2012年7月アーカイブ

しなやかな跳躍、驚異的なバランスとチャーミングな笑顔で人気沸騰のワンダーボーイ、ダニール・シムキン。
この秋、彼の端正でずば抜けた技術を堪能できるワイノーネン版「くるみ割り人形」と、個性的な仲間たちとともにバラエティに富んだ舞台を楽しめるガラ公演〈インテンシオ〉、2種類の公演でお届けする〈ダニール・シムキンのすべて〉。
このたび、<インテンシオ>の公演概要が決定いたしました。
この公演でシムキンは、彼の父ドミトリー・シムキンによるリアルタイム映像プロジェクションと共に上演するアナベル・ロペス・オチョア振付の新作ソロを披露するほか、彼の魅力のすべてを日本の観客にご覧いただきたいとのこと。
この秋はシムキン漬けになって、幸せな時間をたっぷり過ごしてください!


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〈インテンシオ〉(ガラ公演)


■公演日 
11月22日(木)7:00p.m.
11月23日(金・祝)3:00p.m.
11月24日(土)3:00p.m.
11月25日(日)3:00p.m.


■会場:ゆうぽうとホール

■予定される出演者

ダニール・シムキン(アメリカン・バレエ・シアター)

ジュリー・ケント(アメリカン・バレエ・シアター)
ヤーナ・サレンコ(ベルリン国立バレエ団)
イリーナ・コレスニコワ(サンクトペテルブルク・バレエ・シアター)
マリア・コチェトコワ(サンフランシスコ・バレエ団)
マシュー・ゴールディング(オランダ国立バレエ団) ほか

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※先に本公演の速報チラシ、NBSホームページ等で「予定される出演者」をお知らせしましたが、出演者につきましてはシムキン側の都合により変更させていただくことになりました。なにとぞご了承ください。
※上記の出演者は2012年7月31日現在の予定です。ダンサーの怪我・都合等で変更になる場合がありますのでご了承ください。
※記載した以外の〈インテンシオ〉の出演者・演目につきましては、決まり次第NBSホームページで発表いたします。


■入場料(税込み) 
S=¥15,000 A=¥13,000 B=¥11,000 C=¥8,000 D=¥6,000 
学生券=¥2,000(NBS WEBチケットのみで10/12(金)より発売。25歳までの学生が対象。公演当日、学生証必携)

前売開始日:9月15日(土)10:00a.m.~


photo:Daniel Jackson(Simkin), Kiyonori Hasegawa(Kent, Salenko, Kochetkova, Golding)

※15:50に復旧いたしました。
 ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ございません。



現在(7/30 14:40~)、NBSチケットセンターの電話(03-3791-8888)が、電話回線故障のため繋がらなくなっております。
ただいま復旧作業中ですので、回復までいましばらくお待ちください。
回復次第、改めてお知らせいたします。

ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。

 

NBS 日本舞台芸術振興会

Standing by the people of East Japan
第13回世界バレエフェスティバル 全幕特別プロ
「ドン・キホーテ」


◆主な配役◆

キトリ/ドゥルシネア姫:ナターリヤ・オシポワ
バジル:イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ:高岸直樹
サンチョ・パンサ:氷室友
ガマーシュ:長瀬直義
メルセデス:高木綾
エスパーダ:後藤晴雄
ロレンツォ:永田雄大


【第1幕】

2人のキトリの友人:乾友子‐田中結子
闘牛士:松下裕次、宮本祐宜、柄本弾、梅澤紘貴、森川茉央、安田峻介、杉山優一、松野乃知
若いジプシーの娘:吉岡美佳
ドリアードの女王:二階堂由依
3人のドリアード:西村真由美、吉川留衣、川島麻実子
4人のドリアード:森志織、村上美香、岸本夏未、阪井麻美
キューピッド:佐伯知香


【第2幕】

ヴァリエーション1:田中結子
ヴァリエーション2:乾友子

協力:チャイコフスキー記念東京バレエ学校

指揮:ポール・コネリー
演奏:東京フィルハーモニック交響楽団


◆タイムテーブル◆

第1幕 18:30 - 19:45
休憩 25分
第2幕 20:10 - 21:00

本日7月29日(日)、全幕特別プロ「ドン・キホーテ」をもって、<第13回世界バレエフェスティバル>が開幕いたします。

昨年3月11日に日本を襲った東日本大震災とそれに続く福島第一原発の事故により、その後、NBSでも主催公演の中止やゲストの変更等を余儀なくされました。なんとか実現に漕ぎつけた公演では、被災地復興支援のための募金活動やオークションなどを実施するとともに、10月には<HOPE JAPAN>チャリティ・ガラ公演を開催し、多くのアーティストや観客の皆様から、篤い志とご協力をいただきました。

皆様の力強いご支援は、NBSにとっても大きな励みとなると同時に、舞台芸術の存在意義と必要性をあらためて考えさせられました。東日本大震災から1年5か月が経ちましたが、未だ多くの問題が山積し、継続的な被災地への支援が必要とされています。そこで、<第13回世界バレエフェスティバル>開催にあたっても、"Standing by the people of East Japan"をスローガンに、バレエで日本に"元気"を贈りたいと思っております。

まず、参加アーティストの全面的な協力のもと、NHKがA・Bプロを収録し、テレビ放映(11月予定)するとともに、その映像を被災地の映画館等で無料公開することになりました。
あわせて公演会場でも、アーティストからの提供・協力を得て、チャリティー・オークションを実施し、被災地支援のための義援金にさせていただきます。

参加アーティスト38名全員が、日本のため快く協力を申し出てくれました。観客の皆様には彼らのパフォーマンスをお楽しみいただくとともに、彼らの志にも想いを馳せていただければ幸いです。

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なお、チャリティ・オークションは、公演会場のほか、メールでも入札を受付をいたします。
メールでの受付は8月1日(水)10時より開始いたします。出品詳細、申込方法は、8/1以降に当サイトでご確認ください。


photo:Kiyonori Hasegawa

Standing by the people of East Japan
第13回世界バレエフェスティバル 全幕特別プロ
「ドン・キホーテ」


◆主な配役◆

キトリ/ドゥルシネア姫:タマラ・ロホ
バジル:スティーブン・マックレー
ドン・キホーテ:高岸直樹
サンチョ・パンサ:高橋竜太
ガマーシュ:松下裕次
メルセデス:奈良春夏
エスパーダ:木村和夫
ロレンツォ:永田雄大


【第1幕】

2人のキトリの友人:佐伯知香‐吉川留衣
闘牛士:長瀬直義、宮本祐宜、柄本弾、梅澤紘貴、森川茉央、安田峻介、杉山優一、松野乃知
若いジプシーの娘:吉岡美佳
ドリアードの女王:渡辺理恵
3人のドリアード:西村真由美、矢島まい、川島麻実子
4人のドリアード:森志織、村上美香、岸本夏未、阪井麻美
キューピッド:高村順子


【第2幕】

ヴァリエーション1:吉川留衣
ヴァリエーション2:佐伯知香

協力:チャイコフスキー記念東京バレエ学校

指揮:ポール・コネリー
演奏:東京フィルハーモニック交響楽団


◆タイムテーブル◆

第1幕 15:00 - 16:15
休憩 25分
第2幕 16:40 - 17:30

東京バレエ団「くるみ割り人形」(ワイノーネン版)の公演概要が決定いたしました。



東京バレエ団
「くるみ割り人形」

振付:ワシリー・ワイノーネン 
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー


小出領子(クララ)・ダニール・シムキン(王子)主演

■公演日
11月9日(金)7:00p.m.
11月11日(日)3:00p.m.

■入場料(税込み) 
S=¥12,000 A=¥10,000 B=¥8,000 C=¥6,000 D=¥5,000  E=¥4,000 
エコノミー券=¥3,000(イープラスのみで10/12(金)より発売)
学生券=¥1,500(NBS WEBチケットのみで10/12(金)より発売。25歳までの学生が対象。公演当日、学生証必携)
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佐伯知香(クララ)・柄本弾(王子)主演

■公演日
11月10日(土) 3:00p.m.

■入場料(税込み) 
S=¥9,000 A=¥7,000 B=¥5,000 C=¥4,000 D=¥3,000 E=¥2,000  
学生券=¥1,000(NBS WEBチケットのみで10/12(金)より発売。25歳までの学生が対象。公演当日、学生証必携)

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前売開始日:9月15日(土)10:00a.m.~

■会場:東京文化会館
■指揮:井田勝大
■演奏:シアターオーケストラトーキョー


photos:Kiyonori Hasegawa

第13回世界バレエフェスティバル、Aプロ、Bプロ、ガラ公演の全プログラムが決定いたしました。

下記よりご確認ください。


●第13回世界バレエフェスティバル Aプロ プログラム →こちら

●第13回世界バレエフェスティバル Bプロ プログラム →こちら

●第13回世界バレエフェスティバル ガラ公演 プログラム →こちら


9月に開催される東京バレエ団のジョン・クランコ版「オネーギン」。
その主要キャストとして客演が予定されているエヴァン・マッキーとマライン・ラドメーカーがチャコット渋谷本店に緊急来店。
クランコ版「オネーギン」の本家で数々の舞台を踏んできたこの二人ならではの、この演目のみどころや、シュツットガルト・バレエでの日常などトークも聞けます!ドラマティックバレエの極致と言われる「オネーギン」の秘密に迫るこの機会をぜひお見逃しなく!

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(左)エヴァン・マッキー   (右)マライン・ラドメーカー



■開催日時:2012年8月6日(月曜日)18:30~(19:30終了予定)
■会  場:チャコット渋谷本店 4階



トークショーはどなたさまにもご覧いただけます。事前のご予約等は必要ありません。
サイン会は下記のとおり、参加方法を限らせていただきます。


サイン会参加方法

8月6日木曜日 先着50名さま限定。

※当日17:30から会場にて受付を開始します。これ以前の順番待ちはお受けいたしかねますので、ご了承くださいませ
※サインは以下のものに限定させていただきます。
①シュツットガルト・バレエ団出演のDVD
②シュツットガルト・バレエ団関連グッズ(プログラム、劇場グッズ、ダンサー掲載誌・書籍)
(以上当日お買上げ商品もしくはお手持ちの作品)
③当日チャコットでお買上げいただいた商品(シューズ類を除く)
④当日チャコットが用意する色紙


■お問合せ:電話番号03-3476-1311 チャコット渋谷本店



photo:Stuttgart Ballet

本日(7/20)の東京バレエ団「横浜ベイサイドバレエ」開催可否につきましては、本日16時東京バレエ団ホームページダンス・ダンス・ダンス@ヨコハマ2012公式ホームページで発表いたします。
お出かけ前に必ずご確認いただきますよう、お願い申し上げます。


なお、海に面した野外特設ステージのため、肌寒くなる場合がございます。長袖の衣服をご持参いただくなど、寒さ対策をお願いいたします。

9月、東京バレエ団「オネーギン」にオネーギン役で客演する、シュツットガルト・バレエ団プリンシパル、エヴァン・マッキーのインタビュー映像をアップしました!
「オネーギン」の魅力、初の日本での客演となる公演の抱負をたっぷり語っています。
ぜひご覧ください!




●東京バレエ団「オネーギン」

◇吉岡美佳、エヴァン・マッキー 主演

【公演日】9月28日(金)7:00p.m. / 9月30日(日)3:00p.m.


◇斎藤友佳理、木村和夫 主演

【公演日】9月29日(土)3:00p.m.


☆一斉前売開始:7月14日(土)10:00a.m.~




▽東京バレエ団「オネーギン」公式サイト

現在、特別鑑賞会会員を受付中の<第24回バレエの祭典>。ラインナップ公演の公演予定日・公演期間が決定いたしましたので、お知らせいたします。

また、2014年3月に公演予定のパリ・オペラ座バレエ団の1演目が未定となっていましたが、ルドルフ・ヌレエフ振付「ドン・キホーテ」に決定いたしました。

加えて、2013年3月に予定しております、モーリス・ベジャール・バレエ団日本公演のBプロの演目が、ベジャール・バレエ団の希望により、下記のとおり変更となりました。ご了承ください。

<第24回バレエの祭典>特別鑑賞会の会員申込受付は、8月20日(月)までとなっております。
世界的バレエ団とスターによるプロジェクト、心揺さぶる永遠の名作・・・バレエ・ファンなら見逃せない豪華なラインナップを限定数のスペシャル・シートでご覧いただける<バレエの祭典>特別鑑賞会に、ぜひこの機会にご入会ください!


●パリ・オペラ座バレエ団2014年日本公演

上演演目が「椿姫」(ジョン・ノイマイヤー振付)、「ドン・キホーテ」(ルドルフ・ヌレエフ振付)に決定いたしました。

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ルドルフ・ヌレエフ振付「ドン・キホーテ」(photo:Icare)




●モーリス・ベジャール・バレエ団2013年日本公演

Bプロ:「ライト」「カンタータ51」「鳥たちは何処へ」  → 「ライト」全幕


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モーリス・ベジャール振付「ライト」(photo:Jessica Hauf)



●第24回バレエの祭典 公演予定日・予定期間

1.東京バレエ団「オネーギン」【1演目】
 2012年9月28日(金)~30日(日)

2.〈ダニール・シムキンのすべて〉【2演目】
「くるみ割り人形」
 2012年11月9日(金)・11日(日)
〈インテンシオ〉
 2012年11月22日(木)~25日(日)

3.モーリス・ベジャール・バレエ団【2演目】
  Aプロ:「ボレロ」「ディオニソス組曲」「シンコペ」
  Bプロ:「ライト」全幕
 2013年3月1日(金)~10日(日)予定

4.〈マラーホフの贈り物〉ファイナル【2演目】
 2013年5月17日(金)~26日(日)

5.英国ロイヤル・バレエ団【2演目】
  「不思議の国のアリス」「白鳥の湖」
 2013年7月4日(木)~14日(日)予定

6.〈ヴィシニョーワの華麗なる世界〉(仮題)【1演目】
 2013年8月15日(木)~22日(木)予定

7.ミラノ・スカラ座バレエ団「ロミオとジュリエット」【1演目】
 2013年9月20日(金)~23日(月・祝)予定

8.〈シルヴィ・ギエム プロジェクト〉(仮題)【2演目】
 2013年11月中旬~12月初旬予定

9.ジョン・ノイマイヤー「ロミオとジュリエット」東京バレエ団初演【1演目】
 2014年2月7日(金)~9日(日)

10.パリ・オペラ座バレエ団【2演目】
  「椿姫」「ドン・キホーテ」
 2014年3月10日(月)~3月23日(日)予定


第13回世界バレエフェスティバル開幕直前Special Movie第2弾は、タマラ・ロホとともに「ドン・キホーテ」7月29日(日)の公演に主演するスティーヴン・マックレー。
マックレーは今回が世界バレエフェスティバル初出演。また「ドン・キホーテ」のバジルを演じるのも今回の全幕プロが初めてとなります。
世界初披露となるマックレーのバジル。抜群のテクニックと明るい持ち味で、溌剌とした舞台を見せてくれるに違いありません。

今年2月に開催された<アリーナ・コジョカル ドリーム・プロジェクト>より、「ドン・キホーテ」ディベルティスマンの映像をお届けします。





◆世界バレエフェスティバル全幕特別プロ「ドン・キホーテ」

【公演日】
7月29日(日)3:00p.m. (タマラ・ロホ&スティーヴン・マックレー)
7月30日(月)6:30p.m. (ナターリヤ・オシポワ&イワン・ワシーリエフ)

【会場】東京文化会館

 ▽全幕特別プロ「ドン・キホーテ」公式サイト


第13回世界バレエフェスティバルの幕開けを飾る、全幕特別プロ「ドン・キホーテ」の初日まで3週間。
3年に一度のバレエの祭典、世界バレエフェスティバルの開幕を心待ちになさっていらっしゃる方も多いかと思います。
バレエ界のオリンピック、バレエフェス開幕に向けて、全幕特別プロ「ドン・キホーテ」と「ラ・バヤデール」に主演するダンサーたちの映像をお届けしてまいります。

最初にご覧いただくのは、「ドン・キホーテ」7月29日(日)の公演で、キトリを演じるタマラ・ロホ。
世界バレエフェスティバルへの出演も今回が4回目となるロホは、愛らしい容姿に妖艶さをにじませながら、スーパーテクニックを披露し、毎回観客を魅了しています。
今回はどんな舞台を見せてくれるのか、今から期待に胸がふくらみます。

2006年の全幕特別プロ「ドン・キホーテ」より、第1幕のチャーミングなキトリの映像をご覧ください!





◆世界バレエフェスティバル全幕特別プロ「ドン・キホーテ」

【公演日】
7月29日(日)3:00p.m. (タマラ・ロホ&スティーヴン・マックレー)
7月30日(月)6:30p.m. (ナターリヤ・オシポワ&イワン・ワシーリエフ)

【会場】東京文化会館

 ▽全幕特別プロ「ドン・キホーテ」公式サイト



12-07.04_02.jpg6月のシュツットガルト・バレエ団東京公演の最終日に、〈サプライズ〉が起きた。主演予定だったダンサーが負傷のため降板せざるを得なくなり、 エヴァン・マッキーが「白鳥の湖」のジークフリート王子の代役に起用されたのだ。開幕前に芸術監督リード・アンダーソンが壇上に現れて観客にキャスト変更の事情を説明、「私たちのフレッシュなダンサーを堪能していただけますように」とスピーチを締めくくった。その言葉にたがうことなく、身長190センチの貴公子マッキーは、当夜の舞台をエレガントな空気で満たしてくれた。


---マッキーさんは、文字通り、貴公子らしい雰囲気を持ったダンサーです。カナダ、アメリカ、ドイツで受けたトレーニングの賜物なのでしょうか。

マッキー:トロントのナショナル・バレエ・スクールを経て、14歳の時にワシントンD.C.のキーロフ・アカデミーに入学しました。すでに身長が190センチ位あって、いつもクラスで一番の長身。体をコントロールするために、人一倍、努力しなくてはなりませんでした。15歳でクランコ・スクールに編入し、モスクワ・バレエ学校の教師だったピョートル・ペストフから、足と腕の細やかな動きを厳しく教わりました。様々な音色を奏でるオーケストラのように全身を鍛え上げるロシア・スタイルは、私の踊りの基盤になっています。


----ジョン・クランコ・バレエ学校は、シュツットガルト・バレエ団の付属学校です。カリキュラムの特徴は?

マッキー:実技から一般の学課まで授業の内容が多彩で、プロダンサーになるための最高の準備をすることができました。コンテンポラリーのレッスンも充実していました。もちろんスクールの第一の使命は、クランコの伝統を受け継ぐダンサーを育てること。彼の作品で多用されるデュエットの勉強にも励みました。


12-07.04_03.jpg----ドラマチックなクランコ作品のデュエットは、物語の鍵を握る重要な場面です。

マッキー:彼が振り付けたデュエットには、二人の人間の複雑な関係や感情が凝縮されているので、振付も複雑で、体力も要求される。けれども、物語を理解し、十分にリハーサルを重ねてパートナーと信頼関係を築いて舞台に臨めば、すべてを自然に踊ることができます。


----9月には、東京バレエ団でクランコ作品「オネーギン」に客演されます。

マッキー:シュツットガルト・バレエ団の十八番であるだけでなく、私が生まれて初めて見たバレエなので、思い入れの深い作品です。踊る毎にプーシキンの原作を読み直し、物語の新たな側面に気づかされます。オネーギンは 共感しにくい役柄かもしれませんが、一途にジュリエットを愛するロミオとは全く違う、悲喜こもごもを経験した人物です。幕切れのデュエットで、そんな彼の複雑な内面を一気に噴出させることを心がけています。クランコ作品の醍醐味は、踊ることと演じることの融合にあるのですから。


----パリ・オペラ座バレエ団の「オネーギン」にも客演、オレリー・デュポンと共演されたそうですね。

マッキー:ニコラ・ル・リッシュが負傷して踊れなくなったため、オペラ座側から連絡があり、私が客演することになりました。オレリーと踊るのは初めてで、おまけに急な要請だったのですが、稽古場で彼女と会った瞬間、すべてがうまくいくと直感しました。実際、彼女が何を考えているのか、次に何をしようとしているのか、私は明確に感じとることができ、ごく自然にオレリーに反応できた。オレリーもごく自然に私の演技に応えてくれた。マジカルな経験でした。ただ・・・。


----ただ・・・?

12-07.04_04Michel Lidvac.jpegマッキー:初回のリハーサルで初めて彼女をリフトした時、オレリーが「キャー!」って叫んだんです。彼女が共演してきたオペラ座のエトワール達よりも私は長身なので、リフトがいちだんと高くなり、びっくりしたそうです。まるで自由の女神像になったみたいだ、と言っていました(笑)。パートナー冥利につきますね。オレリー自身が感じた高揚感を、観客にも感じてもらえるのですから。


----東京バレエ団公演では、吉岡美佳さんとの初共演が実現します。

マッキー:演技力の豊かなバレリーナだと聞いているので、共演が楽しみです。「オネーギン」の場合、タチヤーナが重要な選択して物語を押し進めていきます。手紙を書き、自分の心情をオネーギンに伝える。再会した彼との別離を決断する、というように。美佳さんが自由に演じられるように、ベストを尽くします。


----マッキーさんは、振付作品を発表したり、ダンス誌に執筆したり、写真展を開催するなど、様々な活動に取り組まれています。

マッキー:自分の関心事を踊ることに限定せず、振付、文章、写真を通して自分の思いを表現したい、という欲求を持っています。クリエーションの楽しさと難しさの両面を自分自身で経験し、バレエ団で創作に関わる際、より大きな責任を感じるようになりました。


インタビュー/文:上野房子(舞踊評論家)
NBSニュースvol.305より転載




●東京バレエ団「オネーギン」

エヴァン・マッキー出演日
9月28日(金)7:00p.m. / 9月30日(日)3:00p.m. 東京文化会館


☆7月5日(木)18:00まで、NBS WEBチケット先行抽選予約受付中!

☆7月14日(土)10:00より一斉前売開始!




「オネーギン」舞台写真/photo:Michel Lidvac

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