2009年1月アーカイブ

ミラノ・スカラ座2009年日本公演の開演時間、予定される主な配役が決定いたしました。

こちらのページでご確認ください。

09-01.30c-kishoutenten.jpg弊財団専務理事の佐々木忠次が、NBSニュースに連載しておりました、コラム「起承転々」が一冊の本として新書館より刊行されました。

世界の一流歌劇場からオペラ、バレエ団を招いて引越し公演を実現し、また東京バレエ団を率いて700回におよぶ海外公演を行ってきた筆者は、世界屈指のインプレサリオと認められています。その活躍が、日本の舞台芸術界の発展に大きく寄与したことも、誰もが認めるところですが、それだけに、わが国の文化行政や舞台芸術界との"闘い"も日常茶飯事。1989年以来、19年にわたるこのコラムでは、超のつくほど辛口な意見が述べられることもありましたが、そんなときほど、読者から「よく言ってくれた!」という声が寄せられました。
劇場芸術を愛する人たちにとって、"読み出したら止められない"一冊となるはずです。


佐々木忠次著
「起承転々 怒っている人、集まれ!
 ~オペラ&バレエ・プロデューサーの紙つぶて162」


■発行:新書館
■定価:2,520円(税込)
■お問い合わせ:新書館(TEL03-5970-3840)

*新書館ホームページからもご購入いただけます。  新書館HPはこちら>>>

NBSでは、2009年2月より NBS WEBチケットサービスをスタートいたします。
「NBS WEBチケット」サービスは、パソコン・携帯電話から24時間いつでも、クレジットカードを使ってチケットを購入できるほか、セブンイレブン店頭で予約したチケットの受取りができる大変便利なサービスです。予約時に座席指定予約が可能ですので、最新の残席状況を確認しながら、ご希望のお席をお選びいただけます。
2月2日(月)よりWEB会員登録を開始、2月28日(土)に発売を開始する東京バレエ団「ジゼル」よりチケットをお求めいただけます。
3月2日(月)からは、NBSが主催する全公演のチケットをご購入いただけるようになりますので、ぜひ、ご利用ください!


○●○NBS WEBチケットサービスはこんなに便利!○●○

✲ 24時間いつでもパソコン・携帯からチケットをお求めいただけます。
✲ ご希望のお席を選んでご予約いただけます。
(*NBSチケットセンターと残席は共通ではありません)
✲ セブンーイレブン店頭でチケットをお引取いただけます。
✲ NBS WEBチケット会員にご登録いただくと、一般予約に先駆けて行う、先行抽選予約をご利用いただけます。
(*先行抽選予約はお席をお選びいただけません)
✲ NBS WEBチケット会員の方にはメールマガジンをお届けします。



※NBS WEBチケットサービスの利用方法詳細は、2月2日のWEBチケットサービスと同時にリニューアルするNBSホームページでご紹介します。


オペラ・ファン注目のミラノ・スカラ座開幕! ガッティ指揮『ドン・カルロ』

 
 「スカラ座は若者に広く扉を開け将来の観客を育てるべきである」という総裁の強い意志で12月4日にスカラ座はアンテプリマ(プレオープニング)と称して26歳以下の若者にシーズン・オープニング(伝統のミラノ守護聖人サント・アンブロージョの祝日)に先駆けて『ドン・カルロ』を上演した。10ユーロで売り出されたチケットは瞬く間に完売し、大部分がスカラ座は初めてという若者たちで2000席が埋められた。しかし、やはりミラネーゼにとっては何といっても12月7日こそがシーズン・オープニングである。いつの間にかアンテプリマという言葉は姿を消し、公開ゲネプロに置き換えられていた。
 新鋭というにはすでに立派な経歴を持つミラノ出身の指揮者ダニエレ・ガッティがヴェルディの大作『ドン・カルロ』を振り、主要キャストもイタリア人ということに大きな期待が寄せられ初日の三日前からはボックスオフィスの前に当日券を買うための長蛇の列ができた。 もちろん2000ユーロの席は発売とともに完売している。劇場はミラノの花屋が全員集合して2000本の白いバラで装飾された。ところが開幕24時間前になって突然スカラ座はタイトルロールのテノール、ジュゼッペ・フィリアノーティの代役としてアメリカ人スチュワート・ニールが初日を歌うと発表した。この判断に対してフィリアノーティは突然殴打されたようだと声明を発表した。指揮者ガッティの強い要望でワシントンの契約も破棄して長い稽古をしてきたのに納得がいかないというのだ。リスナー総裁はチームが良い試合をするにはベンチに残る選手もいるし、劇場では良く起こることと軽くかわした。スカラ座ではパヴァロッティもドン・カルロでブーイングを受けているし、アラーニャがアイーダ上演途中で舞台を投げ出した事件も記憶に新しい。スカラ座シーズン・オープニングという高いハードルを乗り越えるための判断だったのだろう。
 今回の上演はイタリア語版の4幕仕立てである。演出家で装置もデザインしたブラウンシュヴェイグは白と黒を基調にした装飾のないすっきりした舞台を実現した。歴史上で実在する登場人物は肖像画を再現した1500年代の衣装を身につけているが、物語はいつの時代にも通じるという意味であえて様式化したのだそうだ。異端者の火刑の場で広場に集まった群衆は1940年代の衣装でフランコ政権下のスペインの民衆を表している。演劇の世界の演出家ということもあってかシラーの原作を想像させる場面も所々に見られる。ドン・カルロが初めてエリザベッタとフォンテンブローの森で出会った思い出や、カルロの親友として育ったロドリーゴとの思い出が子供の姿を使って再現される時にのみ、美しい色の背景が現れる。演出家はこの作品をドン・カルロとエリザベッタの愛の物語に終わらせず、世界を支配するほどの権力者でも孤独からは逃れられないという現実に焦点を当て、砂漠のような心と不安をモノトーンの壁で囲まれた装置で表現している。
 音楽だけでも3時間45分という大作をガッティの指揮は観客の注意をひきつけ通して初日を成功に導いた。今年はイタリア国内ばかりでなくパリのルーヴルとニューヨークで同時中継された。公演終了後には市庁舎で晩餐会が催された。1500年代の装飾を施した大広間に850人を招いての大晩餐会である。折からの経済危機でストが続く中、華やかなオープニングや贅沢な晩餐会に抗議する声も際立った。着飾った観客は80%が黒を基調にしたドレスで豪華さをおさえた簡素なデザインが多かった。これも経済恐慌の表われなのだろうか?

田口道子・在ミラノ

09-01.06Scala.jpg  

ミラノ・スカラ座2009年日本公演

「アイーダ」
指揮:ダニエル・バレンボイム
演出:フランコ・ゼッフィレッリ

公演日:9月4日(金)、9月6日(日)、9月9日(水)、9月11日(金)
会 場:NHKホール

「ドン・カルロ」
指揮:ダニエレ・ガッティ
演出:シュテファン・ブランウンシュヴァイク

公演日:9月8日(火)、9月12日(土)、9月13日(日)、9月15日(火)、9月17日(木)
会 場:東京文化会館

※2009年3月前売開始予定! (詳細は決定次第、当HPにてお知らせいたします)


新春恒例のウィーンフィルニューイヤーコンサート。
2009年は、9月のミラノ・スカラ座日本公演で来日するダニエル・バレンボイムがはじめてニューイヤーコンサートを指揮、そして1月8日からの「眠れる森の美女」に出演するウラジーミル・マラーホフがバレエシーンに登場します。ぜひご覧ください。


ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ニューイヤー・コンサート 2009


2009年 1月 1日 (木)  19:00 ~ 22:00 【生放送 】 NHK教育/デジタル教育
2009年 1月 1日 (木)  19:15 ~ 22:00 【生放送 】 NHKFM
2009年 1月 3日 (土)  10:05 ~ 11:52 NHK総合/デジタル総合  ※)第2部のみ
2009年 1月 4日 (日)  08:00 ~ 11:00 NHKハイビジョン
2009年 1月24日 (土)  21:00 ~ 24:00 NHK BS2

NHK番組ホームページは こちら→

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