2011年11月アーカイブ

平素はNBS WEBチケットをご利用いただき、ありがとうございます。

10月5日未明より10月12日午前にかけ、チケット予約システム運営会社が行ったチケット発券情報の不正な利用と思われる事象に対する、緊急システムメンテナンスにより、NBS WEBチケットをご利用いただけない状況が続きました。
会員の皆様には、多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしましたこと、改めてお詫びいたします。

本件につきまして、システム運営会社(株式会社リンクステーション)より、調査結果が報告され、(株)リンクステーションのホームページにも、11月22日付で調査結果及びお詫びが掲載されました。
下記に掲載ページをご案内申し上げます。お手数ですが、ご確認いただければ幸いでございます。


▽システム運営会社[(株)リンクステーション(Gettii)] の報告書
http://gettii.jp/news/gettii-gettii.html


◆上記に関するお問合せ先
Gettii特設お問合せ窓口:0120-189-981(平日10:00-17:00)



本報告を受け、(株)リンクステーションにおいて、徹底したセキュリティ対策と監視体制の改善がなされたことを確認し、NBS WEBチケットでは12月5日(月)より、これまで停止しておりました「クレジットカード決済/セブンイレブン発券」を再開させていただくことになりました。

全サービスの再開にあたって、会員の皆様により一層安心してご利用いただけるよう、セキュリティ強化の一環として、全会員様に「パスワード変更」のお手続きを行っていただきたく、お願い申しあげます(12月1日(火)より実施)。

これまで、パスワードは4文字以上の半角英数字でご登録いただいておりましたが、今後は、英字と数字を組み合わせた8~16文字の半角英数字(a~z、A~Z、0~9)に変更をお願いいたします。
会員の皆様にはお手数をおかけいたしますが、画面の説明に従って、ご変更いただきますよう、お願い申しあげます。
(「チケット予約・購入」「会員マイページ」ご利用時に、会員IDとパスワードをご入力いただきますと、「パスワード変更のお願い」画面が立ち上がります。説明に従ってご変更ください)

[11/30追記]
12/1(火)10時の直前に会員登録をしていただいた方、パスワードを英字と数字を組み合わせた8~16文字の半角英数字でご登録いただいている方も、12月1日(火)10時以降に、「チケット予約・購入」「会員マイページ」をご利用される場合には、全員パスワードの変更が必要となります。


変更方法がご不明な場合は、下記のページでご確認ください。

▽PC用
http://www.e-get.jp/g-info/password_pc.html

▽携帯用
http://www.e-get.jp/g-info/password_mb.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆パスワード変更開始時期
2011年12月1日(水)10:00以降
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◆クレジットカード決済/セブンイレブン発券 利用再開
2011年12月5日(月)10:00以降
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このたびは会員の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと、重ねて深くお詫び申しあげます。
これからも皆様に安心してNBS WEBチケットご利用いただけるよう、システム会社と密に連絡を取りながら運営してまいります。

今後ともNBS WEBチケットをご利用いただきますよう、お願い申し上げます。


11-11.29_SB_01.jpg 公益財団法人日本舞台芸術振興会(NBS)では、創立30周年の記念事業として、2012年3月"子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」"を新制作上演することになりました。
 「ねむれる森の美女」はディズニーのアニメにもあるように、バレエ作品のなかでもっとも子どもたちに親しみやすい作品。この"子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」"は、子どもたちが音楽性を養い、演劇性に目覚め、踊りの素晴しさのとりこになるように構成され、公演を観終わって劇場を出るとき、興奮して踊りだしたくなるような、子どもの視点で楽しめる舞台になっています。
 上演時間は、子どもたちが集中力を持って観られるよう、休憩をはさんで1時間半に設定。本来バレエには台詞はありませんが、物語の登場人物である式典長(カタラビュット)が、ナビゲーターになって見どころを解説します。舞台照明の魔術でびっくりさせたり、登場人物が客席から出入りするなど客席の子どもたちと舞台との一体感を演出しています。
 舞台美術は絵本作家の永井郁子氏による創造力を刺激する色彩豊かなもの、また衣裳も通常のバレエの衣裳に加え、役によって着ぐるみを使うなど、子どもたちに親しみを感じてもらえるような工夫が施されています。
 子ども時代の舞台鑑賞体験は、豊かな感受性を育むのに大きな効果があるといわれています。この舞台がお子さんにとって貴重な想い出になることを願っております。




東京バレエ団
子どものためのバレエ「眠れる森の美女」

◆公演日&主な配役
3月3日(土) 1:00p.m.  オーロラ姫:佐伯知香/デジーレ王子:長瀬直義
3月3日(土) 4:00p.m.  オーロラ姫:二階堂由依/デジーレ王子:柄本弾
3月4日(日) 1:00p.m.  オーロラ姫:沖香菜子/デジーレ王子:松野乃知

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◆会場:めぐろパーシモンホール 大ホール(東急東横線 「都立大学駅」下車 徒歩7分)

◆入場料(税込)
S席(1階):大人=¥5,000 子ども=¥2,500
A席(2階):大人=¥4,000 子ども=¥2,000
※子ども料金は4歳~中学生までのお子様が対象です。
☆ご来場のお子さまには、ひなまつりにちなんだプレゼントをさしあげます。

◆前売開始日:2011年12月17日(土) 10:00a.m.~

◆NBS WEBチケット 座席選択先行発売:2011年12月7日(水)10:00a.m.~

◆お問い合わせ:NBSチケットセンター 03-3791-8888



 目下来日中の"ウィーン室内合奏団"が出発直前の11月19日、地元でコンサートを開催した。ウィーン国立歌劇場で今シーズンからはじまり、いま急速に人気上昇中の"ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバーによる室内楽シリーズ"の一環として、歌劇場南翼のマーラー・ザールで開かれたマティネでは、日本で予定されているプログラムのうち、
 1.モーツァルト「弦楽四重奏曲 ニ長調 "ホーフマイスター" K499」
 2.ウィーバー「クラリネット五重奏曲 変ロ長調」
 3.シューベルト「八重奏曲 ヘ長調」、
それに儀礼としてのアンコールに「ポルカ」が演奏された。 

 クラシック音楽の精華であるウィーン音楽の、さらにそのエッセンスたる室内楽を演奏して彼等、"ウィーン室合奏団"ほど、世界的に評価の高いグループは他にない。ウィーン・フィルの歴代のコンサートマスターにあって、ひときわ傑出した存在であったゲルハルト・ヘッツェルは独奏や室内楽の分野でも卓越した音楽家であり、その彼が1970年に設立し、精魂を込めて育んできたこの合奏団には、いまも創設者の典雅で洗練されたスタイルが脈々と継承されている。
 三重奏、四重奏はもとより、さらに規模の大きいアンサンブルで、いわば彼らの母体であるウィーン・フィルの縮小版に相当するから、楽器編成がいかようにも可能であり、演奏される音楽もじつに多種多様なのが利点であり特徴だ。今回もそのような彼等ならでは魅力が十二分に発揮されたプログラム構成で、客席が大きく湧き上がった。

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 モーツァルトのしっとりとした佇(たたず)まいから、明るく軽快なクラリネットが疾走するウェーバーへと鮮明に一転する呼吸感。演奏する側にとっても大曲であるのみならず、なかなか手強いシューベルトで発揮される表情のゆたかさは、この作品を長年弾き続けてきた彼等の自信と余裕の表れに違いない。さすが実力者揃いであるだけに、一旦演奏がはじまれば、そこは文句の付けようがないほどの完成度の高さで聴衆を魅了したのだ。
グループ代表のタマシュ・ヴァルガ(チェロ)によれば、
「ほぼ1年前に国立歌劇場における"室内楽シリーズ"の企画が持ち上がったとき、つねに"ウィーン室内合奏団"の日本ツアーのことが念頭にあったので、即座にツアー直前の11月の日程を申請しました。日本向けのゲネプロ(最終総練習)に当てるのに絶好の機会だと考えたからです」。
「長い準備期間を経て実現した今日のコンサートで、ドミニク・マイヤー国立歌劇場監督、クレーメンス・ヘルスベルク楽団長以下、敵情視察のオーケストラ同僚(笑)、それに批評家、ジャーナリスト等々が揃った客席から十分な手応えが感じられましたね。これで日本の皆様に満足していただけることが確信できましたから、すぐに出発できますよ!」と誇らしげに語るヴァルガだ。
 錦秋の日本に雅(みやび)やかなウィーンの音楽家たちが、ひときわ彩(いろど)りを添える。

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山崎 睦(音楽ジャーナリスト・在ウィーン)

photo_Terry Linke



●ウィーン室内合奏団2011年日本公演 公式サイト
 >>http://www.nbs.or.jp/stages/1112_wiener/index.html


<HOPE JAPAN TOUR>各会場で販売し、ご好評いただきました<HOPE JAPAN>チャリティ・グッズのTシャツ(レディース、ユニセックスの2種類)の通信販売を承ります。


●商品

【レディース Tシャツ】 2500円  (綿100%、中国製)

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【ユニセックス Tシャツ】 2500円  (綿100%、中国製)

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*サイズ
 ・身丈:襟のリブの付け位置から裾まで
 ・身幅:左右の脇から1.0cm下がった幅
 ・袖丈:肩の付け根から袖先まで
 ・肩幅:左右の方の肩の付け根から付け根まで





●お申込み方法

(1) E-Mailのお申込み promotion@nbs.or.jp
お申込の際、件名は "HOPE JAPANチャリティ・グッズ申込み" として、文面に
1) お名前(ふりがな)、2) ご住所、3) お電話番号、5)ご希望商品、6)枚数、7)合計金額
を明記の上、ご送信ください。


(2) Faxのお申込み  Fax:03-5721-8011
注文用紙に必要事項をご記入の上、ご送信ください。


送料は、日本国内一律500円 となります。送料を足した合計金額をお振り込みいただき、入金確認後に、商品を発送させていただきます。

※不良品以外の返品はご容赦いただいております。 ご了承ください。



☆<HOPE JAPAN>チャリティ・グッズ☆

アーティスト・デザイナーの髙田賢三氏による<HOPE JAPAN>のイメージ・ヴィジュアルとギエムが今回のツアーのために寄せてくれた手書きメッセージをメインモチーフとしています。
この<HOPE JAPAN>チャリティ・グッズの収入は、経費を差し引いた全額を、東日本大震災・津波遺児への支援金としてあしなが育英会に寄付させていただきます。


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「エオンナガタ」劇中で引用される母親宛、ボーマルシェ宛のシュヴァリエ・デオンの書簡全文です。
字幕では全文表示されませんので、ご了承ください。
なお、会場入口で書簡全文の翻訳をお配りいたします。


母親への書簡


ロンドン、1765年12月30日

親愛なる母上、あなたがわざわざ私にお書きくださった嘆かわしく痛ましい手紙を全て受け取りました。聖書に書いてあるように、ほとんど信仰のない女性であるあなたが、なぜ涙を流すのでしょう?トネールでのあなたの問題と、ロンドンにおける私の政治的な問題に、いったいどんな共通点があるというのでしょう。

どうか、静かにキャベツを植え、あなたの菜園の果物を食べ、あなたの牛から絞った牛乳や、あなたのブドウ畑のワインを飲んで、パリやヴェルサイユで話されているつまらない話のことは、ほっておいておいてください。彼らには、私の気が狂っていると言わせておけばよいのです。私を慰めるどころか、かえって悲嘆にくれさせるあなたの涙を拭ってください。私は少しも悲しくなどないですし、私の心はバイオリンやバス・ヴィオールさえも奏でていますから、慰めは不要なのです。と言うのも、私が自分の務めを果たしている一方で、自分達のことを、貴族だ、マルミオンの子爵だと名乗る私の敵どもは、彼らの義務を果たしていないのですから。彼らは、全体の正義や、国王と祖国にとっての最大の利益のためにでは決してない、個人的な関心から、気ままに全てを成し遂げようとしているのです。彼らは、自分達のしたいようにするでしょうが、私は、物事を聞いた通りに行うでしょうし、聞くことは上手なのです。私は、彼らのような取るに足りないユピテルの怒りを、全く恐れてはいません。

私は、以下のことをあなたにお伝えし、この手紙を終えたいと思います。もし、あなたができるだけ良いことをしたいと願うなら、トネールのうっとりするようなご自身の孤独の中に静かに留まり、男性にせよ女性にせよ、誰かがあなたを褒めても、あるいは非難しても、あなたは、より優れてもいないし、より悪くもないのだと考えるようにしてください。善きものの栄光は、善きもの自体の意識の中にあり、人の口に語られるものではないのです。

愛情を込めて、あなたに口づけを送ります。未来を期待していてください。私が自分の存在を恥じていないのだということが、分かるときが来るでしょう。小さな嵐はやり過ごしてください。今吹いている激しい風は、単なる轟音にすぎないのです...。私は、とても体調が良く、私の敵どもを皆、生きていようと、死んでいようと、葬り去るつもりでいるほどなのです!
さようなら。



ボーマルシェへの書簡

ロンドン、1775年10月5日

カロン・ド・ボーマルシェ殿

私は、今晩、嫌悪と軽蔑の念を持って、そなたが大汗をかきながら、労を惜しまずに考え、作成し、書き写し、まさに今日私に届けようとしたこの契約を読みました。このような恐喝、このようにおぞましい物々交換を厚かましくも行うことのできる卑怯者は、そなた一人しかいません!王国の道徳が、男性として生きる女性を容認できないという口実のもとに、私がフランスに戻るためには、生涯、女性の衣装を纏わなければならないですと?そなたの裏切りは、その卑怯さに匹敵して相当のものですし、もしそなたに勇気と誠実さが欠けていないのだとしたら、その裏切りに対して、償いが求められるでしょう。

はっきりとお答えしましょう。消え失せてしまえ! しっぽがあろうとなかろうと、それがいったいなんだという?男性だろうが、女性だろうが、私は、常にセビリヤの全理髪師に勝るのだということを、よく知っておくがいい!

シュヴァリエ・デオン


「エオンナガタ」上演時間

「エオンナガタ」の上演時間をお知らせします。
途中休憩がございませんので、開演に遅れますとお席にお着きいただけません。ご注意くださいませ。


●11/17(木)、18(金) : 19:00~20:40 (休憩なし)

●11/19(土)、20(日) : 15:00~16:40 (休憩なし)


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モナコ公国 モンテカルロ・バレエ団2012年日本公演


◆Aプロ

「シェエラザード」 振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:ニコライ・A.リムスキー=コルサコフ
「ダフニスとクロエ」 振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:モーリス・ラヴェル
「アルトロ・カント1」 振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:クラウディオ・モンテヴェルディ

2012年

3月6日(火) 7:00p.m.
3月7日(水) 7:00p.m.


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◆Bプロ

「シンデレラ」プロローグ付全3幕  
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

2012年

3月10日(土) 2:00p.m.
3月10日(土) 7:00p.m.
3月11日(日) 2:30p.m.
 ※公演当日は東日本大震災にあたるため、特別セレモニーを予定しています。

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●会場:東京文化会館

●入場料(税込)
S=¥13,000 A=¥11,000 B=¥9,000 C=¥6,000 D=¥5,000  E=¥4,000
※未就学児童のご入場はお断りします。

●前売開始日:12月17日(土)10:00a.m.より

●お問い合わせ:NBSチケットセンター 03-3791-8888


※モンテカルロ・バレエ団の方針により、配役は公演当日に発表いたします。
※音楽はすべて特別録音によるテープを使用します。

photos:Marie-Laure Briane

▽2011/10/21 シルヴィ・ギエム記者会見レポート(1)>>>


現在、<HOPE JAPAN TOUR>で全国を巡演しているシルヴィ・ギエム。このツアーの東京公演を前に開催した記者会見では、11月17日に開幕する「エオンナガタ」についての質問にも、じっくり答えてくれました。

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●「エオンナガタ」は日本から影響を受けていると聞いています。具体的にその要素を教えていただけますでしょうか。


11-11.10news_eon01.jpg短く説明するのは大変難しい質問ですが・・・。
「エオンナガタ」は、男性なのか女性なのかわからない、ミステリーに包まれた生涯を送ったエオンの騎士(シュヴァリエ・デオン)の人生を描いた作品です。このテーマはロベール・ルパージュが提案したのですが、彼は長い間、エオンの騎士をテーマにした作品を創りたいという想いがあり、今回ようやく実現しました。
ルパージュの創作手法は、数週間かけてワークショップを行い、みんなで何か探しながら、遊び感覚でそこから生まれてくるものを見つけていくというプロセスを踏んでいきます。このワークショップを通して、お互い何が好きなのか、どんなことに興味があるのか、ということが次第にわかっていく中で、ルパージュも私も本当に日本が好きで、二人とも歌舞伎が大好きだと言う共通点が見つかりました。
また、ルパージュは、私と(ラッセル・)マリファントを見ていて、男性的な部分、女性的な部分が2人の中で強く際だっているところを発見し、やはりこのテーマ(エオンの騎士)が、3人の作品には合うのではないか思ったようです。
振付作業が進んでいくなかで、せっかくであれば私たちが好きな、(歌舞伎の)女形という様式がある日本を通して、 "性"とか"変装"というテーマを持つエオンの騎士の物語を構築できたらと思ったのです。


●日本には「エオンの騎士」を主人公にしたアニメーションもありますが、ご存知でしょうか。

11-11.10news_eon02.jpgエオンの騎士をテーマにしようと決めたときから、インターネットを通じて彼のことをいろいろと調べていくうち、You Tubeで日本にはエオンの騎士を題材にしたアニメーションがあることを知りました。
エオンは大変魅力的な人物です。当時として、とても進んでいた人ですし、外交官であり、戦地に赴いた時期は少ないのですが、軍人でもあり、スパイであり、一見女性のようなそんな一面もあって。
また、彼はフランスに住んでいた時代もあり、イギリスに行っていた時代もあるとことから、私はフランス人、マリファントはイギリス人であり、3人の中で(エオンとの)共通点があったんですね。
ルパージュはテーマを決めて作品を創っていくときに、表面的に人物を見つめていくのではなく、その人物を深く探求していき、パズルを組み立てていくような手法で創作していきます。最後にはパズルが出来上がって、その人物が深く浮かびあがるような作品が出来あがっていくのです。




●エオンという人物はフランスでは、よく知られているでしょうか。

エオンの騎士は、確かにフランスでは知られていますけれども、それは名前だけです。どういう人物かということまでは、残念ながら知らないのではないかと思います。何故彼が知られているかというと、クロスワードパズルに彼の名前がよく登場するのです。「ルイ15世のスパイ、3文字で」とか、「半分男性で半分女性の3文字の人物は」という問いの答え(「EON」)として。
私もこの作品を踊ることになり、はじめて彼のことを勉強し、彼のことを深く知るようになりました。とても複雑な人生を生きた、とても興味深い、面白い人物です。


●「エオンナガタ」の衣裳を担当した、故アレキサンダー・マックイーンについて、お話いただけますでしょうか。

彼は大変才能があり、詩情豊かな素晴らしいデザイナーです。
(「エオンナガタ」の衣裳を依頼する際に)会いに行ったときにも、すぐに役のことを理解してくれました。そして、彼の創作した衣裳は、シンプルでありながら、(この作品で)必要とされているものが、しっかり表現されていました。
彼は、ファッション業界で苦労しながら多くの衣裳をデザインしてきましたが、彼のデザインは、単なるファッションではなく、すばらしい想像力をもって生みだされたものです。才能に恵まれ、クリエイティブで、詩情があって、知的で、繊細で、彼のような人物はなかなかいいません。亡くなられたことを悔しく、残念に思います。

photo:Erick Labbė(舞台写真)、Nobuhiok Hikiji(記者会見)



◆「エオンナガタ」の公式サイト>>>


▽チケットのご購入はこちらから!



 来年1月、ウラジーミル・マラーホフが、バレエ・リュスの名作「ペトルーシュカ」、「牧神の午後」、「レ・シルフィード」を踊る<ニジンスキー・ガラが東京で開催される(「薔薇の精」はディヌ・タマズラカルが主演)。もともと2007年に企画された公演だったが、彼自身の怪我によって延期となり、4年半ぶりに満を持しての実現となった。特に日本の観客にとっては、マラーホフが悲しげなあやつり人形としてペトルーシュカを踊るのを見る初めての機会となる。ペトルーシュカを「夢の役」と語るマラーホフに、本公演の魅力を電話インタビューした。


―――マラーホフさんはロシアのご出身で、ロシアでバレエを学ばれました。今回のバレエ・リュスの演目に何か思い入れはありますか?

素晴らしいロシアのスタイルを身に付けることができたのは幸運でした。バレエ・リュスの演目は全てロシア的なので、ぼくには親しみがあります。ぼくの魂、ぼくの心に近いのです。だから役の解釈も無理なくできるのです。


―――ニジンスキーに対しては、どんな印象をお持ちですか?

彼は伝説的な人物です。ぼくらは彼が実際にどのように踊ったのか知りません。彼は空中で静止したかのような大きな跳躍が出来たと言われています。彼のように偉大なダンサーの踊った役を踊ることができるのは、本当に嬉しいです。どんなダンサーも彼に近づきたいと思っているのです。ぼくももしかしたら、0.00001%ぐらいは彼に近づけたかなあ(笑)


―――「ペトルーシュカ」は日本では初めて踊られますね。
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この役は一度だけ、2000年にマリインスキーで踊りました。ずいぶんと前のことです。ペトルーシュカはぼくの血に流れているような役柄ですから、自然に演じることができます。きちんと準備して、さらに発展させることができれば、ニジンスキーの物まねでなく自分なりの役の解釈ができると思います。観客の皆さんにも、ぼくがどう感じているか伝わりやすくなるでしょう。ダンサーはみんなこの役を踊りたいと夢見ているのです。でも全員にチャンスが訪れるわけではありません。


―――ペトルーシュカの悲哀を、どのように感じられますか?

全てひとりでに沸き上がって来るものです。この振付の中には、悲しみ、喜び、愛、そして涙があります。芸術家ならば、容易に感じることの出来るものです。ぼくがひとりの人間として感じるもの、それこそが感情です。ストラヴィンスキーの音楽にも、喜びや悲しみといった、全ての想いが込められています。


11-11.10news03.jpg―――「牧神の午後」はいかがですか?

テンポの速いペトルーシュカと比べて、「牧神の午後」はゆったりとした作品です。また、ペトルーシュカはシャイな性格ですが、牧神はそうではありません。以前「マラーホフの贈り物」でこの役を踊りました。しばらく踊っておらず、ぼく自身も年齢を重ねて成熟したので、また新しいニュアンスや細部を発見できると思います。


―――「牧神の午後」にはドビュッシーの曲が使われています。

この音楽からは、そのときの気分によって、たくさんの異なる感情を感じます。いつも新鮮な発見があります。時には、とても官能的に聞こえます。この音楽には伸ばす音が多いのですが、ニジンスキーの振付にも伸びをするような動作があります。


11-11.10news02.jpg―――マラーホフさんにとって「レ・シルフィード」はどんな作品ですか?

よく知っている作品です。何度もいろいろな場所で、様々なバレリーナと踊りました。吉岡美佳さんとは今までもたくさんの公演を一緒にしてきたので、今回も彼女と踊るのをとても楽しみにしています。音楽はショパンです。ポーランド出身の、ぼくの大好きな作曲家です。ニジンスキーにもポーランドの血が流れていました。バレエの世界は狭いですから、全ては互いに繋がっているのです。


―――「薔薇の精」を踊るディヌ・タマズラカル(ベルリン国立バレエ・ソリスト)について教えてください。

ぼくがオーストリアの学校から採用したダンサーです。まだとても若く、輝かしい未来の控えたダンサーだと思います。だから彼には様々な役を与えようと思っているのです。「薔薇の精」に関しては、ぼくが自分の師であるアレックス・ウスリャクから習ったことを、彼にも伝えたいと思っています。


―――タマズラカルにとって「薔薇の精」は今回が初役と聞いています。どんなアドバイスをされますか?

作品の心を伝えたいです。この役柄は現実には存在しません。まるで風のように、夢のように、目に見えずに訪れるのです。目を閉じているとき誰かがあなたに触れ、しかし目を開けたら誰もいなかったかのような、そんな雰囲気が必要です。


―――最後に、日本の観客の皆さんへメッセージをお願いします。

来日は本当に嬉しいですし、日本が一番大変だった時期に行くことが出来なくて申し訳なく思っています。この公演より、もっともっと早く行きたかったのですが、スケジュールが全て決まってしまっていたのです。でもこの公演は、実現することができました。日本の観客の皆さんとファンの方々に「ぼくは皆さんのために、ここにいる」と示すことがやっと出来ます。ぼくは、自分の芸術で皆さんを少しでも支えるために日本へ行きます。喜びをプレゼントし、素晴らしい演技をお見せするために行くのです。


インタビュー・文:尾崎瑠衣

photo:Nina Alovert(「ペトルーシュカ」「レ・シルフィード」)、Kiyonori Hasegawa(「牧神の午後」)


●日本経済新聞 11月9日(水) 
モーリス・ベジャール振付「ボレロ」、シルヴィ・ギエム<HOPE JAPAN TOUR>が取り上げられました。

▽日本経済新聞 web刊でも記事をご覧いただけます。
http://s.nikkei.com/sOO4r0


●産経新聞 11月5日(土) 
<HOPE JAPAN TOUR>シルヴィ・ギエム オン・ステージの公演評が掲載されました。
"驚き、癒やし、感動の新作日本初演"(舞踊評論家 岡見さえ)

▽msn産経ニュースでも記事をご覧いただけます。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/111105/ent11110508070002-n1.htm

●テレビ朝日「スーパーJチャンネル」 11月4日(金) 
シルヴィ・ギエム&東京バレエ団福島特別公演の模様が放送されました。


●読売新聞 11月4日(金)朝刊
シルヴィ・ギエムのインタビューが掲載されました。"「ボレロ」解禁 被災地のため ギエムが日本ツアー" 


●NHK総合「ニュースウォッチ9」 11月3日(木・祝) 
シルヴィ・ギエム&東京バレエ団福島特別公演の模様が放送されました。

▽「ニュースウォッチ9」公式サイト "ピックアップ"で動画をご覧いただけます。
http://cgi2.nhk.or.jp/nw9/pickup/index.cgi?date=111103_1


●読売新聞 11月2日(水)朝刊
"世界的バレリーナ いわきへ シルヴィ・ギエムさんが慈善公演"


●福島民友新聞 11月2日(水)朝刊
"世界最高峰の舞 アリオス別館再開 ギエムさんが公演"


●福島民報 11月2日(水)朝刊
"いわき激励 復興へ躍動 世界的ダンサー ギエムさん特別公演"


●岩手日報 11月1日(火)朝刊
"被災地にささげるボレロ 盛岡でギエムさん特別公演"

▽岩手日報 web news
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20111101_P


●madameFIGARO.jp 
"シルヴィ・ギエムが記者会見で語った、〈HOPE JAPAN TOUR〉への思い。"

http://news.madamefigaro.jp/culture/hope-japan-tour-1.html


●シアターガイド ポータルサイト 10月26日(水)
"シルヴィ・ギエムの『ボレロ』が復活! 『HOPE JAPAN TOUR シルヴィ・ギエム オン・ステージ2011』開幕" 

http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2011/10/26_02.php


●産経新聞 10月24日(月)文化面
"ギエムさん来日 被災地東北で公演 ボレロで恩返し"  

▽msn.産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/111024/ent11102408130002-n1.htm


●毎日新聞 10月23日(日)朝刊「希望新聞」
"東日本大震災 バレリーナ・ギエムさん、「巡礼」日本ツアー" 

▽毎日jp
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20111023ddm035040058000c.html


●チケットぴあ
"シルヴィ・ギエムが会見 「被災者への精神的な支えになりたい」"

▽チケットぴあニュース
http://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=201110210004


●e+(イープラス)Theatrix!
"<HOPE JAPAN>のタイトルを掲げた、バレエ界の女王シルヴィ・ギエムの緊急記者会見レポート"

▽e+(イープラス)Theatrix!
http://etheatrix01.eplus2.jp/article/231499744.html


●Dance Cube チャコットwebマガジン
"シルヴィ・ギエム緊急会見、開催中の「HOPE JAPAN TOUR」を語る"

▽Dance Cube
http://www.chacott-jp.com/magazine/news/other-news/hope-japan-tour.html


●NHK Worldニュース"NEWS LINE" 10月20日(金)
<HOPE JAPAN>チャリティ・ガラ、シルヴィ・ギエム記者会見の模様が放送されました。webでニュース映像がご覧いただけます(英語)。

▽NHK WORLD
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/movie/feature201110202311.html


●NHK「ニュース7」10月20日(金)
"世界的ダンサー 被災地公演へ" シルヴィ・ギエム<HOPE JAPAN>記者会見の模様が放送されました。webでニュース映像がご覧いただけます。

▽NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111020/k10013405391000.html


●NHK「おはよう日本」10月20日(木)
"舞台芸術家 被災地支援の公演" <HOPE JAPAN>チャリティ・ガラの模様が放送されました。webでニュース映像がご覧いただけます。

▽NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111020/k10013385511000.html

「エオンナガタ」メディア情報


●読売新聞 11月4日(金)朝刊
シルヴィ・ギエムのインタビューが掲載されました。


●シアターガイド 12月号(モーニングデスク/11月2日発売)

シルヴィ・ギエム、ロベール・ルパージュ、ラッセル・マリファントのインタビューが掲載されました。


●週刊文春 11月10日号(文藝春秋/11月2日発売)

「Close Up」にシルヴィ・ギエムのインタビューが掲載されました。
" 新作は歌舞伎のもつ美意識・性の神秘性に触発されました"


●25ans 12月号(ハースト婦人画報社/10月28日発売)

特集"美が凝縮したパワースポット"劇場"へ行こう!"で、シルヴィ・ギエムのインタビューを交えて「エオンナガタ」が紹介されています。

明日(11/4)のテレビ朝日「スーパーJチャンネル」で、シルヴィ・ギエム&東京バレエ団<HOPE JAPAN TOUR>福島特別公演の模様が紹介される予定です。
公演会場となったいわき芸術文化交流館アリオスは震災後しばらく閉館しており、公演が行われた11月1日が全館再オープンする記念すべき日でした。シルヴィ・ギエムの被災地の公演に向けた想い、この公演にかける会館スタッフの奮闘を、ぜひご覧ください。

□放送局:テレビ朝日
□番組名:「スーパーJチャンネル」
□放送日時:11月4日(金) 16時53分~19時00分(放送時間は未定です)

※放送局の都合により内容が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。


明日(11/3)のNHK総合「ニュースウォッチ9」(21時〜22時)で、昨日行われたシルヴィ・ギエム&東京バレエ団<HOPE JAPAN TOUR>福島特別公演の模様が、ギエムへのインタビューを交えて紹介される予定です。
ギエムの日本への深い愛が込められた「ボレロ」、客席総スタンディング・オーベーションの感動のカーテンコール、被災地での公演に向けたギエムの想い・・・ぜひ、ご覧ください。


□放送局:NHK総合放送
□番組名:「ニュースウォッチ9」
□放送日時:11月3日(木・祝)21時〜22時のうち5分程度


※放送局の都合により内容が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

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