パリ・オペラ座バレエ団 一覧

2010年日本公演閉幕! 2010日本公演レポート(12)

一昨日(3/21)、オレリー・デュポン&ニコラ・ル・リッシュ主演「ジゼル」をもって、パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演が閉幕いたしました。
「シンデレラ」5公演、「ジゼル」5公演、計10公演にご来場いただきました多くの皆さまに、心よりお礼申し上げます。

公演同様、多くの皆さまにご愛読いただいておりました、このブログは担当者の事情により、後半更新ができませんでした。
楽しみにご覧いただいていた皆さま、申し訳ございません。

ブログ担当者がお休みしている間も、制作担当者は舞台裏のいろいろな写真を撮影していてくれました。
遅まきながら、その写真を中心に日本公演後半のレポートをお届けします。



◆3月18日(木)「ジゼル」初日

「ジゼル」の初日を飾ったのは、アニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネスのゴールデン・ペア。
2人は昨年8月に行われた第12回世界バレエフェスティバルのガラ公演で2幕のパ・ド・ドゥを披露しましたが、全幕を日本で踊るのは今回がはじめて。
ドラマティックな2人の舞台に、場内は大きな暖かい拍手で包まれました。

IMG_0213.JPG IMG_0217.JPG 舞台袖から撮影したカーテンコールと、終演後のアニエスとジョゼ。
(写真はすべてクリックしていただくと大きな画像でご覧いただけます)

IMG_0218.JPG全身でもう一枚。


◆パジャマクラス開催!

IMG_0841.JPG
ある日掲示ボードにこのような張り紙が掲示されていました。
よくよく眺めてみると・・・次のような文字が。

DRESS CODE COURS → PAJAMA DE L'HOTEL

そう、これはドレスコードが「パジャマ」という、「パジャマ・クラス」開催のお知らせだったのです。
では、「パジャマ・クラス」の様子をお届けしましょう。

IMG_0849.JPG IMG_0228.JPGこの日のクラスを担当していたのは、元エトワールのジャン=ギョーム・バール。
もちろん、教師にもドレスコードがありますので、ジャン=ギョームもパジャマ姿で指導しています。
真剣な表情とパジャマのコントラストが、おかしさを誘います。

IMG_0847.JPG IMG_0220.JPG左の写真は、パジャマを白いチュチュに見立てて"「ジゼル」ごっこ"の様子。
ジャン=ギョームが真剣な表情でミルタ役を演じています。


◆3月19日(金)「ジゼル」2日目

IMG_0230.JPG IMG_0239.JPGエトワールとして初めての日本公演となった、ドロテ・ジルベールとマチアス・エイマンのカーテンコールと終演後の様子です。
ミルタを演じたエミリー・コゼット、ヒラリオンのニコラ・ポールと4人でにっこり。
ドロテとマチアスは大舞台を終え、感無量の様子でした。


◆3月20日(土) 「ジゼル」3日目


「ジゼル」3日目は、昼夜2回公演。
昼は初日と同じく、アニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネスが主演。
そして、夜公演に主演したのが、こちらのデルフィーヌ・ムッサンとバンジャマン・ペッシュです。

IMG_0250.JPG IMG_0251.JPG
当初この公演でジゼルを演じる予定となっていた、イザベル・シアラヴォラが怪我で来日できなくなったことに伴い、急遽デルフィーヌがジゼルにキャスティングされたのですが、2人は、昨年のパリ・オペラ座での公演でも、ジゼルとアルブレヒトを演じていることもあり、息はぴったり。
デルフィーヌの熱演に会場からは、すすり泣きが聞こえていました。
終演後の撮影をお願いすると、デルフィーヌはバンジャマンのほほに優しくキスを・・・。
素敵な1枚になりました。


◆3月21日(日・祝)「ジゼル」最終日

10日間にわたったパリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演のラストを飾ったのは、オレリー・デュポンとニコラ・ル・リッシュ。
2人は、パリ・オペラ座で18日に上演された「シッダールダ」のプレミエ公演を終えた翌日日本に向けてパリを旅立ち、日本に到着したのは、公演前日の20日。
なんと2泊3日という強行スケジュールでの来日でした。
到着日こそゆっくりホテルで休息を取ったものの、公演当日は早くから楽屋入りして、舞台上でじっくりリハーサル。
前日来日したことなど微塵も感じさせない舞台を見せてくれました。
2人の全身全霊をこめた舞台の幕が下りると、客席からは割れんばかりの拍手が・・・。
鳴り止まない拍手の中、フランス国旗を模した3色の紙テープが降り落とされ、サヨナラ看板が登場。
場内からは、更に大きな拍手が贈られました。
長いカーテンコールの途中、ニコラが舞台に手を引いて連れてきたのが、ウィルフリードを演じたジャン=クリストフ・ゲリ。
この日本公演をもってパリ・オペラ座バレエ団を退団する彼へのサプライズ・プレゼントでした。

IMG_0859.JPG IMG_0867.JPG幕が下りた後の舞台では、涙を浮かべながら挨拶するジャン=クリストフを囲んだ団員たちが、客席の拍手に負けないほどの拍手を贈り、最後は芸術監督のブリジット・ルフェーブルさんも加わり、彼を中心に記念写真。
とても素敵なセレモニーでした。

日本公演レポートの最後は、オレリーとニコラの最高の笑顔で締めましょう。

IMG_0268.JPG IMG_0269.JPG

パリ・オペラ座バレエ団のメンバーは、東京に桜の開花が宣言された昨日、成田空港からパリに向けて飛び立ちました。
たくさんの感動を与えてくれた、パリ・オペラ座バレエ団2010年終了しましたが、このブログでは今後も公演批評の掲載情報などをお伝えしてまいります。
公演のことを思い出しながら、時折のぞいてくださいね!

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」本日のキャスト

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「ジゼル」(全2幕)
テオフィル・ゴーティエ、ジュル=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュの台本による

1998年製作

音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー(1841)
改訂振付:マリウス・プティパ(1887)
パトリス・バール、ユージン・ポリャコフ(1991)
装置:アレクサンドル・ブノワ
装置製作:シルヴァノ・マッティ
衣裳:アレクサンドル・ブノワ
衣裳製作:クローディ・ガスティーヌ



◆主な配役◆

ジゼル:オレリー・デュポン
アルブレヒト:ニコラ・ル・リッシュ
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト

ウィルフリード:ジャン=クリストフ・ゲリ
ベルタ、ジゼルの母:ヴィヴィアン・デクチュール
クールランド大公:ヤン・サイズ
バチルド姫:ベアトリス・マルテル

ペザント・パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ドゥ・ウィリ:マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ=コーラ・ダヤノヴァ



演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 13:30 - 14:25
休憩 20分
【第2幕】 14:45 - 15:35

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
● 詳細なキャスト表はこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたキャスト表からの変更点です。)

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」本日のキャスト(18時30分開演)

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「ジゼル」(全2幕)
テオフィル・ゴーティエ、ジュル=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュの台本による

1998年製作

音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー(1841)
改訂振付:マリウス・プティパ(1887)
パトリス・バール、ユージン・ポリャコフ(1991)
装置:アレクサンドル・ブノワ
装置製作:シルヴァノ・マッティ
衣裳:アレクサンドル・ブノワ
衣裳製作:クローディ・ガスティーヌ



◆主な配役◆

ジゼル:デルフィーヌ・ムッサン
アルブレヒト:バンジャマン・ペッシュ
ヒラリオン:ニコラ・ポール

ウィルフリード:ジャン=クリストフ・ゲリ
ベルタ、ジゼルの母:ヴィヴィアン・デクチュール
クールランド大公:ヤン・サイズ
バチルド姫:ベアトリス・マルテル

ペザント・パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、アレッシオ・カルボネ

ミルタ:エミリー・コゼット
ドゥ・ウィリ:マチルド・フルステー、シャリーヌ・ジザンダネ



演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 18:30 - 19:25
休憩 20分
【第2幕】 19:45 - 20:35

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
● 詳細なキャスト表はこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたキャスト表からの変更点です。)

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」本日のキャスト(13時30分開演)

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「ジゼル」(全2幕)
テオフィル・ゴーティエ、ジュル=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュの台本による

1998年製作

音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー(1841)
改訂振付:マリウス・プティパ(1887)
パトリス・バール、ユージン・ポリャコフ(1991)
装置:アレクサンドル・ブノワ
装置製作:シルヴァノ・マッティ
衣裳:アレクサンドル・ブノワ
衣裳製作:クローディ・ガスティーヌ



◆主な配役◆

ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト

ウィルフリード:ジャン=クリストフ・ゲリ
ベルタ、ジゼルの母:ヴィヴィアン・デクチュール
クールランド大公:ヤン・サイズ
バチルド姫:ベアトリス・マルテル

ペザント・パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ドゥ・ウィリ:マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ=コーラ・ダヤノヴァ



演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 13:30 - 14:25
休憩 20分
【第2幕】 14:45 - 15:35

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
● 詳細なキャスト表はこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたキャスト表からの変更点です。)

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」本日のキャスト

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「ジゼル」(全2幕)
テオフィル・ゴーティエ、ジュル=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュの台本による

1998年製作

音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー(1841)
改訂振付:マリウス・プティパ(1887)
パトリス・バール、ユージン・ポリャコフ(1991)
装置:アレクサンドル・ブノワ
装置製作:シルヴァノ・マッティ
衣裳:アレクサンドル・ブノワ
衣裳製作:クローディ・ガスティーヌ



◆主な配役◆

ジゼル:ドロテ・ジルベール
アルブレヒト:マチアス・エイマン
ヒラリオン:ニコラ・ポール

ウィルフリード:ジャン=クリストフ・ゲリ
ベルタ、ジゼルの母:カリーヌ・ヴィラグラッサ
クールランド大公:ヤン・サイズ
バチルド姫:ベアトリス・マルテル

ペザント・パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、アレッシオ・カルボネ

ミルタ:エミリー・コゼット
ドゥ・ウィリ:マチルド・フルステー、シャリーヌ・ジザンダネ


演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 19:00 - 19:55
休憩 20分
【第2幕】 20:15 - 21:05

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
● 詳細なキャスト表はこちらからご確認ください。

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」本日のキャスト

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「ジゼル」(全2幕)
テオフィル・ゴーティエ、ジュル=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュの台本による

1998年製作

音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー(1841)
改訂振付:マリウス・プティパ(1887)
パトリス・バール、ユージン・ポリャコフ(1991)
装置:アレクサンドル・ブノワ
装置製作:シルヴァノ・マッティ
衣裳:アレクサンドル・ブノワ
衣裳製作:クローディ・ガスティーヌ



◆主な配役◆

ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト

ウィルフリード:ジャン=クリストフ・ゲリ
ベルタ、ジゼルの母:ヴィヴィアン・デクチュール
クールランド大公:ヤン・サイズ
バチルド姫:ベアトリス・マルテル

ペザント・パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ドゥ・ウィリ:マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ=コーラ・ダヤノヴァ


演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 19:00 - 19:55
休憩 20分
【第2幕】 20:15 - 21:05

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

● 詳細なキャスト表はこちらからご確認ください。

本日休演日 2010日本公演レポート(11)

今日は休演日。
昨日のブログに書いたとおり、東京バレエ団のスタジオでオプショナル・クラスとリハーサルが行われる予定でしたが、中止となったため、ダンサーたちは東京のつかの間の休日を楽しんでいた・・・はずです。

そんな中、東京バレエ団のスタジオに2人のエトワールが顔を見せました。
「ジゼル」の初日を飾る、アニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネスです。
思えば、カンパニーより一足早く来日した2人は、到着した翌日も朝から東京バレエ団のスタジオでじっくり汗を流していました。
優雅で華麗な2人の舞台は、こうした日々の努力から生まれるものなのですね。

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「ジゼル」アニエス・ルテステュ(ジゼル)、ジョゼ・マルティネス(アルブレヒト)
photo:Julien Benhamou/Opera national de paris

ジョゼといえば・・・。
昨日雑誌のインタビューがあり、その内容もとても深いものでした。
「シンデレラ」の映画スターと継母の役の捉え方、「ジゼル」へのアプローチ、ダンサーと振付家としてのバランスの取り方、来シーズンに再演される「天井桟敷の人々」の新しいアイディアなどなど・・・。
ジョゼって本当にいいひと・・・と改めて感じた出来事もあったんですよ。
一昨年初めて踊った「ボレロ」の話に及んだときのこと。
インタビュアーの方が「ボレロ」の写真を見たことがないと話すと、ジョゼはわざわざ自分の楽屋からiPhoneを持ってきて、私たちに舞台写真を見せてくれたのです。
端正で美しく、そして蝋燭の芯のような熱さを感じる"メロディ"でした!
そして最後に、今後の活動についての質問があったのですが、ジョゼからは嬉しい言葉が聞かれました。
来シーズンはもちろん、その次のシーズン(2011-2012)までオペラ座での予定が決まっているとのこと!!
これからも、ジョゼがパリ・オペラ座バレエ団のエトワールとして活躍する姿を観ることができるのですね!
ほんとうに興味深いインタビューでしたので、発売時にはぜひご覧ください。
(掲載情報はこのブログでお伝えします)

明日は、朝からクラスとリハーサル、そして夕方から「ジゼル」のゲネプロが行われます。
「ジゼル」の舞台裏のレポートも明日の深夜か明後日の朝にはお届けできると思いますので、ぜひこのブログチェックしてみてください。

「シンデレラ」最終日! 2010日本公演レポート(10)

先ほど、「シンデレラ」の最終公演が無事終了しました。
「シンデレラ」の5公演にご来場いただきました、多くの皆さまに心よりお礼申し上げます。

それでは、早速終演後の舞台裏の様子をご紹介しましょう。
何度も繰り返されたカーテンコールの後、幕が下りた舞台上では「シンデレラ」の千秋楽を祝って、記念撮影が行われていました。
晴れやかなダンサーたちの表情をご覧ください。

IMG_0809.JPG
もう1枚、少し寄った写真はこちら。
みんないい顔してますね!

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↑の写真でもキャラクターそのままの表情で写っている、義姉役のドロテ・ジルベールとエミリー・コゼットです。

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2人に撮影をお願いしていると、後ろから美女が登場・・・。
今日も客席を大爆笑の渦に巻き込んだ、継母役のステファン・ファボランです。

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連日の大熱演で客席を大いに沸かせてくれました3人は、舞台そのままに、ステキなポーズと表情でカメラに応えてくれました!
最後まで本当にありがとうございます!
あの名演がもう観られないのかと思うと、ちょっとさびしいですね。

そして、もう一人。
膝を痛めて降板したバンジャマン・ペッシュに代わって、4公演連続でダンス教師を演じたマチアス・エイマンです。
印象的なおひげがないのがちょっと残念ですが・・・。

IMG_0814.JPG
ドロテとマチアスは、「シンデレラ」とはガラっと役柄を変え、19日にジゼルとアルブレヒトとして登場。そして、壁に体当たりして義姉を熱演していたエミリーも、「ジゼル」では一転して精霊ミルタを演じます。
3人がどのような変貌を遂げてくれるのか、楽しみにしていてくださいね!

あっという間の4日間が終わり、すでに舞台では「ジゼル」に向けて徹夜で「シンデレラ」の装置の撤去作業が始まっています。
ダンサーたちもすでに「ジゼル」のリハーサルをはじめており、明日も昼前から東京バレエ団スタジオでクラスとリハーサルが行われる予定です。

「シンデレラ」レポートの最後は、シンデレラが残していったガラスの靴で締めくくります。
キラキラと輝く思い出として、この公演を皆さまの心に刻んでいただければ・・・。
IMG_0785.JPG
「シンデレラ」は終了しましたが、パリ・オペラ座バレエ団に本公演はまだまだ折り返し地点。
このレポートもまだまだ続きます(頑張ります・・・)。
千秋楽まで、ご愛読くださいね。

「シンデレラ」本日最終公演です! 2010日本公演レポート(9)

早いもので、本日が「シンデレラ」の最終公演となります。

会場のあちこちから、「楽しかった~~!!」という声を聞き、「そうですよね!」とお一人お一人に応えたくなさってしまいます。

では、昨日の「シンデレラ」の舞台裏から、何点か写真をご紹介しましょう。

まずは、義姉の2人。
メラニー・ユレルとステファニー・ロンベールです。

IMG_0192.JPG
いぢわるだけれど、どこかこっけいで、笑いを誘う2人の義姉は、毎回カーテンコールでも大きな拍手で迎えられています。
憎めないキャラクターですよね。

そして、こちらはシンデレラに魔法が解ける時間を教える、「時計」たち。
以前のブログでご紹介したトランポリンは、1幕の最後に彼らが登場するシーンで使われているのです。
(「客席からは見えない」と書きましたが、ちゃんと見えていました。失礼しました!)
ぽーん! ぽーん! とはずむように登場して、ゴロゴロゴロ・・・と転がりながら退場する「時計」たち。愛らしいキャラクターは人気急上昇中(?)
「時計」はもちろん12人。胸にそれぞれ数字が書かれたゼッケンをしています。

IMG_0796.JPG IMG_0795.JPG

この「時計」たちの衣裳(総タイツ)の模様は、日本的なのです。背中には龍の姿も見えます。

「シンデレラ」をまだご覧になっていない方、今日が最後のチャンスです!
当日券は90分前から若干枚数を発売いたしますので、上野まで足をお運びください。
会場でお待ちしております!

パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」本日のキャスト

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「シンデレラ」(全3幕)


音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ

二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
継母:ステファン・ファヴォラン

ダンス教師:マチアス・エイマン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
父:ジャン=クリストフ・ゲリ


春:リュドミラ・パリエロ
夏:エヴ・グリンツテイン
秋:メラニー・ユレル
冬:サラ・コーラ・ダヤノヴァ


演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 18:30 - 19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35 - 20:20
休憩 20分
【第3幕】 20:40 - 21:20

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

●詳細なキャスト表はこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたきゃスト表からの変更点です。)

パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」本日のキャスト

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「シンデレラ」(全3幕)


音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット

二人の義姉:メラニー・ユレル、ステファニー・ロンベール
継母:ジョゼ・マルティネス

ダンス教師:マチアス・エイマン
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
父:エリック・モナン


春:マチルド・フルステー
夏:エヴ・グリンツテイン
秋:シャリーヌ・ジザンダネ
冬:サラ・コーラ・ダヤノヴァ




演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 13:30 - 14:15
休憩 20分
【第2幕】 14:35 - 15:20
休憩 20分
【第3幕】 15:40 - 16:20

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。
また12時現在、本日、ダンス教師役で出演を予定しておりましたバンジャマン・ペッシュは、膝に痛みがあるため休演し、代わってマチアス・エイマンが出演いたします。
何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

● そのほかの詳しいキャストはこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたきゃスト表からの変更点です。)

「シンデレラ」2日目  2010日本公演レポート(8)

パリ・オペラ座日本公演2日目の今日は、昼夜2回公演が行われました。 ダンサーたちは朝10時のクラスからはじまり、楽屋を出たのが夜10時頃。 人によっては12時間まるまる東京文化会館で過ごしていたのでした。 本当にお疲れさまでした!

早速、昼夜2組の主演ダンサーの主演後の1枚をお届けしましょう。

まずは、昼公演に主演したマリ=アニエス・ジローとカール・パケットです。
シンデレラ初主演を無事に終えたマリ=アニエスは、充実感いっぱいの笑顔。
エトワールとして初めての主演を務めたカールも満足げなさわやかな表情です。
装置や衣装に負けない華やかでゴージャスなペアでした。
2人が主演する明日の公演をご覧になる予定の方、楽しみになさっていてくださいね。

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そして、夜公演の主演ペア、デルフィーヌ・ムッサンとマチュー・ガニオです。
デルフィーヌにとって「シンデレラ」はエトワールに昇進した思い出深い作品。可憐で美しいシンデレラで客席を魅了してくれました。黒髪のショート・ボブが素敵ですね!
マチューは、クラーク・ゲーブル(まさに映画スター!)ちっくな口ひげをたくわえて登場。いかがですか? 大人の男マチューという感じでしょ?

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全身写真も撮りましたので、2組並べてご覧いただきましょう。
(クリックすると大きな画像でご覧いただけます)

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そして、昼公演で見事なコメディエンヌ(?)ぶりと女性ダンサー顔負けの見事なポワントワークで会場を沸かせてくれた、継母を演じたジョゼ・マルティネスです。

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素敵なポーズで応えてくれたジョゼ。
ベールの下のお顔をよくよく見ると・・・ものすごい美女!!
そこらへんの女性たちがひれ伏すくらいに、美しい!! 
昨日、2枚目中の2枚目映画スターを演じていた人と同一人物とは思えません。
明日の公演をご覧になる方はオペラグラス必携ですよ!

明日は13時半開演です。
日本でヌレエフ版「シンデレラ」が観られるのもあと2回。
DVDでもご覧いただけますが、実際の舞台はスケールも楽しさもちょっと桁違いです。
明日の日曜日のご予定がまだ決まっていらっしゃらないという方は、ぜひ上野に足をお運びください。

パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」本日のキャスト(18時30分開演)

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「シンデレラ」(全3幕)


音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ

二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
継母:ステファン・ファヴォラン

ダンス教師:マチアス・エイマン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
父:ジャン=クリストフ・ゲリ



春:リュドミラ・パリエロ
夏:エヴ・グリンツテイン
秋:メラニー・ユレル
冬:ステファニー・ロンベール



演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 18:30 - 19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35 - 20:20
休憩 20分
【第3幕】 20:40 - 21:20

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

●そのほかの詳しいキャストはこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたきゃスト表からの変更点です。)

パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」本日のキャスト(13時30分開演)

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「シンデレラ」(全3幕)


音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演


◆主な配役◆

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット

二人の義姉:メラニー・ユレル、ステファニー・ロンベール
継母:ジョゼ・マルティネス

ダンス教師:マチアス・エイマン
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
父:エリック・モナン


春:マチルド・フルステー
夏:エヴ・グリンツテイン
秋:シャリーヌ・ジザンダネ
冬:サラ・コーラ・ダヤノヴァ




演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル



◆上演時間◆

【第1幕】 13:30 - 14:15
休憩 20分
【第2幕】 14:35 - 15:20
休憩 20分
【第3幕】 15:40 - 16:20

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。
また12時30分現在、本日、ダンス教師役で出演を予定しておりましたバンジャマン・ペッシュは、膝に痛みがあるため休演し、代わってマチアス・エイマンが出演いたします。
何卒ご了承のほどお願い申し上げます。


●そのほかの詳しいキャストはこちらからご確認ください。
(下線が会場でお配りしたきゃスト表からの変更点です。)

2010年日本公演開幕!  2010日本公演レポート(7)

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演、本日無事開幕いたしました! 会場に足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました!

日本初お目見えのルドルフ・ヌレエフ振付「シンデレラ」はいかがでしたでしょうか?
装置、衣裳、出演者の数、ここまでスケールの大きなバレエは、それほどないように思います。
華やかで煌めく舞台をご覧になって、「パリ・オペラ座ここにあり!」という印象を持たれた方も多かったのではないでしょうか。

カーテンコールでは、大きな拍手がずっと鳴り止まず、客席は熱気に満ちていました。
ブログ担当者は終演後ロビーにいたのですが、観客の皆さんの多くはちょっと興奮したような幸せそうな笑顔で、ロビーに出ていらっしゃいました。
観客の皆さんの満足そうな笑顔は、舞台に立つダンサーにとっても、私たち公演に携わるスタッフにとっても一番嬉しいもの。
こうしたときに舞台に携わる喜びを感じます。

終演後、楽屋で行われたレセプションに参加したダンサーたちの表情は、無事に舞台を終えた安堵感、そして日本の観客の皆さんに楽しんでいただけたという満足感に満ちていました。


IMG_0781.JPG
終演後のアニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネスの2ショットです。
2人のほんわりとした幸せそうな笑顔をご覧ください。

IMG_0780.JPG
指揮者のコーエン・ケッセルさん、義姉役のドロテ・ジルベールも加わってもう1枚。
ドロテのはじけっぷり、ご覧いただけましたでしょうか。
本人もとっても楽しそうに演じていました。

舞台裏からもう1枚。
映画の撮影シーンで使われている小道具です。

IMG_0782.JPG
初日の「シンデレラ」の舞台は、無事に「THE END」。
でも、パリ・オペラ座バレエ団日本公演は始まったばかりです。

明日は、昼夜の2回公演。マリ=アニエス・ジロー&カール・パケット、デルフィーヌ・ムッサン&マチュー・ガニオの2組が登場します。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

2010年日本公演いよいよ本日開幕! 2010日本公演レポート(6)

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演の開幕を祝うかのように(?)、東京は真っ青な青空が広がる気持ちのよい朝を迎えました。

何ヶ月も前からチケットを手配し、今日の公演を待っていらした方も多いのではないでしょうか。
お待たせしました! あと7時間で、パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」の幕が上がります。

初日を前に、昨日18時半より舞台最終稽古(ゲネプロ)が行われました。
ダンス教師役のマチアス・エイマン以外は初日キャストで行われたゲネプロは、全員衣裳、メイクを付け、ほぼ本番どおりに進められました。

舞台裏をのぞいてみると・・・。

IMG_0768.JPG

こちらは、開幕前の廊下に設置されたメイクスペース。ヘアメイクスタッフは日仏合わせて23名!
エキストラに至るまで、全員のヘア・メイクを限られた時間で完成させなければならず、一瞬たりとも気が抜けません。
それにしてもすごい賑わいだと思いませんか・・・。
それもそのはず、「シンデレラ」のスケールの大きさは装置だけではありません。
のべ出演者数は、なんと150名以上!
一人のダンサーが、別の役柄に変わるときにも、必ずヘアメイクスタッフがフォローしているので、
幕が上がってからも、メイクスペースには次々とダンサーが訪れていました。

IMG_0770.JPG IMG_0772.JPG

楽屋のあちこちには、こんなプリントが貼られています。
左はメイクスペースで撮影したもの。それぞれのキャラクターのメイクや髪型がよくわかるような顔のアップ写真です。
右はエトワールたちの楽屋前の壁に貼られていたもの。
こちらは衣裳がよくわかるように、全身を写したものになっています。
このような資料画像を撮影しておくことで、時を経ての再演の際も、初演と変わらない舞台を届けられるのですね。

ブログ担当者は、3幕だけしかゲネプロを観ることができなかったのですが、少しだけその印象を。
魔法が解け、元の生活に戻ったシンデレラが、ぞうきんがけをしながら、映画スターと過ごした夢のような時間を思い出すときのアニエス・ルテステュの少女のようなかわいい表情は必見。
映画スターと再会するシーンでは、とまどいつつも幸せをかみ締めているシンデレラの心情が、強く伝わってきました。
映画スターそのもの!のジョゼ・マルティネスは、とにかくカッコいいのです。
彼が友人たちを率いて街にシンデレラを探しにいくシーンの男性群舞は、「カッコいい、すてき・・・」という言葉しか浮かびません(すみません、語彙不足で)。楽しみにしていてください。
そして、映画の撮影シーンという設定の終幕の2人のパ・ド・ドゥはため息がでるほどの美しさ。いつまでもこの2人の踊りを観ていたい・・・そんな気持ちにさせてくれます。

義姉を演じる2人のエトワール、エミリー・コゼットとドロテ・ジルベールは、難しいテクニックをさりげなくこなし、はじけた演技で憎らしいほどのいぢわるっぷりを披露していました。
ステファン・ファヴォランの継母は言うまでもなく・・・の名演。
とにかくご覧になってください! とだけ言わせていただきます。
ダンス教師役のマチアス・エイマンとプロデューサー役のヴァンサン・シャイエはともに初役。
3幕には少ししか登場しないので、印象というほどのものではないのですが、マチアスはイキイキと、シャイエは落ち着いた演技で役を演じていました。
余談ですが、マチアスの口ひげ、とってもチャーミングですよ!

本日最後の1枚はゲネプロ終了後の舞台袖で撮影したこちら。

IMG_0779.JPG

先ほどまで舞台で優雅にパ・ド・ドゥを演じていたアニエスとジョゼは、ゲネプロが終わるや否や、メートル・ド・バレエのクロティルド・ヴァイエさんのところに行き、ほかのメンバーがカーテンコールのリハーサルをしている間(かなり長い時間でした)、舞台袖の狭いスペースで、注意された箇所を繰り返しさらっていました。
こうした積み重ねが、2人の抜群のパートナーリングを創りだしているのですね。
真剣な表情で、ヴァイエさんの注意を聞いている2人に近づくのは申し訳ない気がしつつも、皆さんにお伝えしたいと思い、離れた場所から撮影した1枚です。

アニエスとジョゼの「シンデレラ」がご覧いただけるのは、本日だけ。
絶対にお見逃しのないよう!

当日券は、17時よりS券~D席までを発売いたします。ご来場お待ちしております!

パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」本日のキャスト


パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「シンデレラ」(全3幕)


音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:アニエス・ルテステュ
映画スター:ジョゼ・マルティネス

二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
継母:ステファン・ファヴォラン

ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
父:ジャン=クリストフ・ゲリ


春:リュドミラ・パリエロ
夏:エヴ・グリンツテイン
秋:メラニー・ユレル
冬:ステファニー・ロンベール

演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル

◆上演時間◆

【第1幕】 18:30 - 19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35 - 20:20
休憩 20分
【第3幕】 20:40 - 21:20

※NBSホームページで既に発表しておりますが、当初、チラシ、ホームページ等でお知らせしておりました本公演のキャストが、出演者の怪我などの理由により、上記のとおり変更となりました。何卒ご了承のほどお願い申し上げます。


●そのほかの詳しいキャストはこちらからご確認ください。

明日初日! 2010日本公演レポート(5)

いよいよ明日が初日。
東京文化会館では、先ほどまで、マリ=アニエス・ジローとカール・パケットの主演キャストで、ピアノリハーサルは行われていました。
マリ=アニエスは、昨日もお伝えしたとおり、今回の日本公演がシンデレラ・デビューなのですが、出演の機会がなかっただけで、15年ほど前からリハーサルを重ねていた彼女は、こんな写真も撮影していたのです。

MA GILLOT_MAGdec09-0049r_copyright Anne Deniau_ONP2009.jpg

photo:Anne Deniau

これは、シンデレラが父親の燕尾服を着て、チャップリンの真似をしてタップを踏む1幕の1シーンのもの。とても雰囲気のある写真ですよね。
パリでは誰も観ることが叶わなかったマリ=アニエスのシンデレラは、いよいよ明後日(3/13 13時)東京にお目見えします!

そしてもう1枚。
昨日の夜のリハーサルの様子です。
真ん中に立つのは、明日の初日でシンデレラを演じる、アニエス・ルテステュ。
(ちょっとぼけぼけですが・・・。)
IMG_0761.JPG
アニエスのシンデレラは優雅でそしてチャーミング。
映画スター役のジョゼ・マルティネスとの息もピッタリです。
ぜひぜひ明日の初日を楽しみにしていらしてくださいね。

このあと18時30分より、ゲネプロ(舞台総稽古)が行われます。
その模様は、またご報告いたしますね。

「シンデレラ」リハーサル進行中! 2010日本公演レポート(4)

本日の文化会館の様子を少しだけお届けします。

まずはこちら!

舞台袖で3分割されて出番を待っていたキングコング。今朝ほど、上半身だけ吊り上げられた姿をご披露いたしましたが、いよいよ完成しました! この勇姿をご覧ください!

IMG_0757.JPGそれにしても巨大ですねぇ。前方にチラッと写っているスタッフさんと比較するとその大きさがおわかりいただけるのでは。

お次にご覧いただくのは、楽屋の様子。

IMG_0753.JPGオペラ座では、ダンサー全員のヘアもメイクも、すべて専門スタッフが行っているため、出演するダンサーの数に応じて、広いスペースが必要となります。
ということで、廊下に机を広げ、簡易メイク室を設営したというわけなのです。
この鏡の台数にご注目ください!

「ジゼル」のウィリたちの衣裳も準備されています。

IMG_0754.JPG写真を撮影してくれた制作スタッフ曰く「羽が繊細でとってもキレイ!」とのこと。

一方、舞台では午後から「シンデレラ」のリハーサルがスタート。
「シンデレラ」の上演は、2007年以来ということもあり、今日と明日とみっちりとリハーサルスケジュールが組まれています。

クラスの後、まず13日の昼公演に主演するマリ=アニエス・ジローとカール・パケットのピアノリハーサルが行われました。
マリ=アニエス・ジローは今回の日本公演がシンデレラ・デビュー。15年ほど前からシンデレラにキャスティングされ、稽古は重ねていたものの、タイミングが合わず舞台には立ったことがなかったそうです。
リハーサルでは、今回がはじめてとは思えないほど、しっかり踊りこまれたマリ=アニエスのシンデレラを披露していたとのこと。
本邦初公開のマリ=アニエスのシンデレラ・デビューをお楽しみに!
(残念ながら、マリ=アニエスのシンデレラの写真は撮影できず・・・。)
こちらは映画撮影所のシーンで、大階段に登場した映画スター役のカール・パケットです。

IMG_0758.JPG19時45分現在、初日キャストのアニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネスのピアノ・リハーサルが行われています。
初日まで2日。舞台もダンサーも、そしてスタッフも、開幕準備は着々と進行中です。


開幕準備進行中! 2010日本公演レポート(3)

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演初日まで、残すところ2日。
東京文化会館では、順調に舞台の仕込みが進んでいます。

一昨日のレポートで、「シンデレラ」の舞台装置は、「40フィートコンテナ11本分、これまでのNBSのバレエ公演で量的には最大級」と書きましたが、私にはどのくらいの規模なのか想像できなかったので、ちょっと調べてみました。

    ●40フィートコンテナ=長さ:12.19m、幅:2.44m、高さ:2.59m

確かに大きい!。
この巨大コンテナ11本分ということですから、「シンデレラ」の装置のスケールをおわかりいただけるのではないでしょうか。

IMG_0752.JPG IMG_0750.JPG
(*写真はクリックすると大きなサイズでご覧いただけます)

文化会館の制作スタッフから仕込み真っ最中の写真が送られてきました。
舞台袖で3分割されて出番を待っていたキングコングは、昨晩無事に組み立てられ、半分だけ吊り上げられました。
現場に付いている制作スタッフによると、ものすご~~~く大きいそうです。
しかし・・・・右の写真をクリックしてみてください。
その巨大キングコングよりも更に大きいのが、セクシーなピンナップガール!
どのくらい巨大なのかは、会場でご自分の目でお確かめください。

文化会館からはこのほかにも写真が届いています。

IMG_0747.JPG IMG_0741.JPG
左は、これまた巨大なかぼちゃ。
オペラ座の「シンデレラ」では、かぼちゃは馬車ではなくリムジンへと姿を変えるのですが、その華麗なる変身の模様は当日舞台にてご覧ください。
右は、撮影所のシーンに登場する、カメラです。

IMG_0742.JPG IMG_0746.JPG
最後の2枚は、客席からは見えない2つの小道具です。
左は、トランポリン、右は送風機なのですが、どのシーンでどのような形で使われているのかは、後日お知らせしますね。

パリ・オペラ座バレエ団日本公演、今日は文化会館でクラスの後、ピアノ・リハーサルが行われます。
リハーサルの様子はのちほどお伝えいたします。

メディア情報

本日(3/10)の産経新聞に、パリ・オペラ座バレエ団エトワール、アニエス・ルテステュのインタビューが掲載されました。

MNS産経ニュースでも記事をお読みいただけます。

オプショナル・クラス 2010日本公演レポート(2)

東京では、真冬のような冷たい雨が降っています。
そんな厳しい寒さの中、12時から東京バレエ団のスタジオ行われたオプショナル・クラスには、エトワール、ソリストを中心に30名以上のダンサーが参加しました。
スタジオをちょっとのぞいてみると・・・。

IMG_1117.JPGクラスを指導しているのは、元エトワールのジャン=ギョーム・バール。
エトワールのジョゼ・マルティネス、バンジャマン・ペッシュ、マリ=アニエス・ジロー、カール・パケットの姿が見えます。
おわかりいただけるでしょうか・・・。

もう少し近づいてみると・・・。

IMG_1110.JPG「シンデレラ」で共演する、マリ=アニエス・ジローとカール・パケットです
今度ははっきりおわかりいただけるのでは。

IMG_1106.JPGこちらはアニエス・ルテステュとマチュー・ガニオ。
真剣な表情で、1時間半みっちりクラスを受けていました。

そして、新進エトワールのマチアス・エイマン。
IMG_1121.JPGクラス終了後、もう少しエトワール接近して撮影を試みてみました。
まずは、こちらの美男美女カップル―――エトワールのドロテ・ジルベールとプルミエ・ダンスールのアレッシオ・カルボネです。
IMG_1126.JPG短めのファーのコートに太目のレザーベルト、黒のサルエルパンツを合わせ、肩にはシャネルのショルダーバック・・・ドロテは本当におしゃれなのです。
ドロテのエピソードをもうひとつ。
事務所のデスクに座っていると、後ろから「すみません」という女性の声。
「聞いたことのない声だけど、お客様かしら」と思いながら振り向くと、そこにいたのはドロテ。
あまりにも自然なドロテの「すみません」にビックリのスタッフだったのでした。

そしてもう一人。昨年12月ドロテと共演した「くるみ割り人形」でエトワールに昇進した、カール・パケットです。

IMG_1127.JPG写真をお願いするとちょっと照れた表情でOKしてくれたカール。彼を見ていたら、"美丈夫"という言葉が浮かんできました。
長身で、たくましく、美しいカールは、カジュアルな私服姿でも、どことなく優雅な雰囲気を醸し出しています。

クラス終了後は基本的にオフ。地図を片手に思い思いの場所へ向かっていきました。

明日からは、東京文化会館でリハーサルがスタートします。勿論、その模様もお届けしますので、お楽しみに。

カンパニー到着! 2010日本公演レポート(1)

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演の開幕まで、あと5日。
昨日、アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス、マチュー・ガニオ、バンジャマン・ペッシュの4人のエトワールが、カンパニーより一足先に日本に到着しました。

日本到着ほやほや、成田空港でカートを押すルテステュ、マルティネス、マチューです。
満面の笑みでカメラマンに応える3人ですが、なぜか男性陣にはひげが・・・。
IMG_0727.JPG

ホテルロビーでの4人。そして、ペッシュの顔にもひげが・・・。
(パリ・オペラ座では今、ひげが流行中なのでしょうか??)
IMG_0729.JPG

4人のエトワールは、今朝11時過ぎにNBSの事務所に顔を見せ、東京バレエ団のクラスに参加。長旅で固まった体をほぐしながら、初日に向けて調整を行いました。

そして、カンパニー本隊も本日午後、成田空港に到着。
バス4台に分乗して、先ほど無事都内のホテルにチェックインしました。

一方、東京文化会館では昨日の夜から、舞台装置の仕込みが始まっています。
NBSの制作スタッフ曰く「これまでのバレエ公演で量的には最大の舞台装置」とのこと。
40フィートのコンテナ11本分の装置なのだそうです(私にはあまりにも大きすぎてそのスケールががよくわかりません)。

こちらは吊り上げられたピンナップガールの装置。確かに巨大です。
IMG_0733.JPG

舞台袖はオペラ公演の時のように足の踏み場もなく、制作スタッフが、装置をかきわけてかきわけて見つけてくれたのが・・・こちら。
IMG_0736.JPG

おわかりでしょうか・・・。無残にも3分割された、キング・コングです。
舞台装置は明日の深夜までかけて文化会館にセッティングされます。
このゴージャスな巨大装置を、そして組み立てられて立派な姿でお目見えするキング・コングを、ぜひご自分の目でお確かめください!

もちろん、森英恵さんデザインの衣裳も着々と開幕に向けて準備を整えられています。
これは、たくさんのビーズやスパンコールで彩られた美しいシンデレラの衣裳です。
IMG_0731.JPG

こちらは義姉たちの衣裳。とても鮮やかな色彩ですね。
IMG_0730.JPG

明日は、東京バレエ団のスタジオでソリストたちのリハーサルが行われる予定です。
東京レポート、千秋楽まで続く・・・予定です。どうぞお楽しみに!

キャスト変更のお知らせ

 パリ・オペラ座バレエ団公演に出演を予定しておりました、イザベラ・シアラヴォラ(エトワール)は、怪我のため日本公演への参加が不可能となりました。これにともない、シアラヴォラが演じる予定となっておりました、「シンデレラ」(3/12,13夜,15)の義姉、「ジゼル」(3/20夜)のジゼルの配役が下記のとおり変更となりました。
 なお、配役変更に伴う入場料の払い戻しや公演日の振替えはいたしかねますので、なにとぞご了承のほどをお願い申し上げます。



「シンデレラ」


2010年
3/12(金)6:30p.m.

シンデレラ:アニエス・ルテステュ
映画スター:ジョゼ・マルティネス
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/13(土)1:30p.m.

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット
継母:ジョゼ・マルティネス
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
二人の義姉:メラニー・ユレル、ステファニー・ロンベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/13(土)6:30p.m.

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
ダンス教師:マチアス・エイマン

3/14(日)1:30p.m.

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット
継母:ジョゼ・マルティネス
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
二人の義姉:メラニー・ユレル、ステファニー・ロンベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/15(月)6:30p.m.

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
ダンス教師:マチアス・エイマン


「ジゼル」

2010年
3/18(木)7:00p.m.


ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

3/19(金)7:00p.m.

ジゼル:ドロテ・ジルベール
アルブレヒト:マチアス・エイマン
ミルタ:エミリー・コゼット
ヒラリオン:ニコラ・ポール
パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、アレッシオ・カルボネ

3/20(土)1:30p.m.

ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

3/20(土)6:30p.m.

ジゼル:デルフィーヌ・ムッサン
アルブレヒト:バンジャマン・ペッシュ
ミルタ:エミリー・コゼット
ヒラリオン:ニコラ・ポール
パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、アレッシオ・カルボネ

3/21(日・祝)1:30p.m.

ジゼル:オレリー・デュポン
アルブレヒト:ニコラ・ル・リッシュ
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー



※上記の配役は2010年3月4日現在の予定です。
パリ・オペラ座バレエ団の都合、出演者の怪我等の理由により変更になる場合がありますので、ご了承の上、チケットをお求めください。出演者の変更にともなうチケットの払い戻し、日にちの振替はいたしません。正式な配役は公演当日に発表いたします。

リュドミラ・パリエロ インタビュー

リュドミラ・パリエロ(プルミエール・ダンスーズ)


1993-1999年 ブエノスアイレスのコロン劇場バレエ学校で学ぶ。
2000年 チリのサンチャゴ・バレエ団に入団
2002年 ソリストに昇格
2003年 
第7回ニューヨーク国際バレエコンクールで、銀賞とイゴール・ユスケビッチ賞を獲得し、アメリカン・バレエ・シアターと契約。同年、パリ・オペラ座バレエ団にコール・ド・バレエとして入団。
2006年 コリフェに昇格
2007年 スジェに昇格
2009年 プルミエール・ダンスーズに昇格


 彼女の名前を知る人は、まだバレエファンの間でも少ないかもしれない。 あっという間にオペラ座のピラミッドを上がり、昨年の昇進コンクールでプルミエール・ダンスーズの1席を射止めたリュドミラ・パリエロ。東京では、「ジゼル」のペザント(パ・ド・ドゥ)を踊る。

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2009年12月のコンクール
(photo:Sebastien Mathe/Opéra national de Paris)

 アルゼンチン出身のリュドミラは、オペラ座バレエ学校を出ていない。ブエノスアイレスのバレエ学校に通い、チリのバレエ団でキャリアをスタートした。2年後にソリストとなり、翌年参加したコンクールでNYのABT入団が決定。それと時を同じくして、オペラ座から研修団員として3カ月契約の話があり・・・。そして現在に至っている。プルミエール・ダンスーズに選ばれたことについて、彼女はこう語る。「この昇進はとても幸せだった。なぜってフランス・スタイルのダンスの体得が認められ、そして、その努力が報われたということだから」。チリからオペラ座に移ってすぐに踊る機会に恵まれたが、その後しばらく舞台のない時期が続いた。舞台に立てないことは辛く感じられたが、オペラ座でやってゆきたいとい意欲から、その時期をオペラ座のフレンチ・スタイルに適用できるようにと観察の時間にあてたそうだ。
「ペザントは大役ではないにしても、テクニックという点でとても多くのことを学べるの。さまざまな技術を披露しなければならないし、きつい振付だから、スタミナの配分とか・・。これを踊ることでストレスの管理もできるようになる。役を演じるという振付ではないけど、これを踊ることで、その後大役に配された時に自信を持って踊れるようになるのよ。たとえば私の場合は技術的にも難しい「くるみ割り人形」のクララ役だった。だから昨年秋にペザントが決まったとき、素晴らしい!って思ったの。だって最高のトレーニングですものね。それに第3配役だったのが、最終的には第1配役となって・・」。

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「ジゼル」パ・ド・ドゥ
(photo:Julien Benhamou/Opéra national de Paris)

 驚くほど華奢でとても優美な足首と手首の持ち主である。そして、すらり美しい脚!ペザントを踊る彼女が、トゥで軽やかに立ち、あげた手首を空でそよがせると、そこには爽やかな風が揺れるように見える。東京ではアレッシオ・カルボネが彼女のパートナー。溌剌と生気に満ちた、それでいてエレガントなパ・ドゥ・ドゥを見ることができそうだ。
 リュドミラが興味深いのは、どの作品でも確固たるテクニックは変わりないが、その見事な変身ぶりである。オフ・ステージでは控えめに見える彼女だが、いざ舞台で踊りだすとその存在感はとても大きい。「くるみ割り人形」の第1幕では、あどけなさの残る15歳の女の子そのものだった。それゆえ第2幕の成長したクララとのコントラストがくっきりと描かれた。現在オペラ座で公演中の「椿姫」では、悪魔的に男を振り回すマノンを妖艶に踊ってみせる。このように演じる役に魅かれる一方で、マッツ・エックの「ア・ソート・オブ・・」では、その振付を踊るのがうれしくて、舞台に出るたび自然と笑みがこぼれたという。次はどんな舞台をみせてくれるのだろう、と期待させる。
 昨秋オペラ座の「ジゼル」では2人のウィリの一人にも配されていた。ある晩、ミルタ役のダンサーが公演の最中に怪我をしたので、彼女が衣装はそのままミルタの王冠をかぶり、ミルタ役を引き継いで踊るというハプニングがあった。「チリ時代にすでにミルタは踊ったことがあったし、それに毎晩舞台でコール・ド・バレエで踊りながらミルタをみているのだから・・・」と、ウイ!と冷静に役を引き受け、見事にその任務を全うした。頼もしいダンサーである。

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)


◆リュドミラ・パリエロ出演予定日

「ジゼル」
2010年3月19日(金)7:00p.m.(パ・ド・ドゥ)
2010年3月20日(土)6:30p.m.(パ・ド・ドゥ)

[パリ・オペラ座]キャスト変更のお知らせ

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演に出演を予定しておりました、ヤン・ブリダール(プルミエ・ダンスール)とミリアム・ウルド=ブラーム(プルミエール・ダンスーズ)は、怪我のため来日することができなくなりました。 これにより、「シンデレラ」と「ジゼル」のキャストが下記のとおり変更となりましたので、お知らせいたします。



「シンデレラ」

2010年
3/12(金)6:30p.m.

シンデレラ:アニエス・ルテステュ
映画スター:ジョゼ・マルティネス
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
二人の義姉:イザベル・シアラヴォラ、エミリー・コゼット
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/13(土)1:30p.m.

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット
継母:ジョゼ・マルティネス
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
二人の義姉:ドロテ・ジルベール、ステファニー・ロンベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/13(土)6:30p.m.

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
二人の義姉:イザベル・シアラヴォラ、エミリー・コゼット
ダンス教師:マチアス・エイマン

3/14(日)1:30p.m.

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット
継母:ジョゼ・マルティネス
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
二人の義姉:ドロテ・ジルベール、ステファニー・ロンベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/15(月)6:30p.m.

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
二人の義姉:イザベル・シアラヴォラ、エミリー・コゼット
ダンス教師:マチアス・エイマン


「ジゼル」

2010年
3/18(木)7:00p.m.

ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

3/19(金)7:00p.m.

ジゼル:ドロテ・ジルベール
アルブレヒト:マチアス・エイマン
ミルタ:エミリー・コゼット
ヒラリオン:ニコラ・ポール
パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、アレッシオ・カルボネ

3/20(土)1:30p.m.

ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー

3/20(土)6:30p.m.

ジゼル:イザベル・シアラヴォラ
アルブレヒト:バンジャマン・ペッシュ
ミルタ:エミリー・コゼット
ヒラリオン:ニコラ・ポール
パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、アレッシオ・カルボネ

3/21(日・祝)1:30p.m.

ジゼル:オレリー・デュポン
アルブレヒト:ニコラ・ル・リッシュ
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、エマニュエル・ティボー


※上記の配役は2010年2月19日現在の予定です。
パリ・オペラ座バレエ団の都合、出演者の怪我等の理由により変更になる場合がありますので、ご了承の上、チケットをお求めください。出演者の変更にともなうチケットの払い戻し、日にちの振替はいたしません。正式な配役は公演当日に発表いたします。

ジョシュア・オファルト インタビュー

ジョシュア・オファルト(プルミエ・ダンスール)

1998年 パリ・オペラ座バレエ学校入学
2002年 パリ・オペラ座バレエ団入団
2003年 コリフェに昇格
2004年 ヴァルナ国際バレエコンクールで銀賞受賞。カルポー賞受賞。スジェに昇格。
2009年 プルミエ・ダンスールに昇格


 昨年末の昇進コンクールでプルミエ・ダンスールに上がったジョジュア・オファルト。
「これが最後のコンクール」と彼が感慨深げに口にしたとき、オペラ座のピラミッドの階段を上がるためのコンクールがいかにプレッシャーだったかが感じられた。

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2009年12月のコンクール
(photo:SEBASTIEN MATHE/ OPERA NATIONAL DE PARIS)

 今回、ソリストとして来日することに今から胸をときめかせている。彼が初来日したのは8年前、入団した年で代役だった。「ラ・バヤデール」の舞台に立つことなく毎晩舞台裏で過ごした。来月、「シンデレラ」では四季の1つに配役され、「ジゼル」ではヒラリオン役を踊る。これはオペラ座でもまだ踊ったことがなく、東京で初披露となる。
「ヒラリオンというのは頭がすごく固くって、先のことが読めない単純な人間だ。自分の行動の結果を考えることもなく、本能的に動いてしまう。ジゼルへの情熱ゆえともいえるけど、粗野なタイプ。だからこそ、こうした性格の役を踊るのは興味深いんです。これまで僕はプリンス役とかエレガントな役が多かったので、踊り方から変えてゆく必要がありますね。姿勢も歩き方も違えて、重心の位置も変えてプリンスとは別の雰囲気で踊るようにしなければ・・・」
 と、稽古のスタートを前に彼は役の解釈を始めている。
 オペラ座では「リーズの結婚」「くるみ割り人形」ですでに主役に配され、どちらも高い評価を得ているジョジュア。感情表現という点でいえば後者を選ぶが、ダンスという点では激しくダイナミックな踊りをみせる「リーズの結婚」が好みという。舞台上でエネルギーの消費が大きいことが、心地よいのだ。8歳のときにテニスや体操の代わりに、という感じでバレエを始めた彼らしい。
「でも、バーレッスンとかほとんど体を動かさないので、最初あまりバレエが気に入ったとは・・・。でもバレエに向いている、才能がある、と誉められて、ずっと続けました。子供は誉められるとヤル気がでますよね」
 14歳でマルセイユからパリのオペラ座バレエ学校に編入したときは、バレエを職業として選ぶ決心をしていたそうだ。
 さて、テクニックをみせるバレエも好みだが、そればかりでは物足りないというジョジュア。それゆえに、いつか踊りたいと夢見るのは、演技を要求されるヌレエフの「白鳥の湖」のプリンス役である。
「ロットバルト役も面白いとは思うけど・・・。この作品のプリンスは心に苦しみを抱えていて、それだけに心理的な深さをみせられる役ですからね。ジゼルのアルブレヒトについても、それはいえますね。この役も、もちろんいつか踊りたいと思ってます。もしそうなったら、二コラ(ル・リッシュ)のビデオを何度も繰り返して見ることになるでしょうね。僕のスターは二コラなんです。彼と僕とはスタイルが違いますが、彼のダンスがとにかく好き。彼が発するものが好きなんです。彼からインスパイアーされることは、とてもたくさんあります」
 年齢の割に落ち着いていて、物静かに見えるジョジュア。エネルギーや興奮といったことは、舞台のためにとっておき、自由時間は読書にいそしみ、映画を見て・・・とアーチストの面を豊かにするようにしているそうだ。現在、オペラ座で公演中の「椿姫」では、主人公アルマン・デュバルの友人ガストン役を踊っている。この役でも、またジョゼ・マルティネス振付の「天井桟敷の人々」のフレデリック・ルメートル役でも、色男を見事に演じているジョジュア。これは日頃彼が培っているものの成果が発揮されているといえるだろう。そんな彼のヒラリオン、ヤン・ブリダールとはまた異なる味わいで物語に深みを与えるに違いない。
 東京ではファッションブティックあり、裏道に小さな庭つきの民家あり、という表参道周辺が彼のお気に入りの場所だという。滞在中、この辺りを散歩できる機会があることを彼のために祈ろう。

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「くるみ割り人形」王子(ジョシュア・オファルト)、クララ(リュドミラ・パリエロ)
(photo:JULIEN BENHAMOU/ OPERA NATIONAL DE PARIS)

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)



◆ジョシュア・オファルト出演予定日

「ジゼル」
2010年3月18日(木)7:00p.m. (ヒラリオン)
2010年3月20日(土)1:30p.m. (ヒラリオン)
2010年3月21日(日・祝)1:30p.m. (ヒラリオン)

メディア情報

◆FRaU(講談社/2月10日発売)

「エトワールたちのボディの秘密」というタイトルで、アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス、マチュー・ガニオのカラーグラビアとインタビューが掲載されました。
最新モードに身を包んだ、エトワールたちの華やかな記事をぜひご覧ください。

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◆DANZA第26号(東京MDE/1月28日発行)

アニエス・ルテステュが表紙とインタビューに登場。ジョゼ・マルティネスのインタビュー、パリ・オペラ座バレエ団特集も掲載されています。

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>>>DANZAデジタルマガジンでも記事がご覧いただけます。

明日(2/12)より、エコノミー券・学生券発売開始!

オペラ座バレエ団2010年日本公演の開幕まで1ヶ月となりました。 いよいよ、明日2月12日(金)より、エコノミー券と学生券の発売を開始いたします。 それぞれのお求め方法は下記の通りです。


●エコノミー券

◇入場料(税込)=¥6,000
◇ご購入方法:明日(2/12)10:00a.m.より、イープラス(http://eplus.jp/[パソコン&携帯])のみで受付いたします。ご購入はお一人様2枚までとさせていただきます。


●学生券

◇入場料(税込)=¥3,000
◇ご購入方法:明日(2/12)10:00a.m.より、NBSチケットセンター電話予約(03-3791-8888)のみで受付いたします。
25歳までの学生が対象となり、公演当日に学生証をご持参いただきます。

ドロテ・ジルベール インタビュー

ドロテ・ジルベール(エトワール)

1995年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
2000年 パリ・オペラ座バレエ団入団。
2002年 コリフェに昇格。
2003年 スジェに昇格。
2005年 プルミエール・ダンスーズに昇格。
2007年 11月19日「くるみ割り人形」(ルドルフ・ヌレエフ振付)の終演後、エトワールに任命される。


 7歳のときに故郷のトゥールーズでバレエを見て、「バレリーナって仕事なの?」とドロテは母親に尋ねた。こう思うほど、彼女に感銘を与えた作品、それが「ジゼル」だった。「私がみたときのダンサーはマニュエル・ルグリとノエラ・ポントワだったと、つい最近わかったのよ。信じられないでしょう!?」。大きな瞳をひときわ輝かせて彼女は語る。不思議な運命の巡りあわせだ。そのルグリが彼女のプチ・ペールとなり、そして彼女がエトワールに任命された「くるみ割り人形」のパートナーだったのだから。
「その時に見た「ジゼル」で、言葉を発することなく、踊りで物語を語ることができるということがすごく印象的だったの」

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「ジゼル」ジゼル(photo:Michel Lidvac)

 彼女をバレエの世界に導いた作品をエトワールとなって踊ることが決まったとき、どんな気持ちだったのだろう。
「願いに願った作品なのだから、とてもうれしかったわ。これはクラシック大作の1つ。エトワールの誰もが踊りたい役でしょう。私、いろいろなダンサーのDVDをみて、こうしたい、いや、私ならこうするわ・・・って思ってて。それをやっと実現に移せるときが来たんだわって、わくわくしたの」
 ドロテの東京公演でのパートナーはマチアス・エイマン。2008年秋にモナコで初めて踊り、そして昨秋オペラ座で再び組んでいる。彼女がDVDなどで見たアルブレヒト役はローラン・イレールが多かったそうだ。「ローランのアルブレヒトはジゼルの気持をもてあそび、本当に彼女を愛してんだと気づくのは、彼女の死の直前。でも、マチアスのアルブレヒトは違うの。優しくて・・・情熱に押されて、彼女にすぐに恋をしてしまうのよ」
 それでもアルブレヒトが嘘をつくことには変わりがない。狂乱のシーンを彼女はどう解釈してるのだろうか。「とても正直な娘で、周囲の村人も同じような人々ばかり。だから嘘をつくという行為が理解できない。自分の気持ちに誠ではないことをすることがわからない。素朴な自分はつけこまれたんだと感じ、知らなかった世の中の悪い面を知るの。たとえ心臓病があっても、ポジティブで陽気に生きてきた彼女は、その瞬間に、フリーズしてしまう感じね。わけがわからなくなって、何も受け入れられなくなってしまうんだわ」

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「ジゼル」ジゼル(photo:Michel Lidvac)

 第一幕より第二幕のほうが彼女自身は踊りやすいという。音楽、衣装、照明が織りなす非現実な雰囲気の中、まるで大きな泡の中にとじこめられたようで、自分が存在しないような特殊な感じがするそうだ。
 東京では「シンデレラ」の義妹役も初めて踊る。まだ稽古前なので語ることがないの、と申し訳なさそうなドロテ。でも、この役は気に入ってる。これもDVDで何度もみているそうだ。「少しばかり、足がアン・ドゥダン(内向き)になってて・・この義姉妹役の難しさって、どこまでやるか、というバランスね。トゥーマッチになりすぎてもいけないけど、十分でないと滑稽にならないし。良い塩梅をみつけるのは簡単じゃないわ。でも、舞台でおバカを演じるのは、すごく楽しい。この作品はどの役も個性があるので、それで舞台が生き生きするのね。ヌレエフは舞台をハリウッドにおきかえたのは、すごく良いアイディアだと思う。ぜひ大勢の方に見に来てほしいわ」

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)



◆ドロテ・ジルベール出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月13日(土)1:30p.m. (義姉)
2010年3月14日(日)1:30p.m. (義姉)

「ジゼル」
2010年3月19日(金)7:00p.m. (ジゼル)

ステファン・ファヴォラン インタビュー

StephanePhavorin01.jpgステファン・ファヴォラン(プルミエ・ダンスール)


1983年 パリ・オペラ座バレエ学校に入学
1990年 19歳でパリ・オペラ座バレエ団に入団
1991年 コリフェに昇格
1994年 スジェに昇格
2005年 プルミエ・ダンスールに昇格


 ステファン・ファヴォラン。「シンデレラ」の継母役を踊る彼を見たら、絶対に忘れられなくなるダンサーだ。彼本人も、「公演後、ファンが僕の服が破けるくらい僕を引っ張って、熱狂的にサインを求めてくるはずですよ」と冗談を言って笑う。もし「白鳥の湖」のロットバルト役や「パキータ」のイ二ゴ役で彼を知った人は、その女装での弾けぶりに「これがあのステファン?」と驚くに違いない。
 30年代のハリウッドに舞台を置き換えたヌレエフ版「シンデレラ」は、主役の銀幕のスターとシンデレラの2人を囲む脇の人々のパーソナリティが、ひどく誇張されて描かれている。夢もあるが、笑いもたっぷり、というバレエ作品なのだ。意地悪な継母は男性ダンサーが踊るように創作されていて、3月のツアーではジョゼ・マルティネスとステファン・ファヴォランが配されている。
「シンデレラのアル中のパパの再婚相手。おかね、贈り物、贅沢、そして何よりも権力が大好きという女性で、女優になるという自分の叶わぬ夢を娘2人に託しているんです」とステファン。継母役が男性ダンサーによって踊られることで、シンデレラとのコントラストができ、彼女と連れ子2人によるシンデレラ苛めが陰惨に見えず、滑稽に転じるのだ。顔の表情もアクションも、優雅さを失うことなくオーバーにステファンは演じる。「この役、僕は大いに楽しんでますよ。これは舞台なんですから、観客に憂さを忘れて良い時間を過ごして欲しいんです」。オペラ座バレエ学校に通学しながら、15歳になるまでピアノのレッスンをつづけていた彼。優れた音楽性は当然ダンスにも大いに役だっていて、「シンデレラ」はプロコフィエフの音楽をヌレエフが上手く使った振付だと感心する。音楽に合わせ、自然とぎょっとした顔をみせたり、体の動きを誇張するようになっているので踊りやすいそうだ。

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「シンデレラ」継母(photo:Laurent Philippe/OOpéra national de Paris)

「役作りあたっては、街中でお金持ちの年寄り女性たちの振る舞いを観察しました。イタリア映画「老女の金(日本未公開)」も参考になりましたね。いかさまポーカーで調子よく勝っていたのに、ある時点から負け始めて・・・という映画で、メークをしっかりした老女の表情がすごく興味深い作品でしたね 」。また彼は以前に踊った他のダンサーたちの継母ぶりも、すべてチェックをしたそうだ。良い部分はいただき、ここはちょっと?と思う部分は、そうしないように・・・という具合に。「もちろんジョゼのも見ましたよ。彼って日頃は慎み深い人だけど、この役では思い切り感情を表してるのが面白いですね。役作りに熱心な彼から、あの部分、どうやったの?と聞かれ、教えてあげた部分もあるんですよ」。
 30年代調のヘアスタイル、毛皮の襟巻を首に、トゥシューズ・・・意地悪な目つきで、舞台をかけまわるマダム。見事な化けっぷりだ。「僕は服もおしゃれも大好き。だから女装も楽しいんです。衣裳は役に入り込むのに、本当に役立ちますね」。オペラ座で観客を沸かせる、もう1つの彼の当たり役は「リーズの結婚」のコミカルなママ役。こちらも女装だが、毛皮の代わりに格子のワンピースにエプロン、トウシューズではなくサボ、と田舎の寡婦らしく素朴な装いである。次回のオペラ座ツアーに「リーズの結婚」を期待しつつ、まずはポワントで6~7回転も軽いという彼の「シンデレラ」の継母ぶりを堪能しよう。

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「リーズの結婚」シモーヌ(photo:Michel Lidvac)

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)

◆ステファン・ファヴォラン出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月12日(金)6:30p.m. (継母)
2010年3月13日(土)6:30p.m. (継母)
2010年3月15日(月)6:30p.m. (継母)

カール・パケット エトワール任命!

新年あけましておめでとうございます! みなさま、どのようなお正月を過ごされたでしょうか? 2010年も皆さまに喜んでいただける舞台をお届けできるよう、スタッフ一同取り組んでまいりますので、本年もよろしくお願いいたします!

さて、新年早々、嬉しいニュースが届きました!

3月の日本公演で、「シンデレラ」に主演するカール・パケットが、2009年12月31日(大晦日)の「くるみ割り人形」で王子/ドロッセルマイヤーを演じ、終演後エトワールに任命されました! 
カール・パケットは、1976年生まれの33歳。パリ・オペラ座バレエ学校を卒業後、1994年にパリ・オペラ座バレエ団に入団し、2001年にプルミエ・ダンスールに昇格して以来、「白鳥の湖」のジークフリートとロットバルト、「ジゼル」のアルブレヒトとヒラリオン、「パキータ」のリュシアンとイニゴ・・・などなど主役から脇役まで多くの役を演じ、エトワールへの任命が待たれていました。実力、実績ともに申し分ないエトワールの誕生といえます。
新エトワール、カール・パケットの日本での舞台にご期待ください!

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カール・パケット(「シンデレラ」映画スター photo:Laurent Philippe)

マリ=アニエス・ジロー インタビュー

マリ=アニエス・ジロー(エトワール)


1985年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1990年 15歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
1992年 コリフェに昇格。
1994年 スジェに昇格。
1999年 プルミエール・ダンスーズに昇格。
2004年 3月18日「シーニュ」(カロリン・カールソン振付)の終演後、エトワールに任命される。


 フランスで2009年度のベストシンガーに選ばれたバンジャマン・ビオレー。彼のためにマリ=アニエス・ジローが振付け、かつ出演して踊っているクリップ"La Superbe"は、フランスで目下クリップ・ナンバー1の人気である。「私、新しいことをするたびに、なぜか毎回上手くゆくの。すごくうれしいわ」。オペラ座の舞台以外でもさまざまな活動を続ける彼女。社会貢献の面でも時間を惜しまず、12月のある日曜にはルーブル美術館のピラミッドの下で、一般人を率いて踊るというハプニング的イヴェントを成功させた。「病気の子供たちを援助する慈善団体"希望の鎖(La Chaine de l'Espoir)"の存在を世に知らしめるために、一役かったのよ。エトワールではマチアス、ジェレミー、オレリー、それから大勢の若手ダンサーが賛同して協力してくれたの。オペラ座での稽古では、ダンサーと一般人が一丸となって発するポジティブで幸せ感いっぱいのエネルギーが感じられて・・素晴らしい体験をしたわ」

 外界との交流が目覚ましい彼女には、さまざまな種類のオファーが次々と舞い込む。ハリウッド・スターの寝起きをカメラに収め続けた写真家からは、ハリウッドの往年の女優たちに扮しての撮影!というリクエストが彼女に来ているそうだ。「自分以外の人物になりきるという点では、バレエと同じね。カリフォルニアで撮影予定なの。大きな車とかを借りて、ハリウッドの良き時代を再現するのよ。エヴァ・ガードナーとか、本当の意味でのスターが存在した昔のハリウッドは大好き」。奇しくも彼女が来日公演で踊るヌレエフ版「シンデレラ」の世界と話がオーバーラップした。この作品を日本で初演するのだが、初稽古は今から15年くらい前というのが、驚きである。「ギエムがオペラ座を去った直後だったから、まだ20歳くらいのころの話。突然シンデレラの代役に配されて、稽古をしたのよ。でも、舞台には出ず。その後も配役されたものの、何かの都合で別の作品で舞台に出ることになって・・などと、稽古はするものの、舞台には出たことがないというバレエなの。ついに日本で初舞台というわけね!カール・パケットと一緒に踊るのは好きなので、すごく楽しみ。先日、お茶をひっくり返してしまって床を拭きながら、"私、もうシンデレラの準備をしてるのよ"って冗談を言ったくらいよ(笑)」

 3月13日、14日にゴージャスにシンデレラを踊った後、マリ=アニエスは18,20、21日と「ジゼル」の3公演でウィリの女王ミルタを踊る。愛するアルブレヒトを助けて!というジゼルの哀願を無慈悲に退けるミルタ。演技と存在感があいまって、彼女は強い印象を観客に残す。「非人間的な役に思えるけど、違うの。ミルタもジゼルの苦しみを一緒に生きてるのだから。でも、ウィリの女王なので、ジゼルを守ってあげたくてもできないだけ。ジゼルを踊るオレリーが、私の厳しい表情の中にジゼルの苦しみを感じてることが読み取れる、って言ってくれたの」

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「ジゼル」ミルタ
photo:Julien Benhamou / Opéra national de Paris

 このミルタ役、肉体的にもとてもハードなのだそうだ。舞台の下手から上手に向い、左右の足を小刻みに入れ替えてするすると前進し、ミルタは登場する。ベルトコンベアーに乗ってるの?と知り合いにいわれたというのももっともなほど、滑らかさと均一なリズムで彼女は移動する。同じ歩みで、その後は舞台の後方から前方へと乱れることなく見事なほどまっすぐに。「この登場はバレエ作品中、高度なテクニックが要求され、最も難しい出といわれてるのよ。足もすごく痛いの。難易度が高いとはいえ、プルミエール・ダンスーズ時代に最初に配役されたときに、テクニックをしっかり体得した上で舞台に出たわ。もちろん他の作品より、稽古をたっぷりとしてね」
21世紀の偉大なダンサーの一人に挙げられるマリ=アニエス・ジロー。その舞台を生で見られる貴重な機会である。それにコンテンポラリー作品での来日が多い彼女が、今回はクラシック作品を踊るのだから、ますます見逃せない。

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)



◆マリ=アニエス・ジロー出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月13日(土)1:30p.m. (シンデレラ)
2010年3月14日(日)3:00p.m. (シンデレラ)

「ジゼル」
2010年3月18日(木)7:00p.m.(ミルタ)
2010年3月20日(土)1:30p.m.(ミルタ)
2010年3月21日(日・祝)1:30p.m. (ミルタ)

「シンデレラ」「ジゼル」キャスト追加発表~第2弾!

パリ・オペラ座バレエ団より、2010年日本公演のキャスト追加発表がありました。
「シンデレラ」のプロデューサー、二人の義姉、ダンス教師、「ジゼル」のヒラリオン、パ・ド・ドゥが決定いたしましたので、お知らせいたします。


「シンデレラ」


2010年
3/12(金)6:30p.m.


シンデレラ:アニエス・ルテステュ
映画スター:ジョゼ・マルティネス
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:ヤン・ブリダール
二人の義姉:イザベル・シアラヴォラ、エミリー・コゼット
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ

3/13(土)1:30p.m.

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット
継母:ジョゼ・マルティネス
プロデューサー:ヤン・ブリダール
二人の義姉:ドロテ・ジルベール、ステファニー・ロンベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ


3/13(土)6:30p.m.

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
二人の義姉:イザベル・シアラヴォラ、エミリー・コゼット
ダンス教師:マチアス・エイマン


3/14(日)1:30p.m.

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット
継母:ジョゼ・マルティネス
プロデューサー:ヤン・ブリダール
二人の義姉:ドロテ・ジルベール、ステファニー・ロンベール
ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ


3/15(月)6:30p.m.

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ
継母:ステファン・ファヴォラン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
二人の義姉:イザベル・シアラヴォラ、エミリー・コゼット
ダンス教師:マチアス・エイマン



「ジゼル」

2010年
3/18(木)7:00p.m.


ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ヤン・ブリダール
パ・ド・ドゥ:ミリアム・ウルド=ブラーム、エマニュエル・ティボー


3/19(金)7:00p.m.

ジゼル:ドロテ・ジルベール
アルブレヒト:マチアス・エイマン
ミルタ:エミリー・コゼット
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、アレッシオ・カルボネ


3/20(土)1:30p.m.

ジゼル:アニエス・ルテステュ
アルブレヒト:ジョゼ・マルティネス
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ヤン・ブリダール
パ・ド・ドゥ:リュドミラ・パリエロ、エマニュエル・ティボー


3/20(土)6:30p.m.

ジゼル:イザベル・シアラヴォラ
アルブレヒト:バンジャマン・ペッシュ
ミルタ:エミリー・コゼット
ヒラリオン:ニコラ・ポール
パ・ド・ドゥ:メラニー・ユレル、アレッシオ・カルボネ


3/21(日・祝)1:30p.m.

ジゼル:オレリー・デュポン
アルブレヒト:ニコラ・ル・リッシュ
ミルタ:マリ=アニエス・ジロー
ヒラリオン:ジョシュア・オファルト
パ・ド・ドゥ:ミリアム・ウルド=ブラーム、エマニュエル・ティボー

デルフィーヌ・ムッサン インタビュー

デルフィーヌ・ムッサン(エトワール)


1980年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1984年 15歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
1986年 コリフェに昇格。
1988年 スジェに昇格。
1994年 プルミエール・ダンスーズに昇格。
2005年 5月3日「シンデレラ」(ヌレエフ振付)の終演後、エトワールに任命される。


「私、少し日本人なの」。来日への期待を尋ねたら、デルフィーヌから不思議な答がかえってきた。10年位前から日本に弟が住んでいて、義妹が日本人なのだから、というのがその説明だ。フレデリック・ワイズマン監督の映画「オペラ座バレエのすべて」の中で、リハーサル・スタジオで一人きりで「メデ」の稽古をするシーンや、メデが乗り移ったかのように鬼気を感じさせる舞台の彼女が印象的で、あれは誰?と思った人も多いだろう。オペラ座が隠し持つ素晴らしい宝を見たという声も耳にした。
 3月の来日公演では役がらをがらりとかえ、ハリウッドの女優となり、人気俳優と恋におちるシンデレラを踊る。この作品でエトワールに任命された彼女。これに良い思い出を持っているのは当然なのだが、それだけでなく、特別な思いが重なるのだという。なぜ?と聞いて、彼女がこともなげに語った答えに驚いた。「私の人生において重要な時期のことだったから。二人目の子供を妊娠している時だったし、それに腕を骨折していたの」と。

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「シンデレラ」(photo:Laurent Philippe)

 骨折は舞台出演の数日前にわかったそうで、彼女の衣裳だけギブスを隠すのに急ぎで袖をつけて、と。「普通は踊らないでしょうね、こんなとき。でも、痛みがなかった上に、妊娠でじきに踊れなくなるってわかっていたので、リハーサルもしっかりしているのだから、舞台にたちたかったの。任命はまったく思ってもいなかっただけに感動したし、自分の仕事が認められたということで、すごく幸せな気持ちになれたわ。シンデレラ役はもちろん大好き。このヌレエフ版は、ハリウッドを舞台にしたアニメ漫画みたいなバレエ。森英恵がデザインし、ビーズの1つずつが手刺繍されたドレスを着て、1900年風のヘアスタイルで・・・すごくフェミニンな役なのよ」
 もっとも義姉たちに虐められる自宅では、グレーの地味なワンピースで掃除に励む。ハリウッドの近くに住む不幸せな娘が夢見るとしたら、それは映画の世界。それで、チャーリー・チャップリンを真似て、父親の大きな靴を履いてタップを踊るシーンがある。
「だからタップダンスもしっかりと稽古したのよ。舞台ではトゥシューズの上から大きな靴をはいて踊らなければならないので、技術的になかなか難しいの」
 複雑な振り付けで難易度の高いヌレエフ作品をハンデを抱えて踊り、エトワールに任命されたデルフィーヌ。その才能とバレエへの情熱はお墨付きというわけだ。任命された時のパートナーはカール・パケットだった。東京公演では彼はマリー・アニエス・ジロをパートナーに踊ることになっている。では、デルフィーヌのプリンスは?「マチュー・ガニオと組むのよ。実のところ、これには二人でびっくりしたの。でも、それに先立って「ジュエルズ」のダイヤモンドをオペラ座で二人で踊ったところ。彼、素晴らしいパートナーよ。私はリハーサル・スタジオでの稽古から息が合わない相手とじゃないと、だめ。目も合わさないパートナーがときにいるのだけど、すぐに目で語りかけてくる彼とはすぐに上手くいったわ。彼の身長も私にはぴったりなの」
 華奢な身体にパワーと情熱を秘めた麗しいエトワール。マチュー・ガニオと彼女が繰り広げるハリウッドの夢の世界まで、あと3か月!

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「ジュエルズ」"ダイヤモンド" 
マチュー・ガニオ、デルフィーヌ・ムッサン(photo:MichelLidvac)

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)


◆デルフィーヌ・ムッサン出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月13日(土)6:30p.m. (シンデレラ)
2010年3月15日(月)6:30p.m. (シンデレラ)

カール・パケット インタビュー

カール・パケット(プルミエ・ダンスール)

1987年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1994年 17歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
1996年 コリフェに昇格。
2000年 スジェに昇格。
2001年 プルミエ・ダンスールに昇格。


 ヌレエフ版の「シンデレラ」は一般に知られる童話の灰かぶり姫とは異なり、30年代のハリウッドが舞台。シンデレラと恋に落ちる男性の主役はプリンスではなく、銀幕の人気スターである。しっかりとした骨格の長身でブロンドヘアのカール・パケットには、役作りせずとも俳優的風貌が漂う。映画をみるのは大好きで、昔はショーン・コネリー、今はジョージ・クルーニーの作品は見逃さないと語るカール。「でも僕自身、俳優になろうなんて夢見たことはないですよ。言葉で表現することがひどく苦手。その点体を介して表現するダンスは、話さなくて済むので・・・」
 オペラ座では主役もあれば準主役も、という具合に、プルミエ・ダンスールの彼の活躍は幅広い。「クラシックの大作については、どの役がとりわけ好きということは特にないです。僕なりに登場人物を作り上げて舞台にたち、その舞台の上の僕は本当の僕ではない、ということが好きなので。ましてやヌレエフの振り付けなら、どれも男性ダンサーにとって踊りがいがあるように創られてますからね。「シンデレラ」はいかにもハリウッドという感じを誇張した世界。その人気俳優なので、とにかくショー・オフな役。森英恵による輝きのあるコスチュームもダンサーの価値を美しくひきたててくれて、踊るのが楽しい作品ですね。気に入ってますよ、これは」

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「シンデレラ」映画スター(photo:Laurent Philippe)

 第一幕に彼の登場シーンはない。第二幕、映画の撮影スタジオのシーン。いくつものコミッカルなスケッチの後、ようやく映画俳優が姿を現すのだ。しかも、舞台中央の階段の上からいともゴージャスに!「そうなんです。それまでのシーンはすべて彼の登場のため、という感じ。バレエそのものが、この俳優の役をひきたてるように創られてるんです。そして登場してから最後までは、ほとんど舞台上にいます。僕がこの作品で1つ驚くことは、第二幕のソロの部分。これはヌレエフらしくない、というか、ヌレエフの創作の中で最も男性的な振り付けだと僕は思っているんです」。自分のダンスは男性的と評価する彼ならではの指摘だろう。ちなみにバレエ学校時代、力強さを湛えた「ラ・バヤデール」の戦士ソロルが彼の憧れだったとか。 
 彼のこれまでのシンデレラはクレールマリ・オスタ、デルフィーヌ・ムッサン、エミリー・コゼットだった。3月の東京公演では、初めてマリ=アニエス・ジローと組む。最近は「ジュエルズ」、過去には「パキータ」で組んでいる二人なので、すでに良い関係が築かれている。バレエ団の中でも長身を競い、確かなテクニックで定評のある二人が踊る「シンデレラ」。ハリウッド全盛時代が持つスケールの大きさ、グラムール、豪華さも存分に味わえそうで、見ごたえのある舞台が待ち遠しい。

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)

◆カール・パケット出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月13日(土)1:30p.m. (映画スター)
2010年3月14日(日)1:30p.m. (映画スター)


バンジャマン・ペッシュ インタビュー

バンジャマン・ペッシュ(エトワール)

1986年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1992年 18歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
1994年 コリフェに昇格
1997年 スジェに昇格。
1999年 プルミエ・ダンスールに昇格。
2005年 9月22日中国・上海公演で「ジゼル」のアルブレヒトと「アルルの女」のフレデリを演じ、終演後、エトワールに任命される。


 バンジャマンが「ジゼル」を初めて踊ったのは2002年。「これはキャリアの最後まで共に歩んでゆきたい作品。なぜってダンサーが個人として経験し成熟することで、役作りが豊かになってゆくから。良いワインと同じ。年月を経るほどに熟成して、味わい深くなるんです」。
 アルブレヒトについて彼の解釈はというと・・・舞台上に颯爽と登場するのは、城の中で育ち、その環境ゆえに少しばかり傲慢なプリンス。それが物質的に恵まれない農家の素朴な娘に出会う。彼女こそが真実。それまで味わったことのない感情に素直に心を動かされ、その気持ちに流されるまま、婚約者のいる身である現実を忘れ、その結果、物語の展開は悪い方向へ向う。

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「ジゼル」アルブレヒト(photo:Julien Benhamou/Opéra national de Paris)


「第二幕でのケープをかけて登場するシーンでは、罪悪感と贖罪の気持ちから歩みは映画のスローモーションのように。頭の中ではジゼルとの最初の出会いから思い返していて、もし僕がこうしていたら結果は違っていただろう・・と。心、ここにあらずという歩みなんです」。
「ジゼル」での彼にとって大切な3シーンの1つがここである。もう1つは、第一幕でジゼルと鉢合わせする出会いの場。次の展開を知っているという動きにならぬよう、ごく自然に演じるように努めるという。もう1つは最後にジゼルが墓に消え、さて、これが夢だったのか現実だったのか、というアルブレヒトの思いをみせる場である。「演技過剰もいけないし、カリカチュアすぎてもいけない。できる限り自然に演技する必要があるので、とても難しい役ですよ。公演のたびに、白紙の状態で臨むようにしてます」
 第二幕でよく話題にのぼるアントルシャ・シスは、ダンサーの任意。従ってダンサーによって見せるものが異なるのだ。その部分、彼はドゥーブル・アッサンブレを見せた。アントルシャ・シスより自分には難しい、と言うダンサーもいるように、これは力強さを要求されるテクニックだ。「流れとして、このほうが僕にはしっくり思えたので。ショーヴレとアタナソフの「ジゼル」をみたけど、彼もアントルシャ・シスはしなかった。でも彼らが舞台上で発したものは凄かった。技術の披露よりダンサーの俳優的演技が重要な作品。150年前のバレエが、近日のものとして存続できるのもそれゆえですよ」。東京公演の彼のパートナーのイザベルも、演劇性を重視するタイプである。ダンスを超えた、深い感動を残す舞台が期待できそうだ。

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)


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「ジゼル」アルブレヒト(photo:Icare)


◆バンジャマン・ペッシュ出演予定日

「ジゼル」 2010年3月20日(土)6:30p.m. (アルブレヒト)

マチュー・ガニオ インタビュー

マチュー・ガニオ(エトワール)

1992年~99年 マルセイユ国立バレエ学校で学ぶ。
1999年 パリ・オペラ座バレエ学校に入学。
2001年 17歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
2002年 コリフェに昇格。
2003年 スジェに昇格。
2004年 5月20日「ドン・キホーテ」(ルドルフ・ヌレエフ振付)終演後、エトワールに任命される。


09-11.18Mathieu01.jpg 若くして皆に注目されるプレッシャーって、今まさに浅田真央ちゃんが味わっているようなものなのだろうか。マチュー・ガニオがエトワールになった時は、そのまま順調に大きくなっていくと思われたが、本人は相当苦しんだという。
 「だって、バレエ団内での立場は、それまで自分が憧れていたルグリ、イレール、ニコラ・ル・リッシュ、オレリー・デュポンなどと同じになったとしても、バレエのスキルはもちろん、作品の考察の深さとか、あらゆる意味で彼らの域に達していないことは自分でもわかっていたからね。ただ、そこで焦らずにその都度やるべきことに向き合っているうちに、成長の速度がエトワールになる前よりも早くなっているのを感じた。それが環境というものなのかはわからないけど」
 来日公演では、華のあるマチューならではの役どころを見せてくれる。それも音楽こそ耳になじんだプロコフィエフの「シンデレラ」なのに、舞台上で展開されるのはお城の宮廷内の話ではなく、映画業界のドラマ。
「で、僕が踊るのも、王子様じゃなくて、映画スター(笑)。シンデレラだって可哀想な、いじめられっ娘ではなく、自分の力で映画界をのし上がっていこうとしている、という設定が面白いよね。映画スターという存在に対しては、やっぱり昔から憧れがあったから、演じていてもワクワクするし。僕がロールモデルにしたのは、アラン・ドロン。古い?そうかなあ(笑)。でも僕たちの「シンデレラ」も今の何でもありの映画業界じゃなくて、選ばれた人間しか入れないような、そう、まさしく古き佳き時代の銀幕のイメージがあるんだ。ダンスにしてもフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースがスクリーンを彩ったエレガンスに満ちていて。特にシンデレラと映画スターのパ・ド・ドゥなんて、バレエとして見ても信じられないくらいに美しい。バレエも映画もよく知っているヌレエフならではの振付だからね。両方のいいところを取り入れることができたんだろうね」
 パリ・オペラ座バレエの大先輩パトリック・デュポンが、アラン・ドロンと共演したバレエ業界のことを描いた映画(「ダンシングマシーン」)がある、と伝えると、
「なんか、観るのが怖いな(笑)。それって」

佐藤友紀(フリーライター)

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「シンデレラ」映画スター


◆マチュー・ガニオ出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月13日(土)6:30p.m. (映画スター)
2010年3月15日(月)6:30p.m. (映画スター)

photo:Laurent Philippe(舞台写真)、Nobuhiko Hikiji

メディア情報~マチュー・ガニオ 読売新聞pop Style

先日もお知らせいたしましたとおり、本日(11/18)の読売新聞夕刊(pop Style面"ALL ABOUT")で、マチュー・ガニオの大型インタビューが掲載されます。

掲載に先駆けて、YOMIURI ONLINEでマチューの動画メッセージ、そして取材記者blog(マチューの写真あり)がご覧いただけますので、ぜひアクセスしてみてください!

>>>YOMIURI ONLINE pop Style動画
>>>YOMIURI ONLINE pop Styleブログ

「ジゼル」プロモーション動画完成!

2009年11月16日 17:40 Movie | パリ・オペラ座バレエ団

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」のプロモーション動画が完成しました。
キャストは、日本公演最終日に主演する、オレリー・デュポンとニコラ・ル・リッシュ、そしてミルタはエミリー・コゼットが演じています。

マチアス・エイマン インタビュー

マチアス・エイマン(エトワール)

2001年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
2004年 16歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
2005年 コリフェに昇格。
2006年 スジェに昇格。
2007年 プルミエ・ダンスールに昇格。
2009年 4月16日「オネーギン」(ジョン・クランコ振付)でレンスキーを踊り、終演後エトワールに任命される。


「ジュエルズ」の"ルビー"で、大先輩のオーレリー・デュポンをパートナーに生き生きとした表情で余裕の舞台を見せたマチアス・エイマン。彼の弾ける躍動感にステージは明るく煌き、その美しく力強い跳躍と軽快な脚さばきに観客は呆気にとられた。いや、劇場中がどよめいた、といっても過言ではないかもしれない。

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「ジュエルズ」ルビー(photo:Michel Lidvac)

 最新&最年少エトワールということで彼にのしかかる世間の期待の重さを承知する彼は、"現在の自分の最高のレヴェルの舞台をみせる"、"観客に喜びを与え、自分も舞台の喜びを享受する"ということを自分に課している。「ジゼル」のオペラ座での初出演を振り返り、リハーサルの段階で悩んだと語れるのは、舞台の結果に満足している証だろう。
「自分でもアルブレヒトを踊ったことのあるローラン・イレールと稽古をしたんです。楽しみを求めてジゼルに言い寄る貴族、というのが彼の役の解釈でしたが、稽古を始めて、僕にはそれは向かないってわかったんです」。その結果、エネルギー溢れる若さという彼の持ち味を生かしたアルブレヒトが舞台に登場した。心から愛する人に出会えた喜びを満身にたたえたプリンスである。二コラのはリハーサルだったが、対ジゼル的にマッチョな男という印象を受けたという。「彼の年齢にはそれは似合ってるけど、22歳の僕がそう演じたら馬鹿げてしまう。ドロテと僕の若い二人にとっての現在のベストをみつけてくれたローランは素晴らしい」と語るマチアス。東京公演までまだ数か月あるので、それまでの成長によって、舞台はまた別のものになるかもしれないと本人も期待している。「でも、パートナーは絶対に変えないよ。僕のジゼルはド・ロ・テ!そしてドロテのアルブレヒトはマ・チ・ア・ス!(笑)僕たち年齢も近いので、すごく気が合うんだ。二人で最高の舞台を約束します」。

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「ジゼル」アルブレヒト(photo:Julien Benhamou/Opéra national de Paris)

 卓越したテクニックを評価される彼である。第2幕のアントルシャ・シスに観客が湧いたのは想像に難くないだろう。ここはソー・ド・バスクと組み合わせたり、まったくしなかったりとダンサーの任意パートである。「僕は振り付けに則って、最初からアントルシャ・シスだけ。この部分の音楽は心に訴える強さがあって、たとえ脚が疲れきっていても、音楽にのせられてしまうんだ。この部分は自分の命の果てまで行こうという自殺行為という物語的強さもある。それに僕のクオリティの1つは、ソー(跳躍)とバットゥリー(脚の打ち合わせ)。これを見せないのは残念でしょう。観客を感動させる、男性ダンサーにとって輝かしい瞬間でもあるので、アントルシャ・シス、絶対に見逃さないで!」
大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)



◆マチアス・エイマン出演予定日

「ジゼル」 2010年3月19日(金)7:00p.m. (アルブレヒト)

メディア情報

読売新聞の水曜夕刊popstyle面で、旬の人物を、見開き2ぺージを使って紹介する新聞史上最大規模の人物特集"ALL ABOUT"に、マチュー・ガニオが登場します!
掲載は来週の水曜日(11/18)の予定。マチュー・ガニオのすべてをご覧いただけます!
絶対にお見逃しなく!

メディア情報~ELLE ONLINE マチュー・ガニオ動画インタビュー

◆ELLE ONLINE

ELLE TVでマチュー・ガニオ特別インタビュー動画がご覧いただけます!
これは8月の第12回世界バレエフェスティバルで来日した際に収録されたもの。
バレエフェスティバルで披露した「ジゼル」のワンシーンもご覧いただける貴重な動画をお見逃しなく!

>>>ELLE TV マチュー・ガニオ特別インタビュー

メディア情報

◆Dance Cube -チャコット webマガジン

チャコットのwebマガジン-「Dance Cube」に"パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」のレビューが掲載されています(筆者:三光洋さん、秀まなかさん)。
来年の日本公演で「ジゼル」に主演するダンサーたちの舞台写真も多数掲載されていますので、ぜひご覧ください!

>>>Dance Cube

「シンデレラ」プロモーション動画完成!

2009年11月 9日 10:25 Movie | パリ・オペラ座バレエ団

お待たせしました!
パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」のプロモーション動画が完成しました。

2010年日本公演の初日を飾る、アニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネス主演の映像です。
「シンデレラ」はあまりにもお見せしたいシーンが多くて、編集にとても悩みました。
ヌレエフ版「シンデレラ」は1930年代のハリウッドが舞台。
実際の映画を彷彿とさせるシーンもたくさん登場します。
そこで、今回はハリウッドの撮影所のシーンを中心に構成してみました。
これが「シンデレラ」? と一瞬考えてしまう、巨大なキング・コング像、ロココ風の宮廷人らしき人々、そして囚人と看守たち・・・これは映画の撮影風景として登場するシーンなのです。
全編にさまざまな工夫が凝らさせている「シンデレラ」。見所満載です!
ぜひ来年の公演でお楽しみください。

イザベル・シアラヴォラ インタビュー

イザベル・シアラヴォラ(エトワール)

09-11.08Isabelle03.jpg1988年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1990年 18歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。 
1993年 コリフェに昇格。
2000年 スジェに昇格。
2003年 プルミエール・ダンスーズに昇格。
2009年 4月16日「オネーギン」(ジョン・クランコ振付)終演後、エトワールに任命される。


 どこまでも長く華奢な脚と優美なポワントワークで、フランスでは多くのバレエファンを魅了して久しいイザベル。たいそうな美女である。彼女がエトワールに任命されたのは、今年の4月16日「オネーギン」の公演後で、その直後のルグリのアデュー公演が彼女にとってエトワールとしての初デフィレだった。最新エトワールの歩みに惜しみない拍手が観客からは贈られたのだが・・。「実はこのとき舞台で初めて上がってしまったのよ。新エトワールの出に、先輩エトワールたちがチチチチと舌を鳴らして、はやしたてる習慣があるの。それを背に舞台を降りはじめんだけど、手が急に震えてしまって。びっくりしたわ」、と笑う。よほど感激が大きかったのだろう。

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「ジゼル」(photo:Michel Lidvac)

 任命後、エトワールたちは次々と新しい役を得る。イザベルにとって、今シーズン開幕の「ジゼル」がその1つ。「天井桟敷の人々」「椿姫」で見せた豊かな演劇性を、この作品でも多いに発揮してみせた。女優的役作りを問われる作品を好む彼女が長年演じてみたいと願っていた第一幕の狂乱の場は、とりわけ好評だった。ジゼルの心をどう描いたのだろう。「アルブレヒトにとってジぜルとのことは気晴らし。でも彼女はとてもピュアで、彼をとても愛している。だから彼の言うことを心から受け止めているの。だからこそ永遠の愛を誓う!と指を天に挙げたはずの彼の嘘に、彼女、プチっと切れてしまうのよ。ね、想像してみて。自分のフィアンセが他の人とすでに婚約してたって。これは電気ショックのように強いわ。真実を質そうとしても、彼は目をそらすだけ。いったい何がおきたの?私、すごく幸せだったのに、いったい何がおきたの・・と。母親の姿も見分けられない、自分の体すら自分のものではないよう。最後にヒラリオンに揺すぶられて一瞬気を取り戻すのだけど・・。今わの際に人生の厳しさを知り、彼女、若い娘から大人に成長するのよ」

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「ジゼル」アルブレヒト役のステファン・ビュヨンと(photo:Michel Lidvac)

 ウィリ(精霊)となった第二幕では、ポエジーを感じさせる彼女特有の繊細な脚の動きが生かされ、パートナーのステファン・ビュヨンの見事なサポートもあり、本当に宙をさまようようだったそうだ。が、精霊とはいえ、彼女は人間的感情を表現することにしたという。「彼が踊り終えて倒れたときに夜明けを告げる鐘がなるでしょ。彼の命が救われたことがわかって、喜びで顔を輝かせるのよ。最後、私は地中に戻るけど、あなたは助かった。もう二度と会えなくなるのね・・とお墓のほうへと引かれてゆくシーンは、最高!」
 公演時の感動を思い返し、目を輝かせて語るイザベル。東京ではバンジャマン・ぺッシュがパートナーになる。彼とはオペラ座では「ラ・バヤデール」「アルルの女」を踊り、また外部のガラでも共演しているので、お互いの間には信頼関係が築かれているという。エトワールとなって初の来日。新たなパートナーと「ジゼル」を踊ることを、今から心待ちしている。

大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)

2演目セット券発売状況

本日より、「シンデレラ」「ジゼル」の2演目セット券受付がはじまりましたが、13時の受付終了時点で、「ジゼル」3月21日(日・祝)のS席、A席、B席がすでに満席となっております。

明日から受付を開始する、NBS WEBチケットの先行抽選予約では、システム上、「ジゼル」3月21日(日・祝)をお申し込みいただくことは可能ですが、お席をご用意することはできませんので、あらかじめご了承ください。

明日(11/7)より2演目セット券発売開始!

いよいよ、明日(11月7日)10時より2演目セット券発売がはじまります。
パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演のチケットは、ご希望の演目、券種によっていくつかの購入方法があります。
初めてバレエのチケットを購入される方、NBS WEBチケット サービスを利用したことがない方、などなどチケット購入方法がよくわからない・・・という方もいらっしゃると思いますので、2演目セット券の受付を前に購入方法を簡単にご紹介いたします。


◆「シンデレラ」「ジゼル」の2演目ともに、S、A、B券でご覧になりたい方は・・・。

明日、11月7日(土)10時より受付を開始する、2演目セット券発売をご利用ください。
NBSチケットセンター(TEL03-3791-8888)電話予約のみで受付いたします。
2演目セット券は、「シンデレラ」「ジゼル」のご購入枚数が同数であれば、日にちと券種は自由な 組み合わせでお求めいただけます。

例えば、こんな組み合わせが可能です。


  ◇「シンデレラ」3/12(金)S券2枚 + 「ジゼル」3/18(木)B券2枚
  ◇「シンデレラ」3/15(月)A券1枚&3/14(日)S券1枚 + 「ジゼル」3/19(金)S券2枚
  ◇「シンデレラ」3/12(金)B券3枚 + 「ジゼル」3/19(金)S券1枚&3/20(土)A券2枚


2演目セット券のご予約では、お席のご指定はいただけません。また、どちらか1演目のみをキャンセルすることもできませんので、お申し込み際にはご注意ください。


◆「シンデレラ」「ジゼル」のどちらか1演目を、S、A、B券でご覧になりたい方は・・・。

11月8日(日) から受付を開始するNBS WEBチケット 先行抽選予約をご利用ください。
11/8(日)10時から11/10(火) 18時までの受付期間中であれば、24時間いつでもパソコン・携帯からお申し込み可能です。
パソコンからお申し込みの際は、NBSのHPのトップページ左最上部にある「WEBチケット」からどうぞ。なお、事前に会員登録(登録料・年会費無料)が必要となりますので、はじめてご利用なさる方は、まず会員登録をお済ませください。


 ●NBS WEBチケット 先行抽選予約●

 ◇お申込期間: 11月8日(日)10:00~11月10日(火)18:00
 ◇お取扱席種:S券・A券・B券
 ◇受付枚数:4枚まで *第1希望~第3希望までご入力いただけます。
 ◇抽選結果発表:2009年11月16日(月)予定
  *抽選結果については、抽選日に登録済のメールアドレス宛てにご連絡いたします。
 
 ※「先行抽選予約」は先着順ではありません。受付期間にお申し込みいただいた中から
   コンピューター抽選にてお席を決めさせていただきます。
 ※11月7日(土)の2演目セット券発売日に満席になった券種は、発売されません。
   ご了承くださいますよう、お願いいたします。



◆C、D、E券でご覧になりたい方は・・・。

11月21日(土) 10時からの一斉発売をご利用ください。
NBSチケットセンター電話予約、NBS WEBチケット、プレイガイドで受付をいたします。
お席を選んで購入したいという方は、NBS WEBチケットをパソコンからご利用いただくと、座席を確認しながら、お席をお求めいただけます。
発売する座席はNBSチケットセンター、NBS WEBチケット、プレイガイドで異なります。
なお、NBSチケットセンター電話予約は、発売開始日と発売開始後10日間はお席番号のご案内ができません。また、2演目セット券発売で満席になった券種(S~B券)は発売されませんので、ご了承ください。


チケットの購入方法で何かご不明の点がありましたら、NBSチケットセンター(TEL03-3791-8888)にお電話でお問い合わせください。

「ジゼル」公演レポート

 10月21日、「ジュエルズ」の初日にマニュエル・ルグリ引退後初のデフィレがガルニエ宮で行われた。ルグリに代わりに最後に登場するのは二コラ・ル・リッシュである。その貫禄、王者の風格といえばいいのか・・。彼は9月に「ジゼル」のファーストキャストでアルブレヒトを踊ったが、この時も(特に第二幕において)格の高さと存在感を存分に発揮。オレリー・デュポンと共にベテランエトワールによるレヴェルの高い舞台をみせた。第一幕のオレリーは踊ることが何よりも好き!という思いが伝わる、生きいきとしたジゼルである。女性ダンサーたちがこれぞ見せどころとする狂気のシーンについて、彼女のはあっさりしたものだと感じたのだが・・・。
 10月3日はアニエス・ルテステュに代わり、ジョゼ・マルティネスのパートナーを突如オレリーが務めることに。村娘に心から思いを寄せる優しいプリンスといった風情だったアルブレヒトの裏切りに対し、彼女は突如狂気に陥るのではなく、深い深い悲しみをこめて踊り、そして狂乱の一瞬をみせて最期を迎えた。このオレリーのジゼルの解釈は妙に説得力があり、私には1つの発見だった。 

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ジゼル:オレリー・デュポン (photo:JulienBenhamou/Opera national de Paris)

 このシーン場をこってり感なく、かつドラマティクに盛り上げたのはデルフィーヌ・ムッサンである。彼女は第一幕では恋する無邪気な娘を繊細な演技で披露し、第二幕では重力を感じさせず、かつ詩情たっぷりな精霊ぶりで観客を圧倒した。私が彼女を観た10月4日のパートナーは、バンジャマン・ペッシュだった。ケープをひるがえして登場した彼は、優雅かつ傲慢な男。アヴァンチュールを求める貴族という解釈が明解で、これで一気に物語に引きずりこまされた。パリのバレエファンが待ち望み、そして大好評を博したイザベル・シアラヴォラのジゼルを相手に、東京公演で彼がどんなアルブレヒトを演じるか、気になるところだ。

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ジゼル:イザベル・シアラヴォラ(photo:Michel Lidvac)

 10月8日はドロテ・ジルベールとマチアス・エマンという組み合わせで見た。9月19日にバスチーユで行われた公開リハーサルでは、指導するローラン・イレールのノーブルな振りに、まだ若いマチアスがかすんでしまった印象を受けたが、さすが向上心の強いマチアスだけあり、そんな日は遠い彼方という舞台だった。優れたテクニックで知られた二人ゆえに第二幕は見応えがあり、とりわけ、アルブレヒト役の見せ場のひとつであるアントルシャ・シスをマチアスは20回以上・・・。今後演技的にも磨きがかかった二人の舞台を期待したい。進化の様を追ってゆく楽しみがあるのが、若いダンサーの舞台を見るひとつの面白みなのだから。

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ジゼル:ドロテ・ジルベール、アルブレヒト:マチアス・エイマン(photo:Michel Lidvac)

 「ジゼル」は1841年の初演という古いバレエながら、今も観客の涙を誘う完成度の高いバレエ。さまざまな組み合わせで何度でも見たい作品である。第二幕、青白い光の中を幾重ものチュールを三角にひろげてコール・ド・バレエがアラベスクで移動するたび、ガルニエ宮は観客の感嘆のため息や拍手で満たされた。その美しさ、これだけでも劇場に足を運ぶ価値がある!という気にもなった。
大村真理子(フィガロ・ジャポン・パリ支局長)

アニエス・ルテステュ インタビュー

アニエス・ルテステュ(エトワール)


1983年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1987年 16歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
1988年 コリフェに昇格。
1989年 スジェに昇格。
1993年 プルミエール・ダンスーズに昇格。
1997年 10月31日「白鳥の湖」(ルドルフ・ヌレエフ振付)の終演後、エトワールに任命される。


09-10.31Agnes01.jpg 幼い頃に観たヌレエフの舞台で、「バレエに関する二つの夢が芽生えた」というアニエス・ルテステュ。それは「将来こういう衣裳をデザインして、この男の人(ヌレエフ)と踊りたい」とかなり具体的なものだったとか。
「自分でデザインを手がけるようになってから、より明確に気づいたんだけど、チュチュって少し前傾しているというか、真っすぐじゃない方が踊りやすいの。そう、美しくて踊りやすいというのが絶対条件なのよ」
 1幕と2幕の衣裳の違いも楽しめるのが、来日演目一つ『ジゼル』だ。
「『ジゼル』って、どうしても精霊たちが踊る、第2幕のほうが注目されがちだし、私自身も踊るのは大好きだけど、第1幕だって振付・演出によっては皆さんが考えているようもエキサイティングなのよ。少なくともパリ・オペラ座バレエ団が今度日本に持って来るパトリス・バール版には、これまで語られなかった秘密があるし(笑)」
 「秘密」という言葉を口にする時は、大げさにわざと周囲をうかがうようなしぐさをしてみせるアニエス。すっかりドラマティック・ダンサー、女優ダンサーの雰囲気十分だ。
「1幕で私が踊るジゼルは、身体が弱いという従来の解釈だけではない、何か決定的に他の村娘と違うニュアンスがある。それって、村にやって来た公爵と、ジゼルの母親のアイ・コンタクトがヒントで、2人はヨーロッパの国々に昔あった領主の初夜権で関係を持ち、ジゼルはその落しだね、という解釈なのよ。びっくりした?だからたぶん母親もそうやって村娘ジゼルを育てただろうし、ジゼルがアルブレヒトと恋に落ちるのも、他の村娘にないエレガンスというか高貴さゆえ、と。そう考えると、なおさらアルブレヒトの裏切りを知ったときのショックが大きいのは当然でしょう」
 パリ・オペラ座バレエ団のレパートリーになっているもう一つのマッツ・エック版『ジゼル』の「人間関係の濃さもどこかで反映させてるわ(笑)」という。その相乗効果による、さらなる深みが楽しみ!

佐藤友紀(フリーライター)


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「ジゼル」ジゼル


◆アニエス・ルテステュ出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月12日(金)6:30p.m. (シンデレラ)

「ジゼル」
2010年3月18日(木)7:00p.m. (ジゼル)
2010年3月20日(土)1:30p.m. (ジゼル)

photo:Icare(舞台写真)、Nobuhiko Hikiji

メディア情報

◆ダンスマガジン12月号(10月27日発売/新書館)

パリ・オペラ座バレエ団「ジゼル」の速報とアニエス・ルテステュのインタビューが掲載されています。

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ジョゼ・マルティネス インタビュー

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演では、「シンデレラ」を3組、「ジゼル」を4組のキャストが競演するのも見どころのひとつ。ダンサーたちがそれぞれの役をどのように捉え、演じていくのか・・・。フリーライターの佐藤友紀さん、フィガロ・ジャポン パリ支局長の大村真理子さんによる、ダンサーのインタビューを開幕までお届けします。

初回は、「シンデレラ」で映画スターを、「ジゼル」でアルブレヒトを演じるジョゼ・マルティネス
8月の第12回世界バレエフェスティバルのガラ公演で見せてくれた、アニエス・ルテステュとの「ジゼル」は、短い時間にもかかわらず、ジゼルとアルブレヒトのドラマをくっきりと見せてくれました。
意外なことに、ジョゼが日本で「ジゼル」の全幕を踊るのは今回がはじめて。「全幕が観たい!」と待ち望んでいらした方も多いのではないでしょうか。


ジョゼ・マルティネス(エトワール)


1987年 パリ・オペラ座バレエ学校入学。
1988年 19歳でパリ・オペラ座バレエ団入団。
1989年 コリフェに昇格。
1990年 スジェに昇格。
1992年 プルミエ・ダンスールに昇格。
1997年 5月3日「ラ・シルフィード」(ピエール・ラコット振付)終演後、エトワールに任命される。


09-10.20Jose3.jpg「僕たちプロのバレエ・ダンサーは、たとえそれが未経験の作品でも、1回振付けられた踊りを踊れば、その作品のコードというか、パや動きはスーッと身体に入っていく。でも作品の考察や自分の役の解釈、表現の深さはそこから始まっていくんだよ」
 全幕物の作品でも1回で振付を覚えてしまうなんて、とびっくりしてしまうが、それが長い伝統を誇るパリ・オペラ座バレエ団の底力なのだろう。自分の属するカンパニーについては、こんな自負心もあるというジョゼ・マルティネス。
「ヌレエフ振付の『シンデレラ』では映画スター役も女装しての意地悪な継母役も踊り、かと思えば自分で振付けた『天井桟敷の人々』も上演してもらえる。これってフレキシビリティに富むパリ・オペラ座バレエ団ならではさ」
 加えて振付家として、役を割り当てた仲間のダンサーの個性にも常に目を配っている様子だ。他のカンパニーのスター・ダンサーが集う世界バレエフェスティバルでは「英国ロイヤル・バレエ団のマリアネラ・ヌニェスが一番印象に残ったな」と正直な感想を口にする。
「新作を創るのももちろんやり甲斐があるけど、パリ・オペラ座バレエ団の伝統を確固たるものとしている古典の演目に向き合えるのもうれしいことなんだ。というのは、僕らの場合、プロコフィエフの音楽を使った定番の『ロミオとジュリエット』の他に、ベルリオーズの音楽でサシャ・ヴァルツが振付けた全く別の『ロミオとジュリエット』があるように、『ジゼル』にしてもマッツ・エック版を踊ったりして、そこから得た人間考察というか、役の解釈を再び反映することができるから。カードゲームで、切り札を2枚持っているようなものなんだよ(笑)」
 ジゼルを踊るのが、アニエス(ルテステュ)の時は「他のダンサーが踊るジゼルより、積極的というか好奇心のあるジゼルだからね。イキイキとしているし(笑)」
 というわけで、「最初からだまそうなどと考えずに、いつの間にか恋の喜びにはまっていたという踊りになる」のだとか。さすが名コンビだ!

佐藤友紀(フリーライター)

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「ジゼル」アルブレヒト


◆ジョゼ・マルティネス出演予定日

「シンデレラ」
2010年3月12日(金)6:30p.m. (映画スター)

「ジゼル」
2010年3月18日(木)7:00p.m. (アルブレヒト)
2010年3月20日(土)1:30p.m. (アルブレヒト)

photo:Icare(舞台写真)、Nobuhiko Hikiji

2010年日本公演プロモーション映像!

10月10日(土)より、映画「パリ・オペラ座のすべて」が渋谷のBunkamuraル・シネマで公開中です。
「パリ・オペラ座のすべて」は巨匠フレデリック・ワイズマン監督が、オペラ座の全面協力のもと、84日間に及ぶ密着撮影を敢行。来年の日本公演に主演する、アニエス・ルテステュ、オレリー・デュポン、ジョゼ・マルティネス、マチュー・ガニオなど、エトワールたちのリハーサル風景や公演はもちろん、経営陣の会議や広報活動など、バレエの殿堂・パリ・オペラ座のすべてがご覧いただけるドキュメンタリー映画です。
公開初日の10日だけでなく、連休の3日間ともに、1日4回の上映がすべて満席(!)だったとのこと。パリ・オペラ座バレエ団への関心の高さがうかがわれます。

Bunkamuraル・シネマでは「パリ・オペラ座のすべて」の本編上映前に、"パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演"のシネアドを流しています。
30秒間という短い時間に「シンデレラ」「ジゼル」の魅力を凝縮した映像になっているのではないかと思っているのですが、いかがでしょうか?
すでに劇場でご覧いただいた方も、これから劇場に足を運ばれる方もぜひご覧になってください。



*美しい映像をご覧いただくため、大きなサイズのファイルをアップロードしております。一度読み込んでから、再生いただくとスムーズにご覧いただけます。

2010年日本公演 キャスト・公演概要決定!

お待たせしました!
パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演の予定キャストと公演概要が決定いたしました!
当初来日予定のなかった、オレリー・デュポンとニコラ・ル・リッシュの出演も決定。現在のエトワール16名中12名が参加するという、オペラ座ならではの華やかな顔ぶれが実現しました。
来日予定のエトワールのインタビューや情報など、このBlogでお届けしてまいりますので、開幕までご愛読ください!


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パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演

「シンデレラ」全3幕

 2010年
シンデレラ
映画スター
3月12日(金)6:30p.m.
アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
3月13日(土)1:30p.m.
マリ=アニエス・ジロー
カール・パケット
3月13日(土)6:30p.m.
デルフィーヌ・ムッサン
マチュー・ガニオ
3月14日(日)1:30p.m.
マリ=アニエス・ジロー
カール・パケット
3月15日(月)6:30p.m.
デルフィーヌ・ムッサン
マチュー・ガニオ


「ジゼル」全2幕

 2010年
ジゼル
アルブレヒト
3月18日(木)7:00p.m.
アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
3月19日(金)7:00p.m.
ドロテ・ジルベール
マチアス・エイマン
3月20日(土)1:30p.m.
アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
3月20日(土)6:30p.m.
イザベル・シアラヴォラ
バンジャマン・ペッシュ
3月21日(日・祝)1:30p.m.
オレリー・デュポン
ニコラ・ル・リッシュ

【会場】東京文化会館

【入場料(税込)】
S=¥25,000 A=¥22,000 B=¥19,000  C=¥15,000 D=¥11,000 E=¥7,000
エコノミー券=¥6,000 
(2010年2月21日(金)よりイープラスのみで受付。お一人様2枚まで)
学生券=¥3,000 
(2010年2月21日(金)よりNBSのみで受付。25歳までの学生が対象。公演当日、学生証必携)

【チケット発売】
◆「シンデレラ」「ジゼル」2演目セット券:2009年11月7日(土) 10:00~
◆一斉前売開始:2009年11月21日(土) 10:00~

【お問い合わせ】NBSチケットセンター:03-3791-8888

【予定される来日ダンサー】

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※出演者、配役は2009年10月8日現在の予定です。
パリ・オペラ座バレエ団の都合、出演者の怪我等の理由により変更になる場合がありますので、ご了承の上、チケットをお求めください。出演者の変更にともなうチケットの払い戻し、日にちの振替はいたしません。正式な配役は公演当日に発表いたします。

メディア情報

◆アマレーナ11月号(扶桑社/10月7日発売)

「美のクリエイター、アニエス・ルテステュが来日」というタイトルで、ルテステュのインタビューが掲載されています。

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メディア情報

◆DANZA第24号(東京MDE/9月27日発行)

メートル・ド・バレエ、ローラン・イレールのインタビューが掲載されています。
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*DANZAのインタビュー記事はダンツァ電子ブックでもご覧いただけます。
こちら>>>


◆ELLE-エル・ジャポン11月号(アシェット婦人画報社/9月28日発売)

"ELLE INTERVIEW"にマチュー・ガニオのインタビューが掲載されています。
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メディア情報

8月の第12回世界バレエフェスティバルには、パリ・オペラ座バレエ団から、オレリー・デュポン、アニエス・ルテステュ、ニコラ・ルリッシュ、ジョゼ・マルティネス、マチュー・ガニオの5名のエトワールが参加しました。フェスティバルの合間を縫って、来年の日本公演と10月10日より公開される映画「パリ・オペラ座のすべて」のプロモーションのため、多くのメディアの取材を受けたエトワールたちの記事が、これから続々と登場します。どうぞ、お楽しみに!

◆Pen 10/1号 No.253(9月15日発売/阪急コミュニケーションズ)

"超・仕事人"にジョゼ・マルティネスのインタビューが掲載されています。
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◆FIGARO japon 10/5号 No.396 (9月18日発売/阪急コミュニケーションズ)

"パリ・オペラ座の秘密の扉が開くとき。"に、来年3月の公演に来日予定のアニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス、マチュー・ガニオ、そしてメートル・ド・バレエのローラン・イレールのインタビューが掲載されています。
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公演日程・来日予定メンバー決定!

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演の公演日程、来日が予定されるメンバーが決定いたしました。
開演時間、発売日、キャストなど詳細情報は、決定次第このBlogにてお知らせいたしますので、もうしばらくお待ちください。
2年ぶりとなる、来年3月の日本公演をどうぞお楽しみに!


パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演

「シンデレラ」全3幕

■公演日:3月12日(金)、13日(土)昼、13日(土)夜、14日(日)、15日(月)
■会場:東京文化会館

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[ジゼル」全2幕

■公演日:3月18日(木)、19日(金)、20日(土)昼、20日(土)夜、21日(日・祝)
■会場:東京文化会館

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■11月初旬発売開始予定


◇予定される来日メンバー

アニエス・ルテステュ(エトワール)
マリ=アニエス・ジロー(エトワール)
クレールマリ・オスタ(エトワール)
デルフィーヌ・ムッサン(エトワール)
エミリー・コゼット(エトワール)
ドロテ・ジルベール(エトワール)
イザベル・シアラヴォラ(エトワール)

ジョゼ・マルティネス(エトワール)
マチュー・ガニオ(エトワール)
バンジャマン・ペッシュ(エトワール)
マチアス・エイマン(エトワール)
カール・パケット(プルミエ・ダンスール)
ステファン・ビュヨン(プルミエ・ダンスール)

パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演Blogスタート!

2010年3月に2年ぶりに日本公演をおこなう、パリ・オペラ座バレエ団。
このブログでは、公演情報をいち早くお届けするとともに、ダンサーのインタビューやパリからのレポート、舞台写真や動画、日本公演で上演される作品の見どころなど、パリ・オペラ座バレエ団の魅力をたっぷりとお伝えしていく予定です。
開幕まで、どうぞご愛読ください。

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photo:Christian Leiber