11月の最新情報一覧「オネーギン」二日目の舞台はいかがでしたでしょうか? 本日「オネーギン」が無事初日を迎えました! まずは、オネーギンのイリ・イェリネクとタチヤーナのアリシア・アマトリアン 。 そして悲劇の恋人たち。レンスキーのフリーデマン・フォーゲルとオリガのカーチャ・ヴュンシュです。 「オネーギン」の明日の公演は、15時開演。ジェイソン・レイリーとスー・ジン・カンの主演です。ご来場お待ちしております! 昨日はシュツットガルトに本社を置く、ダイムラー日本株式会社の主催公演(「眠れる森の美女」)が行われました。 オーロラ姫:カーチャ・ヴュンシュ、デジレ王子:ジェイソン・レイリー、カラボス:ダミアーノ・ペテネッラです。 シュツットガルト・バレエ団日本公演、次の舞台は「オネーギン」です。28日の初日をお楽しみに! 昨日の「眠れる森の美女」も冷たい雨の中、たくさんのお客様にご来場いただきました。ありがとうございます!
さて、昨日の終演後の様子を少しだけ オサチェンコもラドメイカーも日本での主演はこれがはじめて。シュツットガルト・バレエ団の新星二人は、フィレッシュな舞台を見せてくれました。さらさら金髪ヘアーのラドメイカーは「まさに、リアル王子!」と思われた方も多かったのでは。二人は29日(土)の「オネーギン」に、オリガとレンスキーで出演します。 お次は、カラボスのフィリップ・バランキエヴィッチです。前夜(23日夜公演)王子を演じた人と、同一人物とは思えないほど、ダークな妖しい魅力で客席を虜にしていました。カラボスの扮装は細かいところまでこだわりがあり、メイクやヘアだけでなく、綺麗な長い爪もつけているのです。開演前の楽屋でその爪に目をとめたスタッフに、バラキエヴィッチは「この爪はね、グミみたいにぐにゃぐにゃなんだよ。人を掴んだりするからね」とこっそり爪の秘密を教えてくれました 最後の1枚は、アリババ役で毎回大きな喝采を浴びていた、アレクサンドル・ザイツェフ。今度はレンスキーとして30日(日)に登場します。
次の公演は28日(金)の「オネーギン」です。魅力的なダンサーが目白押しのシュツットガルト・バレエ団の舞台、見逃せません! シュツットガルト・バレエ団2008年日本公演が本日開幕しました! さて、舞台裏の様子もを少しだけ。
そして、急遽昼夜続けてカラボスを演じた、ジェイソン・レイリーの終演後の1枚。ショーストッパーになるほどの迫力ある演技を見せてくれた人と同一人物とは思えないような穏やかな笑顔です。 シュツットガルト・バレエ団の公演は、明日の「眠れる森の美女」、金曜日( 28日)からの「オネーギン」とまだまだ続きます。千秋楽まで公演の様子をこのblogでお伝えしてまいりますので、お楽しみに! シュツットガルト・バレエ団2008年日本公演開幕がいよいよ明後日に迫りました。 さて、新着写真館最終回の1枚はこちら! シュツットガルト・バレエ団の "王子" フリーデマン・フォーゲル。カラボスとの激しい闘いに勝って、オーロラの愛を得る、熱い王子の舞台、見逃せません! シュツットガルト・バレエ団2008年日本公演の開幕まで、残すところ7日。 イリ・イェリネク(プリンシパル) インタビューチェコの国民的俳優を祖父にもつイリ・イェリネクは小学校にあがるまえから堂々プラハの国立劇場に子役として立っていた根っからの役者。「50年前のチェコ中の女性の心をときめかせていた」という祖父譲りの正統派な風貌と、「いつでも体を動かしていないと退屈しちゃう」と笑う幼稚園児のようなハイパーアクティブな魂を融合させた彼の舞は、抒情的で衝動的で、どこかボヘミアンの香り漂う自由な空気を客席に届ける。 ―――まず、あなたがプラハ国立バレエ団でプリンシパルにまで上りつめながら、ここシュツットガルトに移籍しようと思われた理由から教えてください。 あのとき僕はまだ24歳で、それなのに既にカンパニーのトップレベルの踊り手になっていた。「このままいったら僕は盲者のなかの王様になる」。そう思ったら漠然と不安になって、もっときちんと僕のダンスレベルに適した場所に移籍したいと思ったんです。それでボストン・バレエやカナダ国立バレエなど数々のバレエ団のなかから、ここシュツットガルトを選んだ。なぜなら当時の僕にはプラハに最愛の人がいて、できる限り彼女の近くにいたかったから(笑)。でもこの選択は、バカな過ちをいっぱい犯してきた僕がとった数少ない正しい選択のひとつでした。最初こそコールドで入団しましたけど、2年目にはすでにオネーギンを踊らせてもらえてましたからね。
―――今ではあなたは、バレエ団きってのオネーギン・ダンサーですね。 ええ、でもこの役に関しては、30歳を越えた今だからこそ分かってきたことがたくさんあります。たまに批評家や観客で、彼は傲慢で嫌味で冷徹なやつだと決めつける人がいますけど、僕の解釈ではまったくそうではない。オネーギンはただ自分の心に素直に生きただけの男。それに第3幕に関していうなら、むしろ頭でっかちな理由から、オネーギンを拒絶して、悲劇を招いているのはタチヤーナのほうです。身体的なことでいうなら、あの第3幕のパ・ド・ドゥは、なぜか疲れてぐったりしているときほど上手く踊れる傾向にあります。肩にのしかかる疲労感が、オネーギンの困難と苦悩の年輪にリアルさを与えるのかもしれません。 ―――(取材が30分程経ったところで、足を揺すり肩を動かし始めたので)あれ、もしかして、少し取材に飽きてきましたか。すみません。 いやいや、そうじゃなくて。実は僕は30分以上じっとしていられない性分なんです(笑)。これは本当に問題でね。芝居は大好きなのに、その好きな芝居を観に劇場にいっても2時間客席に座っていられない...。だから僕は祖父と同じで、もっぱら、やる側にまわるしか選択肢がないんでしょう。実は、踊りのキャリアを終えたあと、役者に挑戦してみたい考えもあるんですよ! まだ先のことなので、具体的にどうなるかは分からないですけどね。
シュツットガルト・バレエ団2008年初日まで、あと10日となりました。 シュツットガルト訪問記
東京、パリ、ロンドン。1週間のうちに世界の燦然たる大都市を早足に駆けぬけ、いざ、ドイツ南西部のシュツットガルトの地に降り立つ。と、眼前には朗らかな太陽の粒を受けきらめく、豊かな緑と清らかな水。草いきれの香りとともに、穏やかな空気がふっと身を包みこむ。 本日(11/11)付けで、シュツットガルト・バレエ団よりキャスト変更の連絡が入りましたので、お知らせいたします。 ■「眠れる森の美女」 11月23日(日) 6:00p.m. ■「オネーギン」 11月29日(土) 3:00p.m. ※上記の配役は2008年11月11日現在の予定です。出演者の病気や怪我、シュツットガルト・バレエ団の都合により変更になることがあります。変更の場合、入場料の払い戻しや他公演への振り替えはいたしませんのであらかじめご了承ください。 シュツットガルト・バレエ団ダンサーインタビュー第5弾は、今シーズンからプリンシパルに昇進したアンナ・オサチェンコ。彼女も今回が日本での初主演となります。マリイン同様、まず簡単なプロフィールを。 アンナ・オサチェンコ Anna Osadcenko カザフスタンのアルマ・アタ出身。2000年のローザンヌ国際バレエコンクールでレスポワール賞を受賞し、9月よりジョン・クランコ・バレエ学校で学ぶ。2002/2003年のシーズンにシュツットガルト・バレエ団に入団。05/06年のシーズンに準ソリスト、07/08年にソリスト、そして今シーズ(08/09)よりプリンシパルに昇格。クランコ版「白鳥の湖」のオデット/オディール、ピーター・シャウフス版「ラ・シルフィード」、ハイデ版「眠れる森の美女」のオーロラ姫など全幕作品で主役を踊る。そのほかに、「眠れる森の美女」のリラの精や青い鳥のパ・ド・ドゥ、「オネーギン」のオリガなどを踊っている。 アンナ・オサチェンコ(プリンシパル) インタビューカザフスタン出身のアンナ・オサチェンコは、今年新たにバレエ団のプリンシパルに加わった24歳の注目株。指先のすみずみまで意識を行き渡らせ、体中で楽曲のクレッシェンドを奏でるその舞は、清らかで、意志強く、溢れんばかりの詩情を観客に伝える。年齢のわりに成熟した物腰のアンナ自身もみずから「私は音楽性にあふれたダンサーだと思う」と語ってくれた。 ―――まずプリンシパル昇進、おめでとうございます。 ありがとう。私自身、こんなにすぐに昇進できるとは思っていませんでした。だから少し予想外だったけど、嬉しいことに変わりはない。それにプリンシパルになったからといって、ゴールに辿り着いたわけではないですしね。むしろここからの道のりのほうが長いわけですし、すべてが私自身の努力ひとつにかかってくる。私は40歳になったときにも「もっとよくなれるはず」と考えているダンサーになりたいので、日々、努力を怠らず終わりのないバレエの道を進んでいこうと思います。 「眠れる森の美女」オーロラ姫:アンナ・オサチェンコ ―――あなたの踊りはとても音楽性が豊か。昔から音楽に対して、鋭敏な感性をもっていたと思われますか。 ええ、踊りはじめたその瞬間から、音楽は私にとってとても大切なものでした。そもそも私はいつでも踊るとき、頭のなかで音楽を歌っているぐらいなんです(笑)。だから音楽がないなかで踊るなんてとても考えられない。たとえば今度、日本で踊る『眠れる森の美女』のオーロラ姫にしても、チャイコフスキーの音楽にあわせて体を動かしていくと、自然と自分自身がオーロラ姫の気持ちになっているんです。音楽に身をゆだねることで、自然と感情が湧き出てくるんですよ。これは本当に不思議な感覚です。 ―――現在でもオーロラ姫、オデット/オディール、シルフィード、など数々の古典主役を踊られています。今後プリンシパルとして、さらに忙しい日々が待ち受けていそうですね。 でもそれは願ったりなことです。なぜなら私は居住10年目にしてこのシュツットガルトの街の、すべての美術館、映画館、ショップを知り尽くしてしまったから。仕事ぐらい充実していなければ、この街では退屈して死んでしまう(笑)。私はなんでも新しいことにトライすることが大好きなんです! この性格は、役にたとえて説明するなら、少し『オネーギン』のオリガに似ているかもしれません。彼女はオネーギンとレンスキー、ふたりの愛を手に入れようとする。いっぺんに二つのものを手に入れようとするんです。でも、人生ではいつだって二兎を追う者は失敗する。でもオリガは好奇心から、どうしても両方欲しがってしまう。つまり彼女の根底にある人生観は、ノー・リスク、ノー・ジョイ。そしてこの言葉は、私自身にもあてはまる。なので今度の11月に初めて日本のお客様のまえでプリンシパルとして踊るという、とても緊張感のあるチャレンジに挑みますが、私はそのリスクを心から楽しみたい。とにかく目一杯エンジョイしてポジティブに踊ろうと思います。 ◇アンナ・オサチェンコの出演予定日 新着写真館4枚目の写真は、「オネーギン」からこちらの1枚。
昨日、インタビュー記事をアップしたマリイン・ラドメイカー(レンスキー)と次回のインタビューに登場するアンナ・オサチェンコ(オリガ)です。 |