日本公演に向けてテンションを上げているところだ。ケント・ナガノの指揮もますます冴え渡って、バイエルン国立歌劇場は日本客演に向けて準備段階に入っている。

(山崎 睦 在ウィーン 音楽ジャーナリスト)



※近日中にダニエラ・ファリーがツェルビネッタを演じた『ナクソス島のアリアドネ』最新動画を公開します! お楽しみに!


●バイエルン国立歌劇場2011年日本公演 7月23日(土)より第2次発売!

>>>各前売所からの回収分等を集めて、NBSとイープラスのみで第2次発売いたします。一斉前売でチケットが入手できなかった方は、この機会にいま一度お問合せください

◇NBSチケットセンター TEL03-3791-8888
◇イープラス   http://eplus.jp/bavarian/


photo:Wiilfried Hösl

2011年7月20日 18:18 公演関連情報

バイエルン国立歌劇場総裁 ニコラウス・バッハラー インタビュー


5年におよぶ準備を経て、ミュンヘンが誇る舞台で、日本公演の実現を迎えます。

ニコラウス・バッハラー(バイエルン国立歌劇場総裁)


東日本大震災により、日本のクラシック音楽界では4月以降、開催キャンセルが相次ぎました。そうしたなか、バイエルン国立歌劇場のニコラウス・バッハラー総裁とケント・ナガノ音楽総監督が6月初旬に急遽来日し、秋の日本公演実施に向けての記者会見を開催。バッハラー総裁はこの席で、今回の日本公演は、すでに5年間にもおよび準備をしてきたものであること、また、この来日前には、主な出演者たちと直接連絡をとり、来日に向けての意向を確認したことなどを発表し、バイエルン国立歌劇場日本公演の実現を約束しました。ここでは、総裁から見た上演演目の魅力について、ご紹介いただきました。


------あなたは、ウィーンのブルク劇場の監督として大きな功績を残されました。特に、演出家の起用について、すでにキャリアを築いている方々とともに、若い世代の演出家の起用も並行されるといったことも含め、大きな成果を残されたと思います。このことから、あなたの演出に対するお考え、また、今回の3つの演目の演出家について、どのような特徴をもった方々か、ご紹介ください。

11-07.07_02.jpgバッハラー:演出で大切なことは、人間のためのストーリー(物語)を体感できるようにすることです。ということは、客席に座って見てくださる観客の皆様が、舞台上で起こっている事を、自分の一部であるかのように感じて見て頂くということです。その点、今回の3つの作品のなかでは、ローエングリンが具体的な、物を作り上げる人間として描かれる『ローエングリン』の演出が良い例といえるでしょう。『ローエングリン』のリチャード・ジョーンズは、オペラの演出としては、最も知的なコンセプトを打ち立てる人です。彼は、とてもイギリス的なユーモアに溢れ、独自の劇場への取り組み方を持っています。観客の皆さまをきっと引き付ける興味深い演出をしてくれます。
 『ロベルト・デヴェリュー』のクリストフ・ロイは、とてもドイツ人的演出家です。一人ひとりへの細かい演出でとても有名ですが、登場人物の歌手それぞれと詳細なリハーサルをします。その場面の状況を捉えて、緻密な動きを歌手につけていきます。いわゆる「Personen Regie」(人への演出)として知られている演出家です。ロイは、『ロベルト・デヴェリュー』の後、『ルクレツィア・ボルジア』も演出しましたが、これもグルベローヴァのためのプロダクションとして作られました。
 『ナクソス島のアリアドネ』のロバート・カーセンは、大変に知的で、もう世界的に有名になっているオペラ演出家です。とても美的感覚にすぐれ、ひとつのフォームを作り上げます。この作品の魅力は、とにかく"遊びのよう"であること。喜劇と悲劇が交差し、互いに組み合わさる、これをカーセンは特に魅力的に演出しています。この上演では、ケント・ナガノがカーセン演出のコンセプトに共感して、音楽を軽やかに透明感のある解釈で作り上げていることも大きな魅力となっています。


11-07.07_03.jpg------2008/09年シーズンから就任されて3シーズンを終えたところでの手ごたえは?また、これからが本格的にバッハラー総裁の意向が全面的に現れることになると思います。2013年にはバイエルン国立歌劇場にとっても重要な作曲家であるワーグナーのメモリアル・イヤーも控えていますが、特別なプランはありますか?

バッハラー:私はあまり記念の年ということは気にしません。画家でも作曲家でも、重要な人は常に重要なわけですから、常に取り上げるべきでしょう。ワーグナーの作品は、次のシーズン、つまりメモリアル・イヤーの1年前の2012年に《ニーベルングの指環》を新しくします。2013年はヴェルディ・イヤーでもありますから、この年はもっとヴェルディを取り上げるでしょう。2013年のフェスティバルは、ワーグナーとヴェルディの作品だけ上演する予定です。ワーグナーのほとんど全ての作品と、多くのヴェルディのオペラを。


------バイエルン国立管弦楽団および合唱団について。ケント・ナガノ音楽総監督(GMD)によって、変化がもたらされたと感じられますか? 

バッハラー:オーケストラは常にGMDに影響を受けると思いますが、ケント・ナガノの繊細で、透明感のある、知性溢れる指揮により、オーケストラの音楽は大いに影響を受けてきました。GMDと並んで、私たちのオペラハウスに、多くの良い指揮者も招聘しています。また若い世代の有能な指揮者も起用してきました。これもオーケストラと合唱の水準を高めてきたと言えることですが、世界のオペラハウスの中でも最も素晴らしいオーケストラと合唱になっていると自負しています。


------秋の来日公演が益々楽しみになってきました。

インタビュー:NBSニュース編集部 通訳:松田暁子

撮影:引地信彦


※NBSニュースvol.293特報版より転載


2011年7月 7日 09:51 公演関連情報

エディタ・グルベローヴァ 日本の皆さまへのメッセージ ~6/13電話インタビューより


バイエルン国立歌劇場「ロベルト・デヴェリュー」で、エリザベッタを演じるグルベローヴァに、6月13日電話インタビューを行いました。

グルベローヴァ"お気に入り"のプロダクション「ロベルト・デヴェリュー」 について、その魅力をたっぷりと語ってくれたインタビューは近日中にこのブログに掲載いたしますが、日本のファンの皆様への愛情たっぷりのメッセージを一足先にお届けします。



エディタ・グルベローヴァからのメッセージ

11-06.16_bs.jpg日本のファンの皆様については、本の1章が書けるほど深い結びつきを感じ、感謝しています。
私が初めて日本を訪れたのは、1980年のウィーン国立歌劇場日本公演でした。その時に、日本の音楽ファンの方々は、私のことを大変に気に入ってくださいました。それ以来、日本の皆様は常に誠実な私のファンであり続けてくださっています。
ミュンヘンをはじめヨーロッパにまで私の公演を観に来てくださる方もいらっしゃる日本のファンの方々のことは、とても親しいお友達、そう家族のように感じているのです。

これだけ私のことを愛してくださる日本の皆様のために歌いたいと思っておりますので、バイエルン国立歌劇場日本公演の「ロベルト・デヴェリュー」、そして東京と福岡での<アリアの夕べ>にぜひいらしてください。
私が来日いたします9月までには、東日本の被災地の復興が一歩でも前進しますよう、心からお祈りしております。


[6月13日電話インタビューにて 翻訳:松田暁子]

2011年6月16日 19:48 公演関連情報

バイエルン国立歌劇場 記者会見開催!

昨日6月6日、バイエルン国立歌劇場、ニコラウス・バッハラー総裁とケント・ナガノ音楽監督の記者会見が開催されました。
東日本大震災、福島第一原発事故の影響を受け、芸術団体、アーティストの来日中止が続いていますが、会見でバッハラー総裁は、今秋の日本公演の実施を明言し、日本にとって困難なこの時期に、日本との連帯感を示したいと語りました。
下記に2人の会見要旨をお伝えいたします。


バイエルン国立歌劇場総裁 ニコラウス・バッハラー

「私たちバイエルン国立歌劇場は、芸術家チームも技術者チームも全員、秋の日本公演のために来日することが決定しています。
私たちは日本との長年の深い関係のもと、音楽を愛する日本の皆様のために来日し、予定通り公演を行えることを大変嬉しく思っています。
日本にとって苦難の時期に、日本の友人の皆様に音楽を通じて私たちの連帯感を示すことが大切だと思っています。
音楽は、唯一の国際的言語です。芸術を通じて人々との連帯感を強めることができると思うのです。芸術というものは精神的で神聖なものであり、人々の慰めとなるものです。
もちろん私たちの歌劇場でも、日本公演について不安の声がありました。ドイツでは、原発事故について過激な情報が流れていましたから。そのような中で、公演実施についての安全性を示しながら、皆を安心させることが重要でした。現在のところそれはうまくいっていると思います。
(ソリスト歌手の来日について)先のことは誰にも断定できません。しかし9月まで、まだ3カ月あり、その間に状況が良くなるかもしれないという希望があります。また今回(記者会見出席のため)来日する前に、ソリスト全員に日本公演への参加について尋ねたところ、キャンセルを申し出た歌手は一人もおりませんでした。もちろん9月に来日した時点で、誰かのキャンセルをお伝えすることが絶対にないとは言えません。しかし、必ず上手くいくと思っています」

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バイエルン国立歌劇場音楽総監督 ケント・ナガノ 

「福島原発事故の後、バッハラー総裁と何度も日本公演について話し合いました。そして、これまでの日本との友情とパートナーシップを考えると、今こそ来日を実現しなければならないということで、合意いたしました。
日本で上演する予定の3作品は、日本の現状と照らし合わせて見ることができると思います。
たとえばR.シュトラウスの『ナクソス島のアリアドネ』では、R.シュトラウス自身が、音楽とは何か、芸術とは何かという疑問を投げかけています。お金で買えると思われているかもしれません。
もちろんアートやコンサートのチケットを購入することは可能ですが、そこにはパラドクスがあります。音楽は人間の魂をつぎ込む力があるからです。
『ナクソス島のアリアドネ』の登場人物たちは、お金では買えない、もっと価値あるものを求めています。ユーモア、悲劇、愛などさまざまな感情を含みながら、何よりも重要に描かれるのは友情とパートナーシップ。ですから、本作を日本で上演することは大変意義があると思っています。
また、ワーグナーの『ローエングリン』が描くのは、人間の欲望についてです。複雑で不可能な状況に対して、人はつねに解決策を求めます。たとえば、新聞記事なども複雑で不可能と思える問題に溢れており、これは福島原発事故の状況と酷似しています。
最初はどうやって解決できるのか、まったくわからない状態で、世界中が日本に対して同情の念を抱きました。同じ問題はいつでも自分たちの上に起こり得るのですから。このような困難な状況下で、人間についてさまざまなことが分かってきます。実際に日本人が問題に取り組む姿勢や勇気に対して、世界中から称賛の声があがりました。
オペラの『ローエングリン』では、軍事的な対峙の中での解決策を見出そうとする人間模様が描かれます。そこに、ローエングリンという人物の登場によって解決策が見出される。彼は違う世界からやってきて、人間界に特別な可能性を携えてくるのです。
そこには希望が見えます。というのは、彼が新たな視点をもってやってきたからです。
しかしこのオペラのパラドクスは、すべての問題が解決した後に、さらなる問題や疑問が生まれるということです。こうしたことから『ローエングリン』も現状にふさわしい作品だといえます。
昨日の(青山学院管弦楽団との)コンサートは、(被災地の)教育のために行うベネフィットというだけでなく、前向きなメッセージを発することができた特別な機会だったと思います。私はそこで、日本の将来に向けたエネルギーや可能性を強く感じることができたのです。昨日演奏した青学の学生たちは、将来、必ずしもプロの音楽家になるわけではなく、さまざまな夢をもち職業を希望する学生たちです。彼らの音楽との関わり方はさまざまですが、しかし音楽をともに作り上げる情熱、熱意は共通のものでした。このような若いエネルギーは伝染していくものです。この大学オケとの共演を通して、若い人々の可能性や前向きな姿勢が、芸術分野に限らず、社会に広がっていくエネルギーをもつのだと思いました。そうしたエネルギーを伝える機会が持てたことを嬉しく思います」

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バイエルン国立歌劇場2011年日本公演は9月23日、神奈川県民ホールにおけるエディタ・グルベーヴァ主演『ロベルト・デヴェリュー』で開幕いたします。どうぞご期待ください。

撮影:引地信彦


2011年6月 7日 15:05 公演関連情報

[バイエルン]日本経済新聞電子版に記事掲載

"ミュンヘンで輝くマエストロ ケント・ナガノ、9月来日へ意欲"
日本経済新聞電子版<ザッツ・クラシック>に、バイエルン国立歌劇場紹介記事が掲載されています。

●日本経済新聞電子版 ザッツ・クラシック >>>

2011年3月 1日 11:47 メディア情報

[バイエルン]日本経済新聞にバイエルン国立歌劇場日本公演特集記事掲載!

本日(2/26)の日本経済新聞朝刊に、バイエルン国立歌劇場の特集記事が掲載されました。

バイエルン国立歌劇場音楽監督で、今回の日本公演でも「ローエングリン」、「ナクソス島のアリアドネ」を指揮するケント・ナガノのインタビュー、作品解説、現地取材をはじめ、3ページの充実した特集記事となっています。ぜひ、ご一読ください。

2011年2月26日 13:09 メディア情報 | 公演関連情報

バイエルン国立歌劇場2011年日本公演 公式サイトOpen!

2011年、オペライヤーの最後を飾る、バイエルン国立歌劇場日本公演公式サイト、本日Openいたします!
10月10日の最終公演まで、公演情報やインタビュー、レポートなどをお伝えしてまいりますので、どうぞ最後までお付き合いください。

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2011年2月12日 12:00 公演関連情報